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【こんな場所に出会いたかった⑤】誰も排除しないから、カオスなほど多様な人があつまる、頼れる居場所~富士市「ゆめ・まち・ねっと」 県庁を辞めて相棒との活動!編~

■最初に

こんにちは!サイボウズのもっちーです😊

静岡県庁を38歳で退職し、今は子ども若者のためにたくさんの活動をされている、渡部達也さん(以下:たっちゃん)と美樹さん(以下:みっきぃ)のご夫婦がたくさんの活動をされている、NPO法人ゆめ・まち・ねっとさんのシリーズです。

前回は、たっちゃんの軌跡をご紹介しました✨✨

今回は、相棒であるみっきぃとの活動編です!

以前の記事
⓪「子どもたちへのまなざし」の紹介記事はこちら
① 活動の紹介編はこちら
② 視察・体験編はこちら
③ 発達障碍のお勉強編はこちら
④たっちゃんの軌跡編はこちら

※障碍(者)の文字について
これからは、障碍と書きますと宣言した理由はこちらの記事から

元保護猫・みなみちゃんと元保護犬・ぴーすけくんとたっちゃん、みっきぃ

■県庁を辞めて、相棒との活動

【みっきぃのこと】


本の紹介編でも書きましたが、たっちゃんの相棒のみっきぃは、たっちゃんが、
「あなたがそこにただいるだけで」という作品のような存在といいます。

そんなみっきぃに、県庁を辞めて変わったことなどあるのか聞いてみました。
講演会でも、たっちゃんが県庁を辞めたのも勇気があることだと思うけど、承諾したパートナーのみっきぃはもっとすごい。と言われることがあるそうです。

そこで、みっきぃが答えるのは、

こんなに生活が一変するんだと思ってなかった。
県庁にいるから安定なみたいなイメージもなかった。
ただ新しいことを始める。
そして、それが楽しみでしかなかった。


と答えているといいます。

公務員やめちゃうのはもったいないという気持ちは、全然なかった。本当に1ミリもなかった。

やりたいことを応援っていう感じですか?と聞くと

確かに、何をやるっていうのは特にないけど、とりあえずなんかもうかったるいし県庁やめるわ、って言われたら
辞めてどうするの?っていうのはあったかも知れない。
それは、別に安定する仕事にちゃんとスイッチしてよとか、そういう意味じゃなくて、次決まってから辞めても遅くないんじゃない?ぐらい言ったかもしれない。
でも、これをやるために辞めようだったら、 それはいいんじゃない
早いほうがいいよ。若いうちのほうがいいね。
っていう感じかな。

その時、みっきぃは主婦でした。

自分も何か一緒にすることになるんだなって思ってたんですか?と聞くと

一緒に遊び場やろうよってなって、「いいね、いいね」って、、、。

こんな風に背中を押してくれる人がいるから、どんどん進んでいける、そんな存在だなと感じました。
それこそ、「あなたがそこにただいるだけで」と感じている一部を知れた気がしました。

たごっこパークの様子

【変わった生活】


Q:娘さんたちは生活スタイルは変わりましたか?

2人とも義務教育の途中だったから、がらっと生活スタイルが変わる年齢じゃなかった。
小学生と中学生だったからね。

蓋を開けてみたら。 最近家族旅行なくなっちゃったなとか、最近外食行かなくなっちゃったなとかは、確かにあったと思うけど。

県庁で働いていた時は、月の残業が150時間くらいあったそうです。
朝出勤して夜遅く帰ってくるから、会わない日もある。
辞めてからは、毎日いる。
学校から帰ってきている、そして活動が始まったから、いろんな子どもたちが出入りするようになったね。

Q:いろんな子がいることで、ストレスになったりはなかったですか?

