[プチ読書] 「人生が充実する」時間のつかい方 / キャシー・ホームズ著
時間の使い方について書かれた本は多いけれど、今回読み始めた本「『人生が充実する』時間のつかい方」は、直感や先入観に反する発見があって、興味深く読み進めています。
気になったこと、面白かったポイントをかいつまんでご紹介。
1) 可処分時間は多すぎても良くない?
驚いたので、こちらの記事のサムネにもしました。
「自由に使える時間(可処分時間)は、少なければ少ないほど幸せの実感も下がりそう」だというのは直感的にも納得の内容ですが、「多ければ多いほどよいというわけではない」というのが意外でした。
より詳しく言うと
可処分時間は、2時間を下回る、または5時間を上回ると幸福度(人生の満足度)が下がるそうです。
また、それぞれの理由の違いも印象的です。
可処分時間が少なすぎるのは「やりたいことができない」ことによりますが、多すぎるのは「生産性を実感できない」からであるそう。
書籍の中ではFIRE(アーリーリア)して時間が有り余った30代の方が躍起になって目的・目標をつくり、結果身体に負担をかけすぎてしまったエピソードが紹介されています。
*ソースは米国労働省労働統計局が実施したアメリカ生活時間調査(ATUS)によるデータ
2) 予定を埋めるのではなく、時間をつくる
もう一つ印象的だったのは「タイム・クラフティング(時間を作り上げる)」ということばと、その手法です。
わたしたちの日常は、うかうかしていると「やらなければならないこと」と「重要でないのになんとなく過ごしてしまった」時間によって過ぎ去ってしまいます。
本著では、「本当にやりたいこと」に時間が作れるように、一週間の理想の時間割を作るような手法を紹介しています。
簡単なステップを(備忘録を兼ねて、記入テンプレートとセットでご紹介します。
まず、記入テンプレートはこちら
時間をつくるステップ
少し、本著を読みながら理解した内容も補記・アレンジしています。
厳密な内容は、同著を参照ください。
STEP1 固定タイルを置く
仕事や学校の送り迎えなど、「必ずこなさなければならない活動」を書きます。まずはそれらがなにかを「知っておくと役立つ」と著者も述べます。
STEP2 幸せを与えてくれる活動を置く
意味・意義を感じている活動や、ときめきを生活にもたらしてくれるような活動を書きます。
STEP3 時間的余裕を設ける
休憩したり、深く考えたりするためのバッファです。
こういうときにふとアイデアや解決策がひらめいたりするものですよね。
STEP4 工夫しながらタイルを並べる
ここ、とてもおもしろいステップでした。
STEP1~3までで判明した情報を、ただ週の時間割表に並べるのではありません。「工夫して」並べるのがミソです。
工夫とは、たとえば以下のようなものを指します。
好きな活動/楽しい活動を、一挙にたくさんおこなうのではなく、分割して広げる(一週間がまんべんなく楽しくなる)
楽しくない活動をまとめてしまう(例:すべての家事を同じ時間にまとめてしまう)
気が重い時間と、楽しい時間を抱き合わせる(例:苦手な掃除と、好きなポッドキャストを聞く時間を抱き合わせる)
おわりに
今回ご紹介した本「『人生が充実する』時間のつかい方」は、研究や実験に裏打ちされた面白さや示唆の豊かさだけでなく、わたしたちがその発見を「生活に取り入れるための手ほどき」まで示してくれていて、とても実践的な本でした。
生活に取り込めたら、「この本面白いよ」と誰かに貸したりあげたりしても良さそうだなと思いました。