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NY発 学級通信 2. MLBスタジアム 形がいびつで何が悪い
冒頭の写真は、アメリカ・メジャーリーグ(MLB)、ボストン・レッドソックスの本拠地フェンウェイ・パーク。ライト側ブルペンから見た景色です。日本では、最近、客席からブルペンが見えない球場が多いですが、ここは、スタンドから誰が投球練習を始めたのかがわかり、リリーフ投手が心配そうにゲームを見守る様子もわかる、伝統的な構造となっています。
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次の写真は、ワールド・シリーズが行われたときのフェンウェイ・パーク。さすが、アメリカ。星条旗がデカデカと飾られていますね。しかし、よく見ると、レフト側のフェンス、いくら大きな星条旗を飾れるようにと言っても、あんなに高くてはホームランが入らないんじゃない?と気づいた方も多いかと思います。まさか、試合中もこのまま!?そうなんです。ホームランが入らないように、わざとフェンスを高くしてあるのです。え!そんな・・
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メジャー・リーグ・ファンならご存じかと思いますが、ここの球場のレフト側はライト方向に比べ距離が圧倒的に短く、こちら側だけホームランが簡単に出ないように高くしてあるのです。この壁はグリーン・モンスターと呼ばれ、レフト側に長打を狙う右打者にとって、高く高く立ちはだかっています。
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球場の案内板で、確認してみましょう。よく見ると、左右で距離が違うだけでなく、ライト側は、グニュッとグランドが客席に入り込んでいます。これはこれで、ホームランが出にくそうですね。
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何故こんな事になっているのか。ご覧のようにレフト側外野席のすぐ外側は道路が通っていて、拡張できないのです。
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野球の原点
アメリカの野球場は、広大な土地を利用して、周りに大型駐車場があるのが一般的です。しかしボストンは、街中にあり、地下鉄でも行けるという、ボストンっ子の自慢の球場でもあります。何しろメジャー・リーグで一番の歴史を誇っているのです。収容人員が少ないために、何度も拡張計画が持ち上がりましたが、結局、反対の声が多く、毎回、取り下げられているそうです。どうやら野球場って、そんなに厳密な構造じゃなくてもいいのですね。草野球をやっていると、隣がサッカー・コートだったり、外野の真ん中に木が生えていたり、いろいろ制約があるものです。要するに、これが野球の原点なんですね。日本人って、何でも真面目に考え過ぎて、レフト側とライト側の距離が同じでないといけないと思い込んでいたりしますが、こんな、いびつな球場でも、天下のメジャー・リーグの名物スタジアムとして、立派に存在しているのです。
形がいびつで何が悪い!
そこで教訓。キマリを守るのは大切ですが、必要以上にまじめに考え過ぎて、本来の目的を忘れてはいけない、ということではないでしょうか。野球場は、その街に合った場所にあり、みんなが楽しめることが大切なのだと、改めて思いました。メジャーリーグの選手は、投球や打撃フォームもいろんな人がいますよね。自分の得意なフォームで投げる!打つ!
少年たちよ、時には発想の転換が必要です。形がいびつで何が悪い!
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