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これからのファッションを考える⑥

季節、生活環境、年齢、体型、その時の好み、それに流行。ファッションはそれぞれが組み合わさり変化していきます。しかし、そんな中でも「自分だけのタイムレスワードローブ」はいくつか存在するでしょう。それらはこれからのファッションを考える中で、重要なひとつだと思いました。

環境負荷を減らし、さらにお財布にも優しくありたいこのシリーズでは、最初にイメコンについて書きました。

もちろんこういった診断より、自身の好みを優先するのもあり。でもこれらの診断は、その人に似合う=その人独自の魅力を導き出してくれるので、タイムレスワードローブを見つける大きな手立てになります。
この記事を書いた頃から気になると思いつつ、なかなかタイミングが合わなかった顔タイプ診断®、2023年2月末にオンラインで受けました。
その結果を噛み砕きながら、どう「これからのファッション」に生かし、「わたしのタイムレスワードローブ」を見つけるために試行錯誤した記録の一部です。
4千字越えの激長noteですが、よろしければお付き合いください…!




顔タイプ診断®️とは

「顔タイプ診断®」とは似合う服のテイストを顔のタイプから分析する理論です。顔の輪郭やパーツの特徴やバランスなどから顔タイプを分析することで、似合うファッションのテイストや髪型などを導き出します。

顔タイプ診断とはより引用

この診断を受けることのメリットは、カラー、骨格、PDにはない部分の気づきや理解を補填してくれ(PDはかなり近いけど、顔に特化していない)、それらの診断でうまく結びつかなかった部分がクリアになったり、なぜ似合わなかったor似合ったのかが更に理論的にわかりました。
診断後半年経ち、特に顔周りに近い、アクセサリーの無駄買いが減り、似合う髪型がわかりやすくなったと感じます。これは後ほど詳しく書きます。


診断を受ける

以前受けた診断結果も踏まえ、おそらくソフトエレガントと自己診断。
ただソフトエレガントど真ん中ではない違和感があり、どこかに寄っていそうだけど、フェミニンかフレッシュか…?と予想。

公式サイトより

わたしはERIさんに診断していただきました。

ERIさんにお願いしようと決めたのは、インスタを拝見していたのもありますが、いい意味で「同年代・等身大の普通の方」と感じたからです。年齢が離れすぎたりバチバチにメイクを決めてる方や、先生!って方だと、自分の求めているアドバイスとちょっと違うところに落ちてしまう気がしていました。あとご本人のタイプが少しわたしと近そうで、近い方が微妙な差異を教えていただけそうとも。

結果はフレッシュ寄りソフトエレガント。
曲線・直線、大人・子ども同点という、素人ではわからない結果となりました。曲線・直線、大人・子どもの紐解きは自分では難しかったので、やはりプロにお願いして正解。丁寧にご解説いただき、わたしの細々した質問にも親身に、また根気よくお付き合いくださりました。


診断は終わりではなく、始まり


診断結果をそのままファッションに落とし込むことは難しいでしょう。いただいた資料や解説から、考察や試着などを繰り返し、似合う&自分の好みや現在の環境と紐付け、自分でカスタマイズしてゆく。結果を100%と取るのではなく、結果をもとに自分で答えを導き出すことが一番重要と思います。そう、受け身では「これからのファッション」は作れません。

(自己分析&解析時にわかりやすかった、こすぱっしょんゆりえさんの動画)

わたしの場合これまでの結果だけ見ると、コンサバきれいめシンプルで青み寄りワントーンの女性らしい雰囲気が似合うことになりますが、「なぜそうなのか?」「それ以外のものを着たいならどうするべきか?」「自分はそのタイプのど真ん中か?」などを考察する必要があります。
この解釈は、年齢や好み、体型、流行が変わっても役立つ大切な知恵。

実際に、診断後、考察と解釈によって変わったことを紹介します。


①髪型

顔の額縁とも言える髪。
ソフエレに似合うのはミディアム〜ロングですが、わたしはショートが気に入っており、テイストのために伸ばすのはちょっと違うと思いました。
実際にはショートが似合うと言われることも多く、ソフエレが似合うショートもあるのでは?と考察。診断後の殴り書きですが、例えばこんな感じ。

過去の髪型を振り返るのはとても役立ちます。
その後、現在の解釈で今はこういった髪型に落ち着きました。

「ソフエレだからショートはNG」ではなく、マトリクス上で自分の好きなスタイル×似合うを導き出していく。ただこれもわたしの出した結果で、全てのソフエレさんに似合うショートではありません。髪質も違いますしね。
この髪型にしてから、お客さんや街ですれ違う方に、あなたの髪型素敵!と言われることが度々!ま、これはカナダだからかもしれませんね。
ちなみに、ベリーショートにしたのは映画「勝手にしやがれ」のジーン・セバーグがかわいすぎる!わたしもベリーショートにTシャツやワンピースをさらっと着こなしたい!と思って真似ました。結果惨敗ですが、いい経験に。クールカジュアルの人なら似合いそうでうらやましい。

カジュアルな格好をする時は、以前も今もパリジェンヌたちを想像します。カジュアルでも女性らしさを感じるポイントもあり、参考になっています。

②アクセサリー

すでに上記で着用写真を載せていますが、カナダで暮らし始め、久々に購入したネックレス。サマーなので基本アクセサリーはシルバーを選びますが、ローズゴールドも試してみたら、こちらの方が似合う。シルバーだと少し冷たい感じがして、何となく違ったのです。

ネックレス=顔に近いため、顔タイプの影響が大きく出たのかもと感じました。シルバーはやはり色からクールな印象を受けるため、ソフエレで少し優しい印象があるわたしの顔まわりにはあまり向いていなかったよう。同じアクセサリーでも、指輪やブレスレットなどになると顔から遠いためこの限りではありません。

