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適応障害で退職し、転職した職場を3日で辞めた僕がヒモから主夫になり起業するまでの話011

今日は、精神疾患で休職中に転職活動をする際に、その事実を面接先に伝えるか否かについて話していく。

僕はどうしたかと言うと、本当に迷った。
ネットで調べても、これだ!という答えには出会えなかった。

「聞かれなければ黙っておいて良い」
という意見もあれば、
「面接中にツッコまれ慌てて矛盾した回答をしてしまい不採用になる恐れも」
「源泉徴収票を提出した際にバレるから先に言っておいたほうがいい」
などの情報もあった。

総合すると
「後々面倒なことにならないよう先に言っておいた方がよいが、それが採用に影響することもある」
という結局どうすれば良いかわからない結果しかネット検索からは得られなかった。

態度を決めかねていた僕は、結局面接先によってスタンスを変えるしかなかった。
もっと正確に言うと、採用されるために変えた。

最終的には4社受けたのだが、最初に受けた3社には休職の旨を伝えた。
そしてその内2社はおそらく「精神疾患で休職」という理由で不採用になったと思われる。
そして最後の1社は休職の話をしなかった。

(おそらく)休職を理由に落とされた会社の内、1つは面接時に自然な流れでその話になったため伝えた。
もう1社は転職エージェントに休職の話をしていたため人材紹介の時点で先方にそれが伝わっていた。

最後の1社(結果的にここに合格し3日で辞める)は面接の際に休職中であることを告げる話の流れにならなかったことに加え、
休職中と告げて不採用になった経験から、言及を避けた。

不採用の2社もその理由は告げられていないし、本当のところはわからないし、
傲慢だと思われるかもしれないが面接の手応え的には精神疾患で休職中であることが大きな理由だと思う。

目先の結果としては、休職中であることを告げずに採用通知をゲットしたことは良いことかもしれないが、
改めて振り返るとそのことが自分の首を絞めることにもなった。

転職3日目で心身の異常が発生した際にも、
「ぶり返してしまいました」
「やっぱり復帰が早かったのかもしれません」
などと言えなかったからだ。

向こうからしたら「たった3日で精神疾患を発症した人」となる。
「実は前職も適応障害で休職しまして…」
なんて今更言えなかったし、
言っても意味が無いと思った。

入社3日目で「やっぱりもうちょっと休んでからでも良いですか」なんて言えるわけもなく(もうちょっとって何?ってなる)、
僕は離職手続きの中でも最後まで「たった3日で精神疾患を発症した人」を演じざるを得なかった。

別にそこにプライドなんて無かったけれど、少し虚しさを感じた。

しかし、だからといって「面接の時にしっかり説明しておけば良かった」とも言い切れない。

転職先が決まったことが心の重荷を軽くする役目も果たしていたからだ。

周囲の心配や自分の将来への不安を和らげる意味では充分に役に立っていた。

採用が決まり喜んでくれた彼女の顔や、就職祝いで行ったバルの光景や同じくお祝いで買ってくれたスニーカーなど、
思い出すと切なくなることもたくさんある。

それらを未だに上手く消化することはできないし、だいぶ時間が経過した後にふと思い出すこともあるかもしれない。

今でも「転職活動中に精神疾患で休職していることを伝えるか否か」についての結論は出ないし、
もはやそれを考えることの意味はわからない。

けれど、もし同じ立場、精神疾患で休職して転職活動をしている方が今まさにいて、この文章を読んでいるならば、
少しでも助けになるのではと思って、
今まさに筆を進めている。

いつかどこかの誰かに、役に立ちますように。


小野トロ



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