日記:カレーとの因縁

 道でチラシを配るバイトをした。給料がいい。すると観光客と思しき中年女性に「カレー発祥の地はどこか。道を教えろ」というようなことを訊かれた。私の知識の限りでは、インドだかネパールだかの南アジアが発祥であるはずである。詳しく聞くと、なんだかうちの大学の学食がカレー発祥だという話を聞いたのだと言う。たぶんこの中年女性は何か勘違いしている。うちの大学がカレーなどという偉大なものを作り出すほど立派な研究機関を有する学府だという話は聞いたことがない。最寄りの国際空港までの道のりを教えればよかったのかもしれない。

 お盆なので帰省した。ご当地カレーを土産に帰ったところ、ばあちゃんが仏壇にさっそくカレーを供えていてさすが斬新だなと感心した。ばあちゃんの定型にとらわれないところは見習いたいものである。

 帰省したらほっとしたのか嫌な夢を見る。昼寝はよくない。起きたら三時で、そこから何をやるという気にもならない。キッチンへ向かって冷蔵庫の麦茶を取り出すと、母が「夜ご飯はカレーでも作るか」と言った。

 すっかり日記が不定期になってしまった。気が向いたら書くというかたちのほうが結局長続きするかもしれない。飽きっぽいので。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?