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非常識なやさしさをまとうー人とともにデザインし、障がいを超えるー(プロローグのみ公開)

約1年間かかった執筆を終え、
本の装丁も決まり、
初めての出版…。

普通(?)は、自信を持って「絶対面白いから、読んでよね!周りにも広めて!」とたくさんSNSでシェアしたり、告知のために全国行脚とか書店巡りとかしていくと思うのだけど、私はというと、不安で不安で。

出版者の方から「これはめちゃくちゃ新しくて面白いですから!」と強く言い切ってもらって、ようやく畏れ多い気持ちでいっぱいだった私の背中が伸びはじめたくらい。

私は直接会うと「思ったよりもけっこう優しい雰囲気の方なんですね」と言われることが多いくらい、SNSだときつくみられる。そしてWikipediaとかに掲載されているプロフィールを読んだ人からは「つよつよな人だとおもった」と言われ、現実の自分とのギャップに私自身が慄く。

だから、私のことをSNSでフォローしてくださったり、私の"ON"の時を知っている人にとっては、この本に出てくる「私」という存在はどこか別物のように感じられるかもしれない。

でも、この本を書く機会をいただいた時、「嘘はつかない。かっこつけない。」と決めた。それくらい、自分の性格の悪い部分も含めて赤裸々に書いています。だからとても恥ずかしいです。


本の紹介

以下、出版社の方が作ってくださった紹介の文章を添えます。私が説明するともうメタ認知できていなすぎて、わからなくなるから。

設立2年目にして医療従事者・課題当事者とともに多様性に対応した服を開発し、数々の世界のデザインアワードを受賞したファッションブランドSOLIT!。
本書はSOLITを創業し、数々の社会課題に取り組んできた著者が、居場所がなかった学生時代、初めて起業した会社の内部分裂や軌道に乗った矢先の解散を経て、デザイン未経験ながら世界を席巻する多様性に対応したファッションブランドを立ち上げるまでの軌跡を語る。
また、本書ではD&Iを推進する日本の有名企業に伴走支援するSOLITのD&Iやサステナビリティの考え方、世界で評価されるインクルーシブデザインの手法、多様な人を包括し、弱みを強みに変えるチームのつくり方も紹介する。さらに、日本を代表する社会起業家、課題当事者の特別寄稿と対談を収載。著者のコンプレックスや生き苦しさを感じていた半生から紡ぎ出されたSOLITの理念やプロダクトに秘められた「非常識なやさしさ」に迫る。

< 目次 >

プロローグ
第1章 自分の居場所がない
第2章 初めての起業は防災がテーマ
第3章 言葉にならない想いを形にする
第4章 非常識なやさしさをまとう
第5章 自分たちの哲学で会社を再定義する
第6章 人のためだけでなく、人とともにデザインする
第7章 多様性を前提にチームをつくる
第8章 障がいを超える
あとがき

Amazon 本の説明欄から引用

プロローグ

説明文や目次を見て読んでみたいと思ってくださった方は、もしよければAmazonだったり、図書館にリクエストしたり、まだ出回っていないと思うけれどValuebooksで購入してみたりしていただけたら嬉しいです。

いやいや、ちょっと立ち読みしてからいつも意思決定するぜ?という方が今このnoteを読んでくださっているかもしれない…! ということで、本の冒頭に書いた「プロローグ」も先に公開したいとおもいます😌

以下、プロローグです!

わたしは幼少期から自分のことを醜い存在だと感じていた。「醜いからこれができない」と自分に言い聞かせ、選択できたはずの選択肢を見て見ぬ振りをしてきた。「本当はもっとこうしたいのに、本当は……」と、何度も思っていた。でも、わたしは特段クラスメイトから「醜い」と言われたわけではなかったし、親からそのようなアンカリングをされたわけでもなかった。だが、わたしの中でこの感情が自分の存在を自分で傷つけ、苦しめていることにいつの時からか気づいていた。

そして、その感情は服屋の試着室に入った際によくもたらされていたのだと、つい先日まで通っていた大学院の授業の中で気がつくことになった。「店内でいいな」と思った服を手に取り、試着室で着てみる。すると、自分で選んで着た服なのに何だか浮いているように見えたり、サイズが合わなくて、着られなかったりすることがあった。この時はあくまでも「わたしが醜いから服が合わないのだ」と、自己責任論に陥っていた。本当はもっとファッションを楽しみたい。ただそれだけなのに、着たい服を選んで着るという選択肢は幾度となくわたしの手の中からすり抜けていった。

このことを国内外の友人たちに話す機会があった。すると、同じような経験や似たようなことを感じたことがある人が自分以外にもたくさんいることが分かった。「太っているから。肌の色が黒いから。信仰上できないことがあるから。車椅子だから。アトピーだから……」と、自分を構成するたった一つの要素によって、ファッションが楽しいものではなく、わたしたちを苦しめる武器になっていたことを知った。

ファッションはこれまで、人間に勇気やパワーを与えてくれたはずのものだ。歴史の変わり目には、常にファッションがそこにあったはずだ。例えば、ココ・シャネルは女性を解放し、パンクファッションは、世界的な経済不況に対し、反社会的なスタンスを明示するために生まれた。そうする中でファッションは、社会に対して意思表示をする役割を担うようになっていったのだ。最近では、マーク・ザッカーバーグが着ていたフーディーが、ビジネスシーンをスーツ着用の堅苦しさから解放したのは象徴的なことだった。
わたしはただ、ファッションを楽しみたい。そう思う気持ちをただ実現したい。着たいも着られるも実現できるほうがもっと気持ちがいい。そう思った。

「非常識なやさしさをまとう」のプロローグ部分

協力してもらえたら嬉しいこと

この本を書くにあたって、信頼をおける社会起業家・活動家仲間や、私の道標となってくださった方々との対談や寄稿をいただいていて、その一つ一つの視点や言葉が、私にとって救いのようなページでした。そこはぜひ読んでいただきたいです!(ここは断言できる…!)

そしてブックデザインも私の性格や想いを語ったところからイメージを紡ぎ出して作ってくださったもので、とても素敵なデザインなので、純粋にブックデザインとしてもめちゃくちゃ素敵だと思っています。

そしてこの本が、純粋に多様性やDE&Iの一側面を学ぶためのものになったり、ソーシャルビジネスとライフバランスについて知る機会になったりするかもしれないですが、それと同時にいまどこかでモヤモヤを抱えていたり、一歩踏み出すことへの勇気が出ない時にいる方にとって少しでも背中を押すものになるかもしれない…希望や期待のようなものをもっています。

一度読んでくださった方は、もしよければ手に取る参考になるAmazonレビューに感想を書いていただくか、読まれていない方は図書館にリクエストをしてお金が理由で手に取れない方が手に取りやすいようにしていただけたら嬉しいです🌱



ちょっと最近ゆっくりしていますが、何か質問や気になること、こんなPR協力してもいいぜ?という方がいたらぜひご連絡いただけたら嬉しいです!

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