【実習記録】【保育】「児童養護施設実習」で学んだことと・気をつけるべきこと
「はじめて児童養護施設の実習に行くがそもそもどういった施設なのか知らない」「児童養護施設の実習に行く前に知っておくべきこと、気をつけておくべきことあを知っておきたい」と気になることが多いのが児童養護での実習です。
保育学生なら経験する実習の中でイメージがなかなかできないのは、児童養護施設をはじめとした施設実習ではないでしょうか。
この記事では、「児童養護施設がどんなところなのか」施設実習で学んだことや気をつけるべきことについてまとめています。
実習に行く前にサクッと読んでイメージを持って実習に望んでいただけたら嬉しいです。児童養護施設の実習と併せて、僕は児童館への施設実習も行かせて頂いたのでその時のことも書いています。ぜひ最後まで見ていってくださいね。
*実習園等、プライバシー保護の観点から特定できるものは記載いたしません。
児童養護施設での実習の概要
担当年齢:小学生〜高校生の男児
実習期間:10日間
実習時期:4月中旬〜下旬
児童養護施設での実習がちょうど始業式を終えて数週間が経った頃なので、がっつりと子どもたちと関わる時間は少なかったです。夏期休暇の時期や冬期休暇の時期と重なっていたらまた実習の内容が変わっていたと思います。
実習では主に子どもの日常生活のサポート(宿題を見る、家事的なことを行う)がメインでした。
児童養護施設での実習では、職員さんの援助や日中どういった事をしているかについて深く学ぶ機会となりました。実習が始まる前は、「児童養護施設とはどういったところなのか?」と思いながら臨んだので、子どもに対して設定保育を行うといったことは特に行わず子どもの生活のサポートをする場所なんだと感じました。
児童養護施設のイメージ
児童養護施設と聞いて、皆さんはどのようなイメージを抱きますか。恐らくほとんどの方があまり良いイメージを抱いていないのではと思います。
実際に児童養護施設での実習の際に現場の先生からオリエンテーションで、「児童養護施設はどんなイメージを持っていますか?」と尋ねられました。
現場の先生から、「多くの人に偏見を持たれているのが現実」と聞きました。世間的に「かわいそうな子ども」といったイメージが根強くあるため、特に大人が偏見を持っているとのことです。
対してそういった偏見から支援もたくさんあるということで、家で使わなくなった服やおもちゃ、地域のスーパーからの支援物資などたくさんもらうことも多いとのことで、物資がたくさん山積みにあったのも印象的でした。(これは施設によって異なると思います)
また調べてみると、奨学金の制度も貸与型で返済義務がないなど保証の制度も充実していることを知りました。金銭面や物資での支援は充実していると正直感じました。それと同時に本当にあまりにも知られていないことにも驚きました。
困った時には施設の先生が頼りにもなってくれるので、子どもの自立をしっかりと図るためのサポートがあると感じました。
様々なイベント・支援が行われている
児童養護施設では様々なイベントが開催されています。例えば夏休みはキャンプ、冬休みは雪あそびと学校の長期休暇に合わせて色々な企画がされているとのことです。先生がイベントのチラシを作成して掲示板のようなところに掲示していました。
児童養護施設で行われているボランティアなどの支援や協力についても学びました。具体的には、将来学校の先生を目指している大学生が学習支援をしていたり、美容師の方が定期的に施設に訪れて髪を切ったりなど、様々な形で援助を頂けるそうです。地域で助け合っていく環境が出来上がっています。
児童養護施設は、地域集会の場としても機能しています。午前中の時間に広い部屋を会議室をとして外部の方が利用する事もあるようです。子どもが生活する場所としての機能ではなく地域に根付いた活用がされているのだなと感じました。
児童養護施設で過ごす子どもたちとの関わりで感じたこと
児童養護施設の実習で子どもと関わっていく中で感じたのは、子どもたちが実習生が来ることに対してすごくなれている様子だったということです。年間通して多くの実習生が保育資格などの免許取得のために児童養護施設へ訪れるとのことです。
また保育実習や幼稚園実習とは違い、子どもに積極的に関わりすぎるのも少し考えた方が良いように感じます。児童養護施設では、子どもとの距離感が大切です。
