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なぜ私が「まちだ里山農の会」を選んだのか? - 寺岡編

こんにちは、まちだ里山農の会メンバーの寺岡です。
今回はなぜ農の会に入会し、それに留まらず個人ブランド「Good & Small Farm」を立ち上げ、商売を始めたのかをお話できればと思います。


町田で農業をはじめたきっかけ

2020年2月、コロナが世間を騒がせ、趣味であるトレイルランニングのレースが中止になり土日にやることが無くなった頃。
妻がとある張り紙を見つけてきました。町田市農業研修

町田市では小野路町に開設した研修農場で、「自ら耕作できる技術及び経営に必要な知識を持った人材」の育成を目的とした2年間の農業研修を行っています。新たに農業経営を目指す方や農業後継者、市内の農家支援を目指す方など、将来町田市で農業の担い手として活躍することを目指す研修です。

町田市市役所

正直、農業の担い手になる予定は無かったんですが、暇だし、モノづくりは好きだしで参加することにしました。

研修内容は以下のブログにあります。
一人80平米の農地を与えられ、主要野菜を種・苗から育て収穫するまでを実践します。

さほど興味無かった私ですが研修2年間を通してハマっていきます。

  • 採れたての野菜は、スーパーで購入したものと比べて格別に美味しいこと
    (別の食べ物食べているような感覚)

  • 堆肥や肥料がまるで魔法の粉のように土の質を変え、野菜を育てること(ベランダ菜園と異なる成長力。微生物すごい!)

*記録用に作ったブログの広告・ファイリエイトで2年間の研修費・道具代を稼ぎました😊

研修修了後、どうするか?

2020年4月〜2022年3月、2年間の町田農業研修を無事修了します。
その後、以下の理由から研修卒業生を中心に組織された「まちだ里山農の会」に入会します。

  • 少なくとも60歳を超えるまでは(今40代)、ITを本業、農業を副業とする

    • 正直、子供が成人するまでは稼ぎの面で農業を本業にするのはキツい

    • 助成金が出るまでは農業を本業にはしない(下記記事参照)

  • 自由に使える圃場があること

    • ただし、農家から直接 圃場を借りない。何らかの事情で急な返還を求められるリスクを取らない

  • 60歳までは修行期間と捉える

    • 研修卒業生、経験豊富な先輩方から刺激がもらえる(素敵な人が多そう。実際そうだった)

Good and Small Farmを立ち上げる

まちだ里山農の会は個人で自由に使える圃場が約80平米(5〜6畝)あります。

農の会自体は共同圃場で作った野菜を販売した収益を組織の運営費としていますが、自身でも副業としてビジネスを始め収益を得たいと考えました。
生活のためというよりも農業をビジネス面でしっかり理解するために。

古典的で恐縮ですがマーケティングには4P(Product、Place,Price、Promotion)があります。Product = 野菜が良い だけでは売れないし、他と差別化が図れません。

まず、Promotionを考えます。
圃場が小さいことを逆手に取って何か作れないか?」と知人のコピーライター・デザイナーに相談しブランディングしてもらいます。

東京・町田。大都会に近いこのまちには、
心地よい緑に囲まれ、澄んだ小川に蛍が舞う、
里山の自然が残っています。

その風景の片隅に、この小さな農園があります。

Good & Small。

英語の慣用句で「とても小さな」を意味するその農園は
テニスコードの半分ほどの大きさで、
真ん中に立てばすべての野菜に目がとどきます。

小さいからこそ、真心込めた良いもの(Good)を。
みなさまの「お庭」のような農園でありたいと願い、
都会のとなりの自然から、
丹精込めた、採れたて野菜をおとどけします。

G&S Farm ブランド・ステートメント

Goodはソーシャルグッドの文脈で選んだワードでもあります。

ソーシャルグッド(Social Good)とは、地球環境や地域コミュニティなどの「社会」に対して良いインパクトを与える活動や製品、サービスの総称を指す。

Goodを野菜風にアレンジしたロゴ

作った野菜を販売する

ブランド関連を準備し、次はPlace(どこで)・Price(いくらで)。
小さな圃場のため収穫量が少ないです。少ないながらも高単価で販売するにはどこが良いかを考え、販売先を四季彩の杜 農産物直売所 にします。

  • 畑から比較的近い場所にある。ロジスティクス大事

  • いわゆる野菜の直売所と違い、ブランディングをしっかり考えてる(株式会社キープ・ウィルダイニング

    • 安いから買いに来る客層を集客していない

  • 付加価値のある野菜を販売しているため、高単価で値崩れしにくい

    • 食料・食品という言葉があって、食料はスーパーがメインで生きていくために必要なもの、食品は食卓に彩りを与えるもの(と私は思ってる。定義違うかもしれないけど。)

    • その中で四季彩の杜は後者、食品を販売しており、消費者は地産地消・採れたて・珍しいものを買いに来ている

  • 毎日出荷する必要なし。収穫出来た時のみ出荷でOKの自由度

最後にProduct。
美味しい野菜を作るのはもちろんですが、本業が別にある身。いかに効率的に限られた時間で野菜作り〜出荷まで行うかがポイントになります。

2022年度
1年目は多品種にトライしながら以下の観点で傾向をつかみます

  • 栽培(メンテナンス含む)にかかる時間

  • 収穫にかかる時間

  • 出荷にかかる時間(例. 根菜は洗う必要あり)

  • 面積あたりで収穫できる量・売上単価

  • 直売所での野菜ごとの需給バランス

    • 直売所に出荷されている野菜と品種

    • 買い取り価格の変化、受入に制限出てるか。人気・不人気状況

    • 出荷者の実力。それぞれの強みは何か。競うか・避けるか

2023年度
2年目は上記で勝ち筋のある野菜かつ 自分が好きな野菜(そうじゃないと美味しさを追求できないので)を選択します。

例を挙げるとと、枝豆です。
栽培・収穫にかかる時間は少なく、直売所にはほとんど出荷されていないため単価高めで卸せます。(枝から実を取る)出荷にかかる時間を嫌がり避けている農家さんが多いのかなと想像しますが、枝付きで売れば良いんです。実際、枝付いたままのほうが鮮度保てます。野菜の袋に断り書きを入れておくことですぐに完売できました。

鮮度の良いものをお届けするために枝付きにしております。

枝豆のキャッチコピー
枝付き枝豆

販売していて嬉しかったのはファンがいてくれること。
枝豆出荷すると店員さんが知り合いに連絡してくれているのか、すぐに財布持って買いに来てくれる。「待ってました」と言われる 😍。
売上が入る以上にやっていて良かったなと思える瞬間です。

かぶ(白と赤のセットで)
米ナス(でかいインパクト。初見は良いがリピート客はいないか)
パプリカ(誰も出してない。ピーマンより高単価だが栽培に時間がかかる)
ミニトマト(一色で出している人ばかり。混ぜるときれい)
ミニ大根(核家族化で大きな大根はニーズなし。重いし)
黒い大根(ベターで焼くと美味しい)
とうもろこし(誰も出していない。私の大好物)
香りを楽しめる人参

🙋🏻‍♂️ 農の会では農業体験・会員募集中です 🙋🏻‍♀️

という風に半農半ITで自由気ままに楽しませていただいております。
今回はわたしがなぜ入会したか?これまで何をしてきたかを紹介しました。
約20名の会員、それぞれに素敵なストーリーがあります。
少しずつですが紹介できればと思います。

そんな私達と一緒に野菜づくりしてみませんか?
数時間の農業体験でもウェルカムです。
くわしくは以下からお問い合わせください。

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