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子ども達にも知ってほしい大人の言葉 「理念(りねん)」

みんな、こんにちは。
こちらのお話をご覧いただき、ありがとうございます。
ここでは、みんなが幸せに生きる力を身につけるために、ぜひ知っておいていただきたい言葉を紹介していきます。
難しい言葉ですが、この言葉の意味を知っていると、みんなの世界が大きく広がるはずです。

理念

「理念」とは、会社のように何かをするために人が集まってできたグループの、「一番大切な目標」のことです。
例えば、昔、松下幸之助という人が「松下電器」(現在のPanasonic)という会社を設立した時、
「産業人たるの本分に徹し 社会生活の改善と向上を図り 世界文化の進展に寄与せんことを期す」
という理念をかかげました。
「私たちは働く者として、社会の生活をより良いものにし、世界の文化の発展に貢献したい」という意味です。
これが松下幸之助がかかげた松下電器の「一番大切な目標」です。松下電器が存在する「目的」、松下電器の社員全員が大切にしている「価値観(思い)」とも言えます。

理念はどうして大切なのか

会社にはたくさんの人がいます。人はそれぞれ違う考え方を持っています。人それぞれ違う考え方を持っていることはとても大切なことです。ただ、考え方の違う人達が集まって、皆で同じ方向に向かって動くためには、皆から見える大きな旗じるしが必要です。その旗じるしが理念です。皆その旗を目指して進みます。もし旗がない状態で、大勢の人の集まりに、「さあ、動きなさい!」と叫んだら、皆てんでバラバラの方向に動いてしまうはずです。
例えば、会社で新しい商品の開発をしようとしている時、その商品を作る途中に、生き物の体に少しだけ有害な物質が出てしてしまうかもしれないと分かったとします。しかもその物質を工場の外に出さないようにすることは難しいとします。しかし、この商品を作り販売すれば儲かること間違いなしとします。ある人は「会社がもうかるなら作った方がいい」と考えるかもしれません。決して悪い人ではありません。儲かる商品を作って会社にとっていいことをしたいと考えているのです。
しかしこんな時、「社会の生活をよりよいものにし・・・」という理念があれば、「この会社は社会の生活を悪くするかもしれないことはしてはいけない」と判断することができます。
理念はその会社の社員全員の「判断基準」になります。何かを決めなければいけない時、何かに悩んでいる時には、「うちの理念は何だっただろう?」と理念に立ち戻って考えることで正しい判断ができるようになります。

みんなにも理念を持ってほしい

みんなは何かに悩んだ時、何を基準にして答えを出しますか?悩むこと、考えることはとてもいいことです。悩みの多くには、絶対の正解や間違いはありません。もちろん大切なルールを破ったり、誰かを傷つけることはいけません。でも絶対の正解や間違いはないのですから、自分らしい答えをみつけてほしいのです。
では「自分らしい」とは何でしょうか?それがあなたの「理念」です。
「自分はこうありたい」「こんなことをして生きられたら幸せだ」。こういう「自分にとって大事なこと」をよくよく理解しておいてほしいのです。
みんなのような子ども達の生活は、たくさんのルールや「やらなければいけないこと」に囲まれています。もちろん大切なルールや大人達がみんなの成長を願って考えてくれた大切なこともたくさんあります。でも、みんなにはそれだけではなく、「自分のやりたいこと」をやり、「自分のありたい姿」でいてほしいのです。そのためにはみんなにも「理念」が必要です。

みんなが幸せに生きられることを願っています

難しいお話をここまで頑張って読んでいただき、ありがとうございました。
ミライリーダー インキュベーターは、みんなが幸せに生きる力を身につけるお手伝いがしたいと思っています。特に「リーダーシップ」という力が幸せに生きるための力だと考えています。この記事で説明した「理念」もリーダーシップを身につけるためにとても重要な言葉です。ぜひ知っていてください。
また「理念なんて思いつかない」と感じた子も多いはずです。まだ難しいですよね。
でも大切なことですので、ぜひ考えてみてください。また別のお話で「理念の見つけ方」も紹介したいと思います。

また別のお話でもお会いしましょう。



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