あさうら

あさうら

マガジン

  • 詩の採集

    よいと思った詩・好きな詩などを勝手に採集していきます。作者の方でマガジン追加を希望されない方がいましたらご連絡ください

  • 詩と詩と思しきものの観察及び観測

    詩と詩と思しきものを観察または観測したものです。

  • 日記

    果たしていつまで続くでしょうか。 続かないほうに賭けます。

  • 愚にもつかないもの

    愚にもつかないものです。もう書くまい。つまらんものを書いてしまった。

最近の記事

  • 固定された記事

自己紹介

随時更新します。 名前とか  浅浦 藻(あさうら も)  筆名です。本名がいかつすぎてあまり好きじゃないので、さんずいをたくさん入れました。画数が多いのと発音しにくいのが難点です。  2005年生まれ。大学生。 好きなもの  散歩  友達  夜ふかし  から揚げ  カツオのたたき  そら豆  枝豆  モロヘイヤ  鳥全般  犬も猫もどっちも好きです。 苦手なもの  ミント系の歯磨き粉の味  春菊  みょうが  ガリ  レバー  長すぎるレシート  採血  夜ふか

    • untitled

       日々の信仰として  たてがみに触れるときの  いらだちに似た感情の  その名前を  わたしは発音できない  語族といとしさについて  考えるとき  時差は草原に似ている  日々の信仰として  わたしたちが草地にすわるとき  発音できない名前が  夕暮れのかたちをして  あなたは灰色  湖畔で  亡霊が  灰色をなげかけてくれる  吐瀉は  湖岸で  ひとり行うべきだったかもしれない  いらだちに似た感情の  名前を吐き出そうとするとき  東から押し寄せてくる文脈が

      • 雪像[詩]

         ものをつくると壊せなくなってしまうことがある。わたしたちはそれを繰り返して川のそばに街をつくった。だから街はそのうちに故人への灰色の感情で溢れかえってしまう。住人たちは漠然とそのことを知っていて、いつか来るその静かな時代を恐れている。やがて春がその巨大な足で崩しに来てくれるだろうから、雪像をつくることにした。神さまがどういうつもりなのかは知らない。つくることは祈りの双胎だったらしい。わたしたちは安易に祈り、いつか溶けることを知りながら眠ることができる。

        • マガジン「詩の採集」について

          私、浅浦 藻が個人的にいいなと思った詩を勝手に追加していくマガジンです。 目的としては 1いい(と浅浦的に思われる)詩を他の人にも読んでもらうこと 2浅浦が自分の知見を広めること があります。 とはいえ浅浦に影響力や拡散力はほぼないので、1に関して詩の作者の方にはメリットはさしてなく、2に関して言うと完全に浅浦にしかメリットがありません。 浅浦が素朴にめちゃいいと思った詩を、勝手に追加していくだけのマガジンになります。もしここに追加された詩の作者の方でマガジン追加を希望

        • 固定された記事

        マガジン

        • 詩の採集
          11本
        • 詩と詩と思しきものの観察及び観測
          23本
        • 日記
          9本
        • 愚にもつかないもの
          1本

        記事

          ざわめき[詩]

           朝  すこし頭痛がして  昨日のうち明け話を後悔した  中庭は  色彩が  揺れて  わたしは  傘をしまうために外へ出た  立て掛けておいた傘がなくなって  水溜りだけ残っていた  春はありふれた悲しみに酷似している  傘泥棒のための  軽やかな呪文  部屋の  片隅は  ひかり  窓辺は  人の庭で  色彩が揺れる

          ざわめき[詩]

           闇は自販機の横に蹲っていて、水溜まりの反射を覗き込んでは驚愕する。臆病な闇はそのたびみっともない悲鳴をあげて、四足の獣たちを怯えさせ、街の夜空が濃さを増す。  闇に首輪をつけることはできるか。自由研究のテーマはそれにした。懐中電灯を持って駐車場の隅に追い立てた。闇は悲鳴をあげたが、手を伸ばしても抵抗しなかった。闇は存外に柔らかな毛並みをしていた。夏の夜はあらゆる輪郭の溶剤になって、シンナーの匂いがした。ダンボールに詰めた闇は、朝になると死んでいた。死ぬときは音も立てない。

          thanksgiving [詩]

          thanksgiving [詩]

          日記:日常の邪悪とフランスパン

           「頭いてえ~~」となったときは我慢するよりノーシンをキメてさっさと寝るほうが早いということに気づいた。頭痛がするとき、頭痛持ちの父親のしかめっ面がなぜか脳裏に浮かぶ。青白い顔をした父親が襖をあけてのしのしと頭の後ろのほうを歩き回っていて、それによって頭痛が引き起こされているような妄想をする。小学校一年生のときに担任の先生が「天邪鬼」という言葉を教えてくれたときになぜか真っ先に思い浮かんだのは自分の父親の顔であった。別に頭痛と関係ないが。  マグカップが割れ、電子辞書は壊れ

          日記:日常の邪悪とフランスパン

          十一月二十六日(金)[詩]

