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25%の人が瞑想で不快になる

瞑想による不快体験の研究

2019年に行われた瞑想の研究です。

2か月以上の瞑想経験を持つ1232人のうち315人(約25%)が瞑想によって引き起こされる不快な経験があるとのことです。

*不快な経験とは次のものを指します。
不安、恐怖、歪んだ感情や思考、自己や世界の感覚の変化など。

*対象となった瞑想の種類
呼吸のマインドフルネス、呼吸を数える瞑想、サマタ瞑想、イメージの瞑想、マントラを唱える

研究論文はこちら
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研究内容の要約

内容を要約すると

・リトリート経験のある人ほど不快な体験が多い。
・女性よりも男性の方が不快な体験が多い。
・宗教的な瞑想を実践した人は不快な体験が少ない。
・宗教的な瞑想が精神疾患を悪化させるという研究報告もある。
・サマタ瞑想よりヴィパッサナー瞑想の方が不快な体験が多い。
・瞑想の不快な体験を適切に評価する方法はない。

今回紹介したエビデンスは瞑想の悪影響の研究としては最大規模です。今後、瞑想の悪影響を示唆するエビデンスが増えてくると思います。

なぜなら瞑想には危険性があるからです。正しいプロセスで取り組まないと精神が不安定になったり、抑うつが酷くなることがあります。

瞑想の初心者や精神疾患を抱えている人は、専門家の元で取り組んでください。


なぜ瞑想で不快な体験が増える?

瞑想で不快な体験が増える理由は簡単です。

瞑想に取り組みむと、自分と真正面から向き合うことになります。つまり自分の嫌な部分、見たくない部分を見ることになるのです。

個人差はありますが、自分の嫌な部分を見るのは不快な体験になるでしょう。しかし瞑想に取り組んで不快な体験をすることは一概に悪いとは言えません。

不快な体験をするのはしっかりと自分と向き合っている証拠です。正しく瞑想に取り組めている一つの指標にもなります。

大事なのは不快な体験をした後です。不快な体験に囚われるか?手放すか?

逆に瞑想に取り組んで、不快な体験がまったくない場合、瞑想に正しく取り組めていない可能性があります。


不快な体験は必要?

瞑想に取り組み、自分と向き合うはとても大切なことです。変化は自分と向き合うことでしか起こりません。

その過程で不快な体験をするのは全然OK。不快な体験はダメと捉える必要はありません。

しかし囚われてはいけません。囚われると不快な体験が強くなり、精神的に不安定になるリスクがあります。

瞑想は書籍やネットの情報を元にして、独学で行ってはいけません。


プロフィール
西山 純一 
大阪マインドフルネス研究所
https://www.mindfulness-lab.com/

メンタルトレーナーとして多くのプロアスリートや経営者、アーティスト、医療従事者、教師や心理士、学生やビジネスマンなど幅広い人にマインドフルネスをベースとしたマインドの使い方やメンタルコントロール、食事改善や運動、ダイエットを指導。

指導歴は18年 1000人を優に超える人達に指導してきた。

20代前半でアメリカのパーソナルトレーナー資格を取得して、大手フィットネスクラブや関西のスポーツ強豪大学や高校でスポーツトレーナーとして活動。

同時期に大学で心理学の単位を取り、心理カウンセラーとしての訓練も受ける。専門僧堂や禅寺でも禅や瞑想を学び実践する。

プロアスリートや年商数十億円を超える経営者をクライアントに持ち、うつ病を始めとする精神疾患やガン患者、難病患者のカウンセリングやメンタルケアも行う。

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