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「どうして勉強しないといけないの?」と子どもに聞かれたら

なぜ月は満ち欠けするのか
なぜ夕日は赤くなるのか
なぜ葉っぱや花の色や形が違うのか
どうやって海の上に橋をかけるのか
海外と日本をつなぐ電話線はどこにあるのか

物心ついた時から世の中の色々なことが気になって仕方なかった私。SiriもGoogleもない時代なので、世界大辞典や図書館の本をよく読み漁りました。大人になってからも「なぜ」は相変わらずで、今朝も実家から帰ってきた子ども達が流すYoutubeを見ながら、この膨大なデータ量を一体どこのサーバーでどうやって管理しているんだろうとネットで調べたところです。

息子ももれなく好奇心旺盛で、小学校1年生の時から、北朝鮮ミサイルに始まり、核燃料の処理の仕方を聞かれたこともあって、こっそり調べて知ったかぶりで説明したこともあります。

そんな息子が小学校2年生の時、「どうして勉強しないといけないのか」と聞いてきました。

子どもにとって「なぜ勉強するのか」は、大人にとって「なぜ人は生き、死ぬのか」くらいの本質的な課題なのかもしれません。

皆さんならこの難しい問いにどう答えますか。

経営者的目線でいくと、面接時に大学を出ていると聞けば、何教科もこなすだけの事務処理能力があって、勉強に集中して取り組める継続力もあるという目安になります。もちろん、最終的にはその人となりが重要ですが。それでは本質的な回答になりません。

そこでふと思い出したのが、もう何年も前に赤ちゃんだった子どもを寝かしつけながら見た「ハーバード白熱教室」の選択の科学。

76日も海を漂流した冒険家のスティーヴン・キャラハン、渓谷で一人事故に遭い右腕を切り落として下山した登山家のアーロン・ラルストン(写真)の話を息子に聞かせました。
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冷静に自分が持ち合わせる知識を総動員して、一つひとつを冷静に選択していく実話は、今も私の心に刻まれています。

どんな過酷な「偶然」や、生まれつきの「運命」が待ち構えていようと、人生は自分で「選択」することができ、より良い「選択」ができるスキルを身につけることで、自分の人生を前向きに進めることはもちろん、時には世界をも変えることもできる。「だから常にベストな選択をするために勉強しているの」と、お風呂の中で熱く語ったら息子はキョトンとしていました。

その年の夏休みに、旅行先のマニラで物乞いをするストリートチルドレンを見た8歳の息子が、「全員日本に連れて行って、みんなうちの子にしてあげて」と言いました。

「この問題についてもっと知る必要があるし、勉強していろんな知識を身につければ、きっと貧困という“運命”を解決するために、人の役に立つ選択ができるようになる」と伝えると、少し分かったような顔をしていました。

そして私自身にとっても、3つ目の事業を通して、困難な状況にあっても自分で「選択」して人生を切り拓く力を育む環境を、世界中の子ども達に提供することは最終目標です。


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