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甘野充のお気に入り

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僕が気に入ったnoterさんの記事を集めます。
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記事一覧

別垢より

恋をして 生き続け 愛を知る 傷ついた この心に 光を醸し 出す力を 持つんだ 生きてる 生き地獄 秒の世界 体戯ける 濃厚な時 時間忘れ あなたを 愛してる

再掲【詩】「period」

言うべき言葉が見えないまま君を見つめた 君はただ僕を見つめ返してそっと笑ったね 手を小さく振りながら「バイバイ」とそれだけを 僕に聞かせるのではなく自分に言い聞かせるように つぶやいて静かに僕に背を向けた 永くは続かない恋だと知っていた 理屈じゃなくそう感じていた それでも震えてしまう心はそれだけ君が好きだったからだろう 別れを最初から予感しながらどうして僕たちは恋に落ちたのだろう 君と交わした言葉君と歩いた景色君と過ごした時間 君とともにあった僕の全てはもう増えることは

【詩】葉桜

さらさらと過ぎる春風に 流される花びらの 儚さに立ち止まる 見上げれば青空に 背伸びしている葉桜が もう次の季節を歩いている 慌ただしさに埋もれたままに 過ぎるより 樹々たちに 花々たちに 連れられて先へ行く そんな心地でありたいと 若葉の緑に笑いかける

詩 「庭」

空と君 それだけでよかった

朝の光にナイフを入れて(詩)

朝の光はみずみずしい きっと不純物の無い はちきれんばかりのそれに ナイフを入れたら 酸味の効いた飛沫で 思わず顔をすぼめてしいたくなるほど嬉しい 朝の光は産声をあげたばかで 目に入れても痛くない 朝の光に罪はない 朝の光に悪意はない

連載小説 hGH:1

 井本は月に一度ヒト成長ホルモン薬を買っていた。ある国のアンチエイジングの診療所から。それが、うちと委託契約のある企業の裏の情報網に引っかかった。ヒト成長ホルモンは、スポーツ界では禁止薬物に指定されていて、それは日本球界でも同じだった。井本は数年前から買っていた。ふつうに考えれば、使っている期間もそれに符号するはずだった。  hGHーヒト成長ホルモンは、尿でのドーピング検査には引っかからない。井本は昨年、無作為に選ばれるNPBのドーピング検査の被験者に指名されていた。尿のみの

映画と車が紡ぐ世界chapter131

インセプション フォルクスワーゲン カルマンギア 1960年式 Inception Volkswagen Karmann Ghia 1960 カルマンギアを見たカノジョは  ようやくニコリと微笑んだ・・・ 休日出勤・・・そして 毎日続く残業の中 奇跡的にポカリと空いた一日 久しぶりのデートだったのに  ヒュプノスに慕われた僕は  フワリとした霞がかかった 夢の中を彷徨っていた 永遠に続きそうな深淵の森が 優しく僕を抱きしめる あぁ ずっとここに居たい・・・ そう思った瞬間

【炭酸刺繍】 星と太陽

☀️ イイコトしよう きみとぼく 生まれたままの姿で ソーダ水の海の中 太陽が嫉妬するくらい イチャイチャしよう ⭐️ イケナイコトしよう 夜のとばりに縫い留められた 星たちが騒いでる 月に言いつけようったって あいにく今夜は新月さ ☀️ ⭐️ イイコトしてたら怒られた? 構わないさ 自由なきみとぼく イケナイコトって誰が決めたの? 太陽は身悶え輝いて 星はほどいて流れ星 💫 #炭酸刺繍 企画に二度目の参加させて頂きます。 藤家 秋

酒涙雨(さいるいう)

この雨の音、雨の線、 緑に映える色の無き水音を 例えば、男が夢想する娼婦性に例えた作家が居ればこそ かの娼婦の如き無垢なる女も 乙女の如き邪まな計算高い女も 全てが靄った景色に溶けて 一人称たるわたしすら 最早 自己の本質を掴めず 掴みたくもなく 足掻いて取り乱し その結果 無残であろうと ことの本質を情動を知るべく こんなツマラナイ夜は ひたすら 鏡に向かって流し目など作り 嫣然と微笑むという 無為なる時に 逃げるに限る 猫が戻って来た

自作詩 心の詩

桜吹雪舞い散って 葉桜になった大きな木 風に揺られて そよそよと 穏やかに流れていく 暖かな陽射しが 木漏れ日に 目を閉じ 空気の音や風の子守唄 全身に染み込ませる 風が止んだ時 私の心は詩うだろう 言葉にならない 心の詩を

「幸せのかたち」-詩―

幸せは どんな形 誰か 見たことがある?? いつも 後姿ばかりだよね 風と同じで 感じるものなの? 季節のように 色を 変えるのかな? 幸せは きっと 沢山の名前を もってるね 幸せは 形がなくて 人の 熱い思いの中で 生まれて 大きくなる 幸せの ものさしは 人によって 違う まず ほんの小さな幸せを 朝の光の中で 探していけば いつのまにか 幸せ鳥が 心の中の森で 鳴き始めるだろう 胸が熱くなり 笑みが浮かべば 幸せ鳥の 卵が 孵化したあかしだ 🐱🐱🐱🐱 最

二両列車

ローカル線の二両列車 この電車を逃したら 次は二時間後 皇圓上人の御供養に間に合うように 知り合いのお姉さま方とご一緒に 二両編成の短い列車はピーチク、バーチク 皆さん、話に花が咲く 乗り合わせたおじさんは迷惑そうに席を離れてゆく 同じ車両には半袖半ズボン、裸足に草履を履いた保育園児の団体も あっちもこっちもにぎやかだ 車窓には桜が咲き誇り 菜の花も笑ってる のんびりと電車はかけて行く 終点の一つ前 保育園児の団体が降りる駅 わたしたちの前の通路を先生に連れ

【詩】「春」

街のざわめきが大きくなっていくのを感じるたびに 春が来るのに気付かされた いつまでも終わらない季節だと意味なく思ってしまう心 どこまで過ごしてもこの咳が止らないままで 僕はもうそれに馴れきって毎日を描いてる こんな僕を心配そうな顔と困惑顔で見つめる人たちがいる やさしい笑顔の作り方を知らないままに ずっと張り付いたこのちょっと変わった笑顔の方で どこか救われているようなアンバランスな日々 そう諦めもしないままに認めてしまっているよ どこかで雪融け水は流れて いつかは誰か

きみに聞こえる

きみがいる うれしいことに きみがいる きみがいる しあわせなことに きみがいる きみがいる 口からこぼれた きみがいる 君がいる 初めて口にした きみがいる