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開催レポート「クリスマス・お正月のスワッグを束ねる会」

11月24日(日)に「クリスマス・お正月のスワッグを束ねる会」(開催概要はこちらから)を無事開催することができました。

初開催にもかかわらず、ご参加くださった4組5名の皆さまには改めて御礼申し上げます。

今回は、この季節ならではの一期一会の野山の植物と、クリスマスやお正月の飾りに使われる常緑樹を使い、街で売っているような形の整ったものをつくるのではなく、

・草花、枝葉とのふれあい(格闘も含む)をとおして、草花の伸びやかさ、しなやかさ、頑なさなど、生命力そのものを感じて、それを生かす

・植物の色が黄、オレンジ、赤、茶色(褐色)と移ろっていきながら、土に還っていく過程を愛しむ

・一方で日本人が常緑樹に託した「不変」への思いに触れる

ことをテーマといたしました。

もちろん、私も華やかでみずみずしい花も大好きですが、年齢を重ねてみると、植物たちが土に還っていく過程も、心惹かれるようになりました。

私たち人間の生も、どんな年齢だろうとタイミングだろうと、本人の好き嫌いに関係なく、一瞬一瞬がかけがえのないものであることを思うとき、植物のすべての過程を愛おしいと思うようになりました。

一方で、この季節は葉が枯れ落ちる季節であるため、葉を枯らさない、落とさない常緑樹の生命力にあやかろうとする、日本古来の心象も大切にしたいと思い、このようなテーマといたしました。

参加者の皆さまは、ふだん街の花屋さんではなかなか見ることのない勢いのある、一筋縄ではいかない植物たちと格闘しながら、素敵な作品に仕上げてくださいました。

同じ種類の花材を使っても、それぞれ違った作品ができるところがおもしろく、皆さまの植物への思いが存分に表現されています。

出来上がった作品を一つひとつを写真におさめると、どれもがまるで自分の子供のように愛おしく、胸がいっぱいになりました。

そして、会の終了後には、参加者の皆さまから、会をとおしてお伝えしたかったことをダイレクトに感想としていただくことができ、

今日、開催してよかった・・・

心からそう思いました。

ご参加者の温かいお人柄と豊かな感性、花材の持つ力によって、この日、この季節、このタイミングだからこそお互いに感じ合える会となったのではないかと思います。

そして何より、私自身が花材の準備(仕入れ、水揚げ、参加人数分の仕分けなど)をとおして、草花、枝葉の一つひとつが愛おしく、植物のどこにも無駄なものはないと改めて感じました。

また、古典文学に現れる、自然現象の移ろいの中に不変を、不変の中に移ろいをみた、古代日本人の心象について、「ああ、こういうことだったのかもしれない」と実感を伴って思いを馳せることができました。

開催にあたって、ご指導、花材の相談にのってくださったお稽古の先生、会場をお貸しくださったコミュニティスペースの方々にも御礼申し上げます。


【当日の花材】
コニファー、枝垂れヒバ、リシマキア、笹葉ユーカリ、野ばらの実、ティナス(ガマズミ)、夜叉五倍子(やしゃぶし)、紫式部(むらさきしきぶ)、西洋岩南天(せいよういわなんてん)、忍冬(すいかずら)、青