峯村 昇吾

生態系をデザインする。武蔵美大学院修了。造形構想株式会社代表取締役。

峯村 昇吾

生態系をデザインする。武蔵美大学院修了。造形構想株式会社代表取締役。

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  • Xデザイン学校 2022 マスターコース

    Xデザイン学校 2022 マスターコース の振り返りです

  • 大学院のレポート

    武蔵野美術大学大学院(造形構想研究科クリエイティブリーダシップコース)の「クリエイティブリーダシップ特論」の講義レポートをまとめていきます。

最近の記事

UXは哲学だ|Xデザイン学校 2022 マスターコース #1

既存のスキルに限界を感じていて、デザインに興味がある。 デザインをちゃんと学びたいけど、どこで学べば良いのか分からない。 デザイナーがいない組織なので、そもそも周りに相談出来る人がいない。 そんなモヤモヤを抱えるビジネスパーソンは多いのではないだろうか? 私もその一人で、2020年春、気が付いたら武蔵野美術大学大学院(造形構想研究科 クリエイティブリーダーシップコース)に駆け込み寺と間違えて入学していた。今年の春に卒業を迎え、でも学びは卒業しないために、山崎教授にお願

    • 偶然の幸運に出会う寄り道のデザイン

      偶然や幸運に出会う能力 これらの能力を鍛えることができるという。 そして、そのヒントは寄り道にあるようだ。 セレンディピティを手繰り寄せる、その方法を紐解く。 はじめに本書は、「武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論 第十一回(9/20)三木健さんの講義レポートである。 講師:三木 健(みき けん) 1955年神戸生まれ。1982年三木健デザイン事務所設立。ブランディング、アドバタイジング、パッケージ、

      • リーダーとフォロワーを分断しない、相互依存し合うクリエイティブリーダー

        現代の市場変化の激しい時代は、今までの経営管理手法ではイノベーションは生み出すことが難しいと言われ、新しいリーダーシップのあり方が問われている。 ひとりの強い指導者が魅力的なビジョンを掲げるのではなく、生活者が参加出来る場をつくり、意見を聴き、協力し合って進めていく。導く者と導かれる者が分断するのではなく、混ざりあう。 それはまるで内と外とを分断しない縁側のようなリーダーシップ。そんなこれからのクリエイティブリーダーシップを紐解く。 はじめに本書は、「武蔵野美術大学 大

        • 上から目線でも下から目線でもない、同じ目線であり続けるデザイン

          上から目線でも、謎の下から目線でもない。 導くこととも、支えることともちょっと違う。 同じ目線に立ち、共に視ること。共に歩むこと。 同じ目線をデザインする、なんて言葉で言い表せない人としての優しさの中に、人を動かす本質をみる。 はじめに本書は、「武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論 第十二回(9/27)大山貴子さんの講義レポートである。 講師:大山 貴子(おおやま たかこ) 株式会社fog 代表取締役

        UXは哲学だ|Xデザイン学校 2022 マスターコース #1

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        • Xデザイン学校 2022 マスターコース
          1本
        • 大学院のレポート
          16本

        記事

          クリエイティブリーダーは世界に接続し、行動で応答する

          私たちはいま、パズルではなくミステリーを解く時代に生きている。 そんな現代において、ビジネスを担う人々に求められる能力とは何なのか? ストラテジーだけでもクリエイティビティだけでもない、それを行き来するビジネスデザイナー。これからのクリエイティブリーダーを紐解く。 はじめに本書は、「武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論 最終回(10/11)佐々木康裕氏の講義レポートである。 佐々木康裕(ささきやすひろ)

          クリエイティブリーダーは世界に接続し、行動で応答する

          心を震わせ、震わさせる。

          幸せとは? 人生とは何だろうか? 心を震わせながら生きよう。心に問いを立て、心を向き合う生き方を探る。 はじめに 本書は、「武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論 第七回(5/24)高濱 正伸さん」の講義レポートである。 講師:高濱 正伸(たかはま まさのぶ) 花まる学習会代表。1959年熊本県生まれ。県立熊本高校卒業後、東京大学に入学。1990年同大学院修士課程修了後、1993年に「作文」「読書」「思考

          心を震わせ、震わさせる。

          合理的で効率性を追求する一つのアーティスト

          自己の暗黙知を体外に出すことで、世の中の価値観を揺さぶる。 クリエイターやエンジニアは強い個を持ちながら、群れることを嫌う印象もあった。 チームラボは、クリエイター個人のクレジットが出ることない。あくまでクレジットは「チームラボ」になる。そして、一つのプロダクトをみんなで作り上げ、チームとしてのクオリティを高めるために全てにおいて、合理性を重視するという。 エンジニアやクリエイターの個性あふれる700名の組織をどのようにマネジメントし、成果を最大化させることへと導いてい

          合理的で効率性を追求する一つのアーティスト

          未来を考えるためのプロトタイピングのプロトタイピング

          エグゼキューションが大事。 アイデアに価値なし。 まずやってみよう。 そう分かっていながらも、動けない。ビジネスの現場においてミーティングを重ねて空中戦を繰り広げながら結局進まない…なんてことはよくあるはず。 体系化されたデザインプロセスの「プロトタイピング」に着目し、プロトタイピングのためのプロトタイプによって、エグゼキューションを加速させる。 はじめに本書は、「武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論

