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鎌倉の魅力を全面に感じた話

大半のサラリーマンが一週間の中で一番浮ついているであろう、とある金曜日の夜に私は困り果てていた。

何に困り果てていたかと言えば、土日がとても最高な天気であるにも関わらず、あろうことか予定が全くないのである。

繰り返し言おう、予定が一分一秒たりとも何もない。

大晦日を1人で贅沢に過ごしたにも関わらず、またしても休日を贅沢に過ごしてしまうという事態になることを避ける為に1人で鎌倉にでも出掛けようかとソファで横になり #鎌倉 を見ようとInstgramを開くと最近友人が始めたアカウントに辿り着いた。

その友人はかれこれ15年近い付き合いで性格も考え方も正反対なのだが、そこがまた居心地が良くたまに連絡を取っては遊ぶのだが、この友人は幸か不幸か器用過ぎるという特徴がある。

スノーボードを同時に始めたかと思えば、こちらがやっと立てるようになった頃にはスイスイ滑れるようになっていて、ゴルフをやれば空振りばかりする私を横目に快音と共に球を飛ばしていく。

そんな器用さがあり大抵のことがすぐ出来てしまう為飽き性なとこがあったのだが、そんな友人が撮影や映像制作に興味を持ち動画や写真を投稿していたのだ。

その中の一つであるこの動画を見て、金曜日の夜にソファで1人横になっていた私は不思議な高揚感を覚えた。

歩くときに踏まれた石と石がこすり合い奏でる音とそこでその瞬間にしか見れない絶景、そして何よりも友人がこれを作ったということに感動すら覚えた。

私が知っているつもりになっていた友人はこんな動画を撮るほど繊細な感性をもっていたのだと。

気付けば友人のファンとなっており、すぐさま連絡を取った。

「日曜日鎌倉で良い感じに撮影して!」

「良いよ」

こうして日曜日に友人でありクリエイターとなった彼と会うことが決まった。

土曜日の内に鎌倉の周りたいスポットを本格的に調べだしたのだが驚いた。

まず寺とカフェの数が異常にあるのだ。
歩けばコンビニより歯医者が多いこの時代に、歯医者より多くどこにいっても寺とカフェがあり、大小様々ではあるが至る所に張り巡らされている。

「鎌倉 観光スポット」で検索されたお寺に行き、その時だけ都合良く神様におねだりした後少し歩くとカフェがあり、夏であればアイスコーヒーを飲んで涼み、冬であればホットコーヒーを飲みほっこりさせるというコンビニのレジ脇作戦と同じ導線が出来上がっており、裏でお寺とカフェがタッグを組んでいるのではないかと思いたくなる程なのである。

その手にはのらないと入念に計画を練り、お寺を6ヵ所、ご飯を2ヵ所、カフェを2ヵ所と絞り込みお手製マップをつくって日曜日を迎えた。


案の定日曜日は快晴で富士山が見えるほどで心は躍りきっていた。

普段は電車移動が多い為、たまに車で移動する時はその良さをしみじみと感じる。
車を持つのは維持費が異常に掛かるという反面、あの特殊な空間で数々のストーリーが生まれてきたことを考えると車も捨てがたいとも思う。

あっという間に鎌倉に到着し、まず1ヵ所目は竹林が有名な報国寺である。
こんな感じの場所だ。普段は分からないが今は人も少なく近所のスーパーに行くより遥かに人は少なかった。

2ヵ所目は苔の階段が有名な杉本寺である。
ここはこんな写真が撮れる。こちらも殆ど人はいなかった。

3箇所目はご飯の候補にあった2つの内からこちらの山形県の郷土料理をメインとする「ふくや」にお腹を満たしに来た。

鎌倉で山形料理という組み合わせが中々異色でもあるが、出汁も効いてて麺は極太麺、そして鳥チャーシューが美味かった。

4箇所目は鎌倉を代表する存在の一つである鶴岡八幡宮だ。

鎌倉といえばここ!ということもあり、それなりに人はいた。

5箇所にしていよいよ鎌倉で初のカフェデビューとなる。

向かった先はCHOCOLATE BANKだ。
ここは東日本銀行 鎌倉支店だったところをリノベーションしているのだが、まず外見からしてお洒落でお店に入った瞬間にほんのりとチョコの匂いが漂い、買わずにいられなくなる。

ここで販売されている生ガトーショコラは天皇即位の礼で各国のVIPに渡されており、味も価格に見合う程濃厚だが、ガトーショコラ特有の口に残る不快感がなく、何個でも食べたくなる味である。

何よりも良かったのは観光地のカフェでよくある大行列がなかったことだ。

市内を歩いていると名前だけが売れているとこには少なからず行列ができていたが、ここはお店の場所が観光客が多くいる側と反対だった為殆ど待つことなく入れた。


と、ここまでは順調だったのだが、6箇所目と7箇所目に予定していたプールの付いているスターバックスと食べログ百名店にも選ばれているあんみつのお店は行列で入れず断念した。

次は8箇所目に予定してた出世の神様がいるとも言われている、佐助稲荷神社だ。なんか見たことある!という人も多いかもしれないが、この鳥居が連なる様は京都の有名な伏見稲荷神社と重なるだろう。

次は9箇所目に予定していた銭洗弁財天だ。ここは『お金を洗うと何倍にも増えて戻ってくるといわれる霊水』が湧き出ており、お金を霊水で清めここぞという時に使うと効果が発揮されるようだ。

男子諸君はは大事なあの子とのデートで、清めた1万円を使いプライスレスなハートをゲットしてはどうだろうか。

最後に今回のメインである由比ヶ浜を訪れた。

夏は筋肉ムキムキ系男子と安心できない水着を履いている女子が集まり、冬はSNSデトックスをしたがる人種が集まる海ではあるが、東京から1時間足らずで来れる距離×海×サーファーが相まってか堪らなくボーッとしたくもなった。


こんなところでバタバタと巡り撮影を無事終え、完成した動画がこちらだ。

クリエイターとなった友人は仕事が早く3日と掛からず編集を終え、私からのオーダーを取り入れあっという間にこれを完成させた。

最初は軽い勢いで始めた撮影だったが思い出を映像として残すことが出来る魅力と共に作り上げる楽しさを教えてくれた友人には感謝したい。

そしてこの感覚をより多くの人に共に伝えられたら、この上ない幸せである。


今回初めて鎌倉を訪れたのだが、地方の実家に置いてそうな車でも鎌倉に置いてあって横浜ナンバーなだけで「お、お洒落・・・」となり、海へ向かうとサーフィン帰りの水も滴る良いおじさんとすれ違い「か、かっこいい」となり、ディズニーは夢の国と言われているが、鎌倉は夢と現実が絶妙な割合で混ざり合う素敵な街なんだと感じた。

それでは


※撮影時以外はマスクを着用し、人混みを避け周辺環境に配慮して撮影を行いました。

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