楽しい時は楽しい。家族じゃない子たちがいることで、自分も一緒に遊んで楽しかったって日はあって、それは、よかったってなるし、
逆に静かにしてほしい時もあったかもしれない。
うん、色々な気持ちがあったんじゃないかなと思う

生活も切り詰めてかなきゃいけなくなったから、小遣いもなかったけど、何も買ってもらえなかったりっていうのもあった。

色んな人が出入りすることで、学校の先生と家族だけじゃない価値観を感じることもあった

周りの大人と価値観が全然違う。
こんな面白い大人たちがいるんだって思えたこと、それが1番変わったことかもしれない
といいます。

【家族とのこと】


多様な人と接して、たくさんの困りごとを知り、困っている人を助けている親を見てきました。

その経験があったからか、長女さんはWELgeeという難民支援のNPOを立ち上げています。
サイトには、

“難民”は、様々な可能性を秘めている。
しかし、日本には彼らが“未来をデザインできる環境”がない。


と書かれています。そして、
自らの境遇にかかわらず、ともに未来を築ける社会。というビジョンがあるそうです。

このビジョンって、まさに、ゆめ・まち・ねっとさんのやってきたことと通じるものがあるような気がしています。

次女さんも、活動のお手伝いを学生の時から積極的にやっていました。そして、長女さんの活動もよくお手伝いをされているといいます。
私がお邪魔したときも、長女さんのお手伝いで大活躍されていました!


【面白い感覚】


僕もみっきぃも、「なんか面白すぎる」っていう風に思える感覚がある。
とたっちゃん。

だからかわからないけれど、 別に呼び寄せてるわけじゃないけど、親もそうだし、子どももそうだし、面白い人に出会えたらいいなと思ってる
だから出会えているのかなと、感じる。

同じような活動をしているところから、
「困った子とかが来ちゃいませんか?そういう子が来たとき、受け入れとかどうしてますか?」っていう質問があった。

例えばどういうこと?って聞くと、まさに障碍がありそうな感じの子たちで…。
その人たちは、そういう子が来ると、困ったなあと思うんだなぁ・・と思ってさ。

でも、
それは困った子というよりは、 困ってる子としか思わない
そして、そういう子が来てくれると、あ、“ 来てくれた ” って。
そういう風にしか、思わないから、あんまりこっちが困ってるって無いんですけどね。
っていう話をしたことがあるそうです。

たっちゃんとみっきぃのこういう人柄があるから、困った時に話してみようと感じるのかな?と思いました。

【ここに来ればいつもいる】


来ている子たちは、支援を受けにではなく、単純に遊びに来ているといいます。
子どもたちも来た時から、2人のことを「頼りになる大人」とは思っていない

中学の子のお母さんから「うちの子勉強しなくて困るんですよ」って相談されて、「まあしたくなったらするんじゃないですかね。 」って答えたら、
勉強しない理由が。「僕は将来、たっちゃんやみっきぃみたいなことをやるから、高校に行かなくていい」って言ってるんですよって。

確かに中卒でやってもよさそうな、駄菓子コーナーに座ってるだけだから、特に子どもにはそううつるだろうなって。

でも、なぜか寄ってくるっていう感じで日々を過ごしている

いつでもそこにいる安心感があるのではないかとお話くださいました。

学校の先生にしても、別の学校に行ってしまうこともあるし、卒業して尋ねたらいなかったってことも多い。
だけどさ、ここに来ればいつもいるよ。いくつになってもいるよ。そういう存在です。

この場所に行けば、小さいころからの自分を知ってくれている、たっちゃん・みっきぃがいることは、大人になったかつての子ども・若者にとっても本当の意味で居場所と呼べる場所なのかなと感じます。

■最後に

たっちゃんやみっきぃの元々の性格として、面白いと感じる事ができること、
本当にたくさんのお話をしていただいて、伝えたいことばかりなので、まだまだシリーズは続きますが、お話の中で、「よくみっきぃと話すんだけど」というワードが本当にたくさん出てきます。
たくさんの困った状況にある人達のことを考え、そして、その人のことを想って日々話せる「相棒」の存在の大きさを感じます。

次回は「子どもたちの姿」編です。
ゆめまちねっとさんに活動にきている子どもたちの姿をお伝えします。

また見てもらえると嬉しいです😊

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