          未来を考えるためのプロトタイピングのプロトタイピング

          アートの一瞬は誰かの一生を左右するかもしれない、その責任をとるのがキュレーターである

          キュレーターは、企画をつくり、文章を書いて、リサーチして、交渉してと、やるべきことは多岐にわたる。 でもその中で最も大事なことは、何だろうか? 鈴木潤子氏はその一つとして、「焚き付けた責任」なのだと言う。 100年後にやって良かったと思えるプロジェクトにする。 10年後の自分が恥ずかしくないような仕事をする。 責任を全うするために彼女にそう言わしめ掻き立てるキュレーターという存在、アートの力というものを紐解いていきたい。 はじめに本書は、「武蔵野美術大学 大学院造形

          アートの一瞬は誰かの一生を左右するかもしれない、その責任をとるのがキュレーターである

          人類としての夢を語るスペキュラティヴ・デザイン

          あの川の向こう岸には何があるのだろう。 空を自由に飛びたい。 地球の外はどうなっているのかな。 そうやって私たち人類は、夢を見て、技術革新を繰り返しながら発展をしてきた。しかし現在、私たちに夢はあるのだろうか。人類が絶滅しないように、食べ物に困ることがないように。そんな現在の私たちが持つ未来は、夢ではない、ビジョンでもない、それは淡い希望なのかもしれない。 夢が希望に成り下がってしまった今、私たちが未来に向かって繁栄していくためには、もう一度夢を持つことを取り戻すこと

          人類としての夢を語るスペキュラティヴ・デザイン

          意味性を重ねて林業を上書きするストーリーテラーたち

          吹き抜ける厳しく爽やかな風 優しく降り積もる粉雪 住まうものたちの生と死 無限の生物たち その大きな集合体のうねりの中から導き出される 恐ろしいほど強く、大きく、複雑かつ明解な 森 という全体意思の中に身を委ねる 僕ひとりの力ではどうにもならないのはわかっている それでも なるだけ多くの存在の記憶を切り取って、集めて 丁寧に、バランスよく そこに並べ、閉じ込めてゆく じきに森がそれに応えてくれて 一つの目的を持った空間が出来上がってゆく ほぼ奇跡で出来ていいる森の景色 怖さな

          意味性を重ねて林業を上書きするストーリーテラーたち

          持続的で内発的な動機をデザインする

          都市から地域へ。自律分散型社会に向かっている現在。 今までの常識を過去にしてこれからの未来をつくるのに必要なことは、強く大きな組織の100歩ではなく、私たち一人ひとりの1歩であること。 一人ひとりがその一歩を歩み出すために、いまデザイナーがすべきことは何なのか? はじめに本書は、「武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論 第三回(4/26)森 一貴さん」の講義レポートである。 講師:森 一貴(もり かずき)

          持続的で内発的な動機をデザインする

          道徳の補助線を引くデザイン

          はじめに 本書は、「武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論 第十四回(8/17)赤池 学さん」の講義レポートである。 講師:赤池 学(あかいけ まなぶ) ユニバーサルデザイン総合研究所所長、科学技術ジャーナリスト 1958年東京都生まれ。1981年筑波大学生物学類卒業。 社会システムデザインを行うシンクタンクを経営し、ソーシャルイノベーションを促す、環境・福祉対応の商品・施設・地域開発を手がける。「生命地域主義

          道徳の補助線を引くデザイン

          デジタルとリアルの補助線

          はじめに本書は、「武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論 第十三回(8/10)藤井 保文さん」の講義レポートである。 講師:藤井 保文(ふじい やすふみ) 1984年生まれ。東京大学大学院 情報学環・学際情報学府 修士課程修了。2011年ビービットにコンサルタントとして入社。2014年に台北支社、2017年から上海支社に勤務し、現在は現地の日系クライアントに対し、UX志向のデジタルトランスフォーメーションを支援

          デジタルとリアルの補助線

          追い求める力

          はじめに 本書は、「武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論 第十二回(8/3)上町達也さん」の講義レポートである。 講師:上町 達也(うえまち たつや) 金沢美術工芸大学卒業。カメラメーカーのデザイン部を経て、「secca inc.(株式会社雪花)」を設立。 大学卒業後、カメラメーカーにプロダクトデザイナーとして就職。退職後、金沢へ移住し、伝統的な技術から最先端の技術まで様々な技術を掛け合わせ、新たな技能と解釈

          追い求める力

          素材とモノづくりと伝え方

          はじめに本書は、「武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論 第十一回(7/27)芦沢啓治さん」の講義レポートである。 講師:芦沢 啓治(あしざわ こうじ) 1973年生まれ。1996年に横浜国立大学 建築学科 卒業後、建築設計事務所architecture WORKSHOPでキャリアをスタートさせ、super robotでの2年間にわたる家具制作を経て、2005年に芦沢啓治建築設計事務所を設立。現在までに、カリモ

          素材とモノづくりと伝え方