見出し画像

なぜ英語(ことば)を学ぶのか?(3)

どうも、お坊さん英語講師のみっちーです。

今回の記事は前回の記事「英語はなぜ学ぶのか(2)」の続きになります。まだ読まれてない方は、ぜひ(1)から読んでいたでけると嬉しいです!

さて前回の記事では、英語が使えるようになるためには約1200万円分の時間が必要だというお話をしました。これを聞いたら、

「あ、じゃあ私は大丈夫です。」

と思う方もいらっしゃると思います。別にそのかたを否定はしません。その時間他のことに使えば自分な好きな分野でのプロになれるかもしれません。ただ、そうなる前に、この記事を一度だけ読んで頂けると嬉しいです。

でも僕は英語の講師として、しっかりとした信念を持って様々な人に英語を教えています。それは、

「ことばはものの見方だからです」

ここで、僕が沖縄に行って、現地の人から聞いた話をしたいと思います。

僕は沖縄に行った時、いくつかの「ガマ」と呼ばれるところを訪れました。ガマとは戦時中、一般の方々が米軍から身を隠すために使った洞窟のことです。第二次世界大戦が終わった1945年。本当にたくさんの命が失われました。

画像1

これらのガマでは、「集団自決(自殺)」が起こりました。当時の日本人は日本の教育によって、「アメリカ人に捕まったらレイプされ、奴隷にされ挙げ句の果てに殺される」と教えられていました。そんな米軍に捕まるくらいなら、自ら命を絶った方がマシだと考えたのです。当時の日本軍は一般の人にも自決用の手榴弾を渡していたという証言があります。親は子を刺し、子は親を刺し、凄惨な光景だったと当時戦争経験された方がおっしゃっていました。

ただ、その中でも集団自決をせずに済んだガマがあったそうです。なぜ集団自決をせずに済んだのでしょうか?

簡単な答えとしては「英語が話せる人がいたから」ということです。

実際多くの米兵は、一般の人を殺そうとしたり、奴隷にしようとは考えていませんでした。彼らは慣れない日本語で「食料と住むところがあるから出ておいで」という手紙をガマの前に置いて、一般人を助ける努力をしていました。しかし、偏った教育を受けた日本人は「これは、罠だ」と捉えたわけですね。「ことば(教育)」は現実を「歪める」わけです。これについてはまた別の記事で書くことにします。

ガマにいた英語の話せる日本人は、米兵としっかりとした協議の上、危害を加えないことを約束することで、ガマにいた日本人を説得することができたのです。

この記事で伝えたいのは、「ほらこういうところで英語は役に立つでしょ?」そんなことではありません。

ことばというものはサングラスのようなものです。例えば、大抵の日本人はタトゥーと聞くと、ヤクザなどネガティブなイメージと結びつけますよね。海外では、ファッションむしろ、ポジティブなイメージと結びつけます。このように私たちが見ている世界というのはそもそも「ありのまま」ではないのです。

日本の英語教育は、課題に受験とタスクばかり強要する行動主義的な英語教育です。何のためにその言葉を使うのか。どのように使うかは教えてくれません。むしろグローバル人材などという曖昧な定義の中英語をその必須条件としている。僕には何を考えているのかわかりません。

AIが翻訳してくれる時代が到来すれば、そのような薄っぺらい言葉の力など必要ありません。TOEICのスコアなんて紙切れです。TOEICで取れるような英語の知識は、AIが取って代れるからです。

しかし、AIが間違えた時、もしくは真実をいわなかった時、単一言語話者の日本人がどのように物事の真実を捉えることができるのでしょうか?

画像2

仏教には「如実知見」という言葉があります。

ありのままのものをありのままにみるという意味です。当たり前のようで本当に難しいです。英語というサングラスを手に入れることで、今まで考えてきた「当たり前」が「当たり前」ではなかったと気付かされることがあります。

これこそが大事なプロセス。

僕はそう思います。

これは英語に限ったことではありません。韓国のことを知りたければ、「韓国語」をやるべきだと思いますし、中国のことを知りたければ「中国語」をやるべきだと思います。

まさに形容するならば「生き方としての英語(ことば)」です。生き方としての英語はAIにとって代わることのできないあなただけの力になります。

この点において、「ことばは大切」なのです。

役に立つか立たないかなどの薄っぺらい議論は時代の流れとともに消えていきます。僕は自分の1200万円分の時間をこれに費やす価値があると思いました。

私は英語というものを皆さんが物事をありのままにみるための出発点として欲しいという願いを持って教えていきます。

3つの記事にわたる長いお話を最後まで読んでいただき有難うございました。






コロナウィルスによる収入の途絶、、、大学院に関わる学費・生活費は全て自分で負担しているので、なかなか厳しい時期を過ごしています。活動を続けるためにお力添えいただけると嬉しいです!