関わっていく中で難しい対処を求められる場面もあるかと思いますが、そういった場面が生じたときは速やかに施設の担当職員に伝えて指示を仰ぎましょう。
児童養護施設での実習は最初わからないことが多いと思いますが、積極的に担当職員に何をしたらいいのかを聞いたり、「こういうことをお手伝いしたいのですが」と自ら考えて臨機応変に行動することが大切です。
児童館での実習の概要
担当年齢:小学生(低学年〜高学年)
実習期間:10日間
実習時期:7月下旬〜8月上旬
児童館はいわゆる学童保育の位置づけです。学校が終わった後にそのまままっすぐ家に帰るのではなく、宿題を行ったり遊んだりなど放課後の時間を過ごす場所です。近年、両親共働き世帯やひとり親家庭の増加によって需要が高まっている傾向にあります。
預けるには利用料が伴うので、すべての人がいつでも出入りできる場ではありませんが、地域子育て支援としての役割もあるのでそのあたりも含めて書いていきたいと思います。
児童館利用の目的
児童館利用の目的は、両親共働き世帯やひとり親家庭の増加で子どもを一人で留守番させるのが不安という方が多数を占めているとのことです。
小学校が長期休暇の時だけ利用する方も多く、家庭の事情やニーズに合わせて預けることができるのが魅力的ですね。
また近隣の学校の子どもたちが集まるとのことなので、子どもたちのつながりが広がる場としても機能しています。
児童館での活動と他施設と複合している環境
児童館での活動は学校の宿題に取り組んだり、遊んだりと学童保育と同じような活動をしています。先生が「今日はドッジボールしよう!」と子どもを集めてしたいたり、子どもたちが楽しめるように関わっていました。
児童館のある施設のほとんどが他施設と複合した形で運営されています。僕が実習させて頂いた施設では他に保育園や高齢者施設、デイサービスといった他の施設が繋がっていました。
なので児童館では、子ども同士のつながりだけではなく、多世代との交流が可能です。子どもなりの気遣いや優しさを見ることができ、こういった関わりの中で社会性を身に着けていくことができる環境なんだなと感じました。
児童館で行われている子育て支援
児童館では地域の方に向けた子育て支援も行われています。地域の乳児を持つ親子を対象に親子教室を開いたり、訪問した親子を受け入れていました。
児童館での実習の際、実際に親子教室に参加させていただきました。保育士資格をもつ職員が運動遊びを取り入れ、保護者の方や参加している子どもがリラックスできる環境・雰囲気を作っていました。
先生たちが子育てに関する相談や悩みを聞いたり、親同士の交流の機会としても機能していました。
また一日だけ遊びに来た親子に、児童館の子どもたちが関わっていく姿もとても感心しました。保護者の方も児童館での過ごし方が気になっていたようで、子どもたちに「どんなことをして過ごしているのか」「どこの小学校からきているの?」と今後を見据えた質問をしていました。
大人が説明するのではなく、実際に過ごしている子どもの意見を聞けるのは本当の生の声で保護者の方もよりその児童館について知るきっかけになるのだろうなと感じました。
まとめ
今回は児童養護施設での実習、児童館での実習について解説しました。
児童養護施設は子どもの生活をサポートする場所
保育実習や幼稚園実習とは異なり、子どもとの距離感が大切
児童養護施設ではボランティアや協力がある
児童養護施設ではイベントや企画があり、子どもたちが楽しめる環境ができている
児童館は学童保育のようなもの
児童館は他の施設と併設されているケースが多い
児童館は地域の子育て支援の機能がある
保育士を目指していなかったら、実習で行かなかったら実態について深く知れなかったなと思います。これから保育士を目指して施設実習に臨まれる保育学生や、社会福祉士を目指している方の参考になれば幸いです。
今回の児童養護施設の実習記録以外にも、保育実習や幼稚園実習についても記事を書いています。ぜひ覗いてみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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