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ユーザ系SE転生 ③まとめ:ユーザ系SEの生きる道とは

こんにちは。みそです。ネタ切れを隠せずにいますが、残りカスから搾れるだけ絞っていくスタイルです。

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いきなり最後ですが、SI業界の鎖から解き放たれるべく、ユーザ系SIerから事業会社へ転職するパターンについて考えてみたいと思います。

IT専門職として事業会社に転職する

え、これ発注側に回って札束で人殴る仕事するだけでしょ。全然SI業界の鎖にしばられたまんまじゃん。

って思った人、待ってください。ここでは他職種に転身することを見据えて、IT専門職として事業会社に転職することを提案したいと思います。少々面倒臭いですが、色々とメリットがあると思うのでまずはそこから触れていきます。

メリット① 年収を下げずに他職種への転身が可能になる

①導入でも書きましたが、ユーザ系SIerに入社した場合ほとんどの場合においてSEとして業務をすることになります。ある程度年次が経つと人材開発や経営企画的な仕事に携われる可能性もありますが、組織としてそういったポジションがある場合のみで、そういった仕事が事業会社側で行われている場合はSE以外の選択肢はなくなります。

IT専門職として転職する以上、活躍の場は情シスが中心となると思いますが、例えばITの知見を活かしてサービス企画の仕事がしたいといった選択肢も出来てきます。

職種を変えた転職となると、基本未経験扱いとなりますので、給与も下がることを覚悟する必要があります。面倒臭くはありますが、経験を買われて転職をしたのちに、社内で異動をすれば、年収を下げずに希望の職種に転身することが可能です。

メリット② しかも年収アップを見込める

必ずとは言えませんが、スキルを必要とされて転職になりますので年収増を見込めます。また年収アップの方法として転職の際、年収ベースの高い業界に移ることをおすすめしたいと思います。順を追って説明します。

まずSI業界において年収を決める要素は業界と担当工程の2つであるということです。

情シスの仕事はどこも変わりませんが、給与はその会社の年収がベースになりますから、一般に高給といわれる商社や金融業界があればその会社の年収になりますし、他の会社でも同様です。

今回する話とは直接関係ありませんが、俗にいうコーダー(下流)よりプロジェクトマネジメントやグランドデザインを決める(上流)役割の方が高給になる傾向になります。

さらに少しややこしくなりますが、情シス業務が子会社にアウトソースされている場合、子会社割り(親会社のx割がけ)が入ります。

つまり同じ仕事でも年収の高い業界にいけば、年収を上げることが可能になります。業務知識を求められる基幹業務系のエンジニアはこういった業界移動は難しいかもしれませんが、インフラ系であれば比較的容易です。アプリ系でもSAP等特定製品に依存するスキルであれば問題ないです。

私の場合転職前後で業務内容はほぼ変わりませんでしたが、100-200万位の年収アップにつながりました。業界的には金融系から年収ベースの下がる別業界への移動でしたが、子会社⇒親会社となったため、トータルとしてはアップすることになりました。

このように業務内容は同じでもポジションによって、待遇が変わるケースはあるあるなので、年収ベースの高い会社で自分の経験したことのある職務での採用がある場合は狙ってみるのもいいかと思います。

その他のキャリアプラン(たぶんない)

いきなりすいません。理由を次に書きます。

ユーザ系SIerに就職した人の生きる道は

①導入で書いたキャリアパスに転職の軸を加えたキャリアマップを書きました。年次の区切りは以前と少し異なりますがご容赦下さい。

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                            (みそ作成)

これまでに書いてきたパターンは以下2通りです。
・経験を得るためにコンサルティング会社に移る
・将来のキャリアチェンジを意識して事業会社に移る

1.であればコンサル会社がマストではなく、他のユーザ系SIerに移ってもいいですし、情シスの仕事はどこにもありますから、やりたいと思ったプロジェクトのある場所に移るというのも理屈上ありです。2.についても転職せずにチャンスを得られるのであれば、転職必須じゃありません。

つまりここまで書いてきて何ですが、この会社に行けば良いという正解はないことに気づきました…

よって私が細かいパターンについてあれこれ示唆する必要はなく、キャリアマップを参考に1人1人がキャリアを計画し、実行してもらうのが皆さんのキャリア形成の一助をする上で最適と思った次第です。(なんてお粗末)

ユーザ系SEキャリアマップ

上に示したキャリアマップについて簡単に説明しておきたいと思います。

ユーザ系SIerに就職した時点でSI業界でのキャリアが始まります。違うと思ったら3年以内を目途に転向した方がいいと考えます。

その後はその時点で身に付いているスキルを持って転職することになります。書いていることに賛否あるかもしれませんが、大体こんな感じに成長していればよいのではないかというものをもう少し詳しく下表にまとめました。年次は参考ですが、思うような経験が積めていないようであれば、これまでの仕事の棚卸をして対策をした方がよいかもしれません。

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                            (みそ作成)

持論ですが10年選手位になったあたりで、+αのスキルを持つように意識した方がいいと思ってます。一つの会社のエースになって基幹システム刷新を推進する立場になるというのがある種、ユーザ系SIerの中でのメインストーリームですが、そうはなれなくても外部セミナーに登壇できるよう技術面でとんがってみるとか。

ある程度の規模の会社のシステムの場合、分業化が進んでますのでHW/OS/MW/AP/NW/DBいくつかの分野で知見を持って調整したり手を動かせるだけでも+αのスキルと言えると思います。平たく言うとフルスタックエンジニアっていうんでしょうかね、全部出来る(=フルスタック)なんて高スペすぎて、そこまで言えなくてもいいと気がします。

よくある、SIerはスキルが付かないから就職すべきではないという意見がありますが、ここでいうスキルつく・つかないなんていうのは往々にしてアプリソース書く位の狭い範囲で語られていることが大半で、気にするべきではないと思います。

実際、数十億レベル(あるいはそれ以上)のプロジェクトを推進する人の行動力・胆力とかセミナーとかに登壇している人達の知識って凄いですし(実際にそういった方の経歴みればSIer在籍中だったり在籍経験あったりで、SIer=スキル付かないなんて発想にはならないと思うんですけどね)

最後に

色々書いて結論はそれか、というような終いでしたが、ここまでお読みいただきありがとうございました。このユーザ系SE転生シリーズはここで終わりにしようかなと思います。

なお一応私が事例として書いたのは2パターンでしたがいずれも比較的、無理のないキャリアプランを想定しています。

もちろん職種を大きく変えたりすることもキャリアの選択肢としてはあると思うのですが、転職後に活躍できず悩んでしまうリスクは高いですし、私自身そういった選択肢を取ってうまくいくような器用な人間ではありませんので、あまりリスクを取るようなプランは示していません。ユーザ系SIerにいる人って割とそういう地道な人多い気がしますし。

今後についてですが、色々と書いてみて深堀できていないなーと思った部分を詳しくご紹介したり、最近の関心事(主に技術周り)について書いてみたいかなーと思っています。では、アディオス!



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