           彗星の彼が怪人だったにしても  小惑星のあいつらは名誉毀損で  これが恋ならヒトは孤独過ぎる  バスは右側で全然いいよと言う  金木犀の彼女は夜景を見なくて  やはり私は子どもであるようだ  いい加減軌道に乗ろうとぼやくと  ブラウン運動のあなたも好きだよと  言って笑う彼女はやはり天体なのだった たしか劇を観た帰りにバスの中で書いてた気がします。

          十一月二十六日(金)[詩]

          日記:カレーとの因縁

           道でチラシを配るバイトをした。給料がいい。すると観光客と思しき中年女性に「カレー発祥の地はどこか。道を教えろ」というようなことを訊かれた。私の知識の限りでは、インドだかネパールだかの南アジアが発祥であるはずである。詳しく聞くと、なんだかうちの大学の学食がカレー発祥だという話を聞いたのだと言う。たぶんこの中年女性は何か勘違いしている。うちの大学がカレーなどという偉大なものを作り出すほど立派な研究機関を有する学府だという話は聞いたことがない。最寄りの国際空港までの道のりを教えれ

          日記:カレーとの因縁

          【詩】温かな泥と祖霊崇拝について

           異国語で形容されていく風景たちが、窓辺で色合いを失い青みを強めていく過程で、泥濘がわたしたちを溶かしてゆく。温めたマグカップに入れた砂糖菓子。いつだったかの祭事で、同じように溶けていった先代たちの眼球を身体の下に発見し、わたしたちはそれらにそっと触れる。まったく知らない語族の語群はただの記号でしかなく、泥の中で偏と旁の結合がほどかれ、助詞たちはするすると文脈から逃げだすのだと聞いたことがある。泥濘の中、わたしたちの瞼はは眼球を覆い、ひそやかな音を聴く。離れていく、音。

          【詩】温かな泥と祖霊崇拝について

          日記(7/3~7/9)

          最近日記の存在そのものを忘れていた。今週は思い出したよ。 サングラスが欲しい。ラウンド型でふちが細くて、レンズがうすいグリーンのやつ。普段は眼鏡だから、度入りのレンズをつくるか、コンタクトにするか。コンタクトにしても上から伊達眼鏡をかけると思う。眼鏡、とても好き。これでめがねって呼ぶのも、なんか不思議でよい。 最近は共感という言葉そのものがしんどいと思うようになった。共感からも疎外される存在たちはどうしたらいいのだろう。共感を勝ち取るための闘争、はあまりにしんどくはないだ

          日記(7/3~7/9)

          日記(6/12~6/18)

          トイレで知らない教授(?)に強い剣幕で怒られるという謎の経験をした。また一つ人生経験を得た。なぜいきなり怒られたのかもよくわからないまま、理不尽な目にあったときの怒りも湧かずただトイレでぼんやりしたのち、意味が分からなすぎていっそ笑えて来て、友達に話しながらニヤニヤしてしまった。友達は話を聞いて真剣に憤慨してくれた。ニヤニヤする私を見てちょっと気味悪そうにしていた。まあ人生いろいろあるから怒りを誰かにぶつけたいときもあるわな、それにしてもアンガーマネジメントへたくそすぎないか

          日記(6/12~6/18)

          日記(6/5~6/11)

          同じ授業を受けている友人の姿が見えず心配していたら、体調不良とのことで救援要請が出ていた。スポドリやら支援物資を輸送。教授の謎の体調不良で一コマ休講になる。 人の詩を読むとき、そしてその詩について思ったことを言語化するときの負荷のかかりかたが、自分の詩を書くときのそれとはぜんぜん違う。漠然と「いい詩だな」と思っても、それ以上の言語化ができない。私がうだうだその詩について述べるより、その詩そのものを引用したほうが魅力が伝わるのではないかと思う。私がよい書き手であるかは別として

          日記(6/5~6/11)

          nikki(5/29~6/4)

          なんだか書くことがなくなってきた。というより書けることが少ない。 今後は週に一度を目安に、その週考えたこととか、過去の詩の紹介とかを書いていこうかなと思う。 月曜日 とてもかわいい髪の色の人がいた。ピンクとイエローの中間くらいで、でもけしてオレンジなどと安直に言い表せる色ではない。髪を染めたことがないのでわからないけれど、あの色を注文できるのはかなり高度な語彙力と表現力の持ち主でないと厳しいのではないかと思った。また注文を受ける側の読み取り能力もそうとう洗練されていなければ

          nikki(5/29~6/4)

          日記(5/22~5/28)

          月曜日 寒かったり暑かったりする。異様に落ち着きのなかった高校時代の友人の言動を彷彿とさせる気候だ。 火曜日 たとえば社会的な影響力の弱い人々の中で、その地位を向上させるべく活動する一部の人が過激化しがちな傾向は実際にあると思うが、その人々の社会参画を議論するときにその一部の人々にを切り取って議論に持ってくるのはどうなんだろうと思った。少なくともフェアではないと思う。目立つ人にのみ目を向けることで満足しているのはマジョリティーにしかできない怠慢なのではないかと思う。 水曜

          日記(5/22~5/28)