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【障害者雇用⑤】特例子会社の新しい挑戦「ドコモ・プラスハーティ」〜学習・研修について~


■最初に


こんにちは!サイボウズのもっちーです😊

ドコモグループの特例子会社「ドコモ・プラスハーティ」
前回は、ダイバーシティの思いをグループ内に広げていくことについてのお話しでした。
最終回の今回は、ドコモ・プラスハーティさまが実際に行っている、学習プログラムや研修プログラムについてのお話しです。

▼以前の記事
活動内容について
携わることで見えてきたこと
新たな挑戦
ダイバーシティの思いを広げる

〜ドコモ・プラスハーティ〜
Webサイト:http://www.docomo-plushearty.com/



■学習・研修について


〇研修の充実


ドコモ・プラスハーティさんでは、
KUMONとビジョントレーニングという研修(学習)をしているといいます。

一般の社員だったら社員研修とかやるけれど、
知的障害者だから何もやらないっていうのはおかしい。
土台作りのところはやらせてほしいということで、やってきました。

どうやって彼らの力引き出すのかなっていうノウハウを持っていなかったので、そういった意味で色んなものを取り入れています。


私が気になっていたのが、「退行」でした。
なので、そういったセミナーに行ったりしていると、
たまたまKUMONの人に出会ったんですよ。

本当にたまたまです。
知的障害者はKUMONやってますよ。なんて話をしていたので、
何それ見たいって言って、見せてもらったら、
なんか一粒で何粒も美味しい。そんな感覚がありました。


社員育成をどうやってやろうかなって思っていて、
いろんな研修のコンテンツ自体は一般社員にはあるんだけど、
もちろん知的障害者向けのってないんですよ。
では、翻訳すれば伝わるかっていうと、そういう問題じゃないですよね。

そうなると、
基礎的な力がどれぐらいあるのかっていう方が重要だし、
退行を気にしていたこともあり、
脳トレ的なものって絶対必要だなと思っていたんです。


前頭前野みたいな、
人間らしさを司っているところのトレーニングが必要になるはずだと思って、
そうなると、基礎学力を通じてなにかトレーニングした方がいい。
そこまで行きついたら、まさにKUMONさんがやっている、
学習療法の分野でした。


やってみると、
もちろん脳の活性化という点での良さはあるのですが、
プリントが仲立ちして、褒められたり、認められるという、
コミュニケーションが必ずそこで生まれるんです。


アナログなところなんだけど、
コミュニケーションによって引き戻されるんですよね。


実際に、学習療法を実施している老人福祉施設で、
言葉を喋るのも大変だったような人たちが、
そのやり取りを通じて戻ってくるっていうのを見て、すごいなこれはと。

あと、学習している人だけでなく、
見ている人たちの力もすごく育つことも感じます。
要は観察によってどうやってアプローチしていこうかっていうのを考えることができるから。


ビジネスマナー的なことを教えたかったら、
ちゃんとプリントを提出していくときにここを通っていくんだよ。とか、
立つときには必ず椅子を入れてからいきますとか、
いろんなルールもその中で作れるよとかっていうのもあって、
面白いと思って導入しました。


〇気持ちのよいサイクルを作る


基礎学力っていうのは、どこに行っても邪魔にはならないし、
読むっていうのが声出しの訓練になって、意味はわからなくても、
読んでいると、滑舌が良くなったりするんですよ。


あと1番大事だと思ったのが、KUMONって100点が取れるんですよ。
そうやって、調整していくんです。


そうすると、必ず毎日認められるということです。


そういう仕組みを作れるってことは、
メンタルケアとして抜群になると思って、
言語によるカウンセリングが難しい人たちにも、
カウンセリング的なアプローチが一日一回必ずできるんです。

たとえ午前中の仕事で失敗して落ち込んだりしていても、
夕方には褒められて帰るっていう。
気持ちの良いサイクルが作れると思って導入しました。


〇ビジョントレーニング


KUMONとは別に、
ビジョントレーニングというのもしているそうです。

もともとは体の使い方があやういって思っていたんです。


前のめりに歩く人も多いし、そういうのを考えていて、
ヨガのようなプログラムをやっていた時期もあります。

要はバランスを取ったり、成長の過程で本当はハイハイをして身につけるべきだった体の動きをすっ飛ばしてきている人たちも多く
それを後からでも身につけることができるみたいなもので、
その時は、効果が見えにくかったんです。

そこで、なにかないかなと思っていたら、
ビジョントレーニングがいいよって話を聞いて。


目玉だけ動かすことができない人も多く、
何に影響するかというと、やっぱり脳の発達に影響してるらしいんです。

脳の発達で、動かし方っていうアウトプットのところにまで影響を及ぼしている。


そこで主機能の訓練、体感整える運動とかっていうのを含めてビジョントレーニングとしてやってもらっています。

作業の安全性にもつながるし、巧緻性みたいなのも上がってくるという仮説を立てて、エビデンス取りながらビフォーアフターちゃんと比べてやってこうという話でやっています。

身体認知含めた向上だと、業務に直結する能力向上ということもありはじめました。


■最後に


最後までありがとうございました。

ドコモ・プラスハーティさまの取り組みは今日で最終回
グループ内で直雇用をする仕組みを作っていくこと、
そして、ダイバーシティの思いを拡散していく仕組み、
学習や研修についてまで、すべてのお話しが面白かったです!

次回も見てもらえると嬉しいです😊