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江田 都
2020年3月10日 04:04
今日は朝から調子がよくなかった。アルバイト先に遅刻の連絡をして、心を立て直すために公園でミルクティーを飲んでいた。ふと、花壇のパンジーとスイセンに目が留まる。そのとき、今日は快晴でぽかぽかしていて、まるで春のような日だ、と気づいた。クラクラした。もう春がここまで来てしまった。春は苦手だ。なにもかもが浮かれていて、鬱である自分が置いていかれる気がする。春夏秋冬のうち、夏は暑いか
2020年3月7日 11:41
全身に白をまとった。白いブルゾン、白いブラウス、白いプリーツスカート、そして白いスニーカー。春休み中の大学は閑散としている。門をくぐってから、警備員以外とはすれちがわなかった。銀杏並木にはまだ一枚の葉もついていない。薄曇りで、色彩のないくすんだ構内。その中で白を着た私は、浮いているな、と思った。それが心地よかった。私自身もまた、世界から浮いているから。前日のカウンセリングで、「