同じく、診断後久々に購入したイヤリング。(日本)
ひたすらシルバーのものを探していましたが、このイヤリングはわたしが着けるとなぜかシルバーっぽく見えるのです。ピカピカのいかにも金属!という感じのゴールド(これはシルバーも同様)は絶対似合わないけど、輝きが控えめで白っぽくくすんで光る優しいゴールドは、案外シルバーより似合うことも発見。絶対シルバー!というクローズドな考えがなくなり、無駄買いの機会も減りました。

③色と顔の関係性

わたしはクールサマーで、4分割の場合セカンドは冬なので(この辺りもより細かく診断したら違うかもしれない)、数年前にNZで買ったこのリップは似合うはず…なのに何となくキツい、ケバい印象。なぜだろう?と思っていましたが、おそらくこれも顔タイプが影響していました。どんなに似合うとはいえ、赤はやはり強い色。わたしに似合う赤を探すのは少し時間がかかりそうです。
捨てるのはもったいないので、これを薄めにつけ、上からピンク系を重ねる解決策を生み出しました。深みのあるピンクになります。

また、逆に診断いただいたERIさんがIGでおすすめされていたピンクブラウンのリップは、ブラウン強めだし難しいかな?と思ったけど、秋要素が低いはずのわたしも上品な感じでよく似合う(上のイヤリング写真がこのリップ)
ただ、おもしろいのが青系のトップスを着用すると、途端にそのブラウンが表に出てきて、ピンク系ではなく「ナポリタン食べた後の口」つまりオレンジっぽく見えてしまうのです…!不思議!!

近しい色の食べても大丈夫そうな色付きリップをカナダで購入(色はPetal)
思い起こせば自分誕生日プレゼント(2016)もサマーど真ん中色ではなかった


わたしのタイムレスワードローブ

こういった試行錯誤を繰り返す中で、「これは少なくとも数年着続けられそう」「そういえばこれは◯年前から着てる」と自分のタイムレスワードローブが見えてきました。冒頭に記したように、環境や体型などが変わると着られなくなる可能性ももちろんありますが、今「わたしのタイムレスワードローブ」だと感じているものを少しですが紹介します。

2022年に古着で購入した、リネン混の襟付きカットソー。
形も色もベーシックですが、顔タイプやその他診断結果的にも合っており、使いやすい一枚。着用時、わたしの骨格では少しはだけたように見えるため、糸で留めてお直し。この、少しのお直しを自分でできるようになるだけで、普通の服を自分のタイムレスワードローブにできることもあるのです。
例のネックレスとイヤリングも着けていますね。笑


2021年に古着で購入したスカート。ドットだとソフエレには少しかわいすぎるきらいもありますが、フリーハンドでぱらぱらと描かれており柔らかさのあるパターン。いかにもソフエレではありませんが、ボトムスなので顔から遠く、また丈も上品なため、合わせるもので普段着にもお出かけにも(この時はフレンチを食べる会だった)使え、重宝しています。
腰に付いていたリボンはカット。やっぱり似合わせるためのお直し、大事です。


今回、一番共有したかったのが実はこの何の変哲もないフーディー。
なんと2004年(!!)、夏休みの短期留学プログラム参加時、カナダの夏の温度を考えず長袖を持ってきておらず購入しました。驚きの20年選手ですが、購入から10年後くらいまで滅多に着ていませんでした。
しかし度重なる引っ越しで物を精査したり、イメコンで自分を知るうちに、「この服、古いのに色が褪せていないだけじゃなく、ブルベのグレーで、杢グレーじゃないし生地が薄いからカジュアル度低めだな…」と、いつしか定番ワードローブに。ソフエレに少しでも似合わせられるフーディーを見つけることは非常に難しいので、まさかすでに持っていたとは驚き。元々物持ちの良すぎる捨てられないタイプでしたが、これは二重の意味でタイムレスワードローブです。

ちなみにこの写真は、一泊旅行のとき。



これからのタイムレスワードローブ


「ベーシック」と言われるような服がタイムレスなわけではなく、そもそもそのベーシックが万人のベーシックーひいてはタイムレスになり得るか?という問いは、否でしょう。例えば今や定番のベーシックカラー、カーキ色。わたしはどの観点から見ても似合わないし、自身でも納得しているので、今後もわたしのワードローブには入りません。だけど、友達の中にはとても似合う人もいます。

わたしは総合的な面で、シンプルで少し綺麗めなものがタイムレスワードローブになりやすいです。でも、かわいい花柄のブラウスやかっこいいライダースがタイムレスワードローブになる方も必ずいらっしゃるはず。

「1枚は持っておきたいベーシックアイテム」「ずっと使えるタイムレスなアイテム」という誰かの思考や言葉に惑わされず、あなたにとってベーシックで、あなただけのタイムレスワードローブを見つける旅に出ませんか?最初は悩むこともあると思いますが、とっても楽しいですよ!
わたしの旅も、今も続いています。このシリーズはまだまだ続きそうです。



〜余談〜
昔から大人っぽく見られるタイプだったのですが、25〜28歳ごろから逆転し、歳下に見られることが圧倒的に増えました。もちろん今は海外暮らしなので、大抵の日本人はそうだと思いますが、わたしの場合は顔タイプ要素に若干フレッシュが入っていることも影響しているのかも…と何となく腑に落ちました。
とは言え、ベースはソフエレ(同点だけど大人顔寄りとのこと)なので、完全カジュアルの格好をすると一気に子どもっぽくなってしまいます。奥が深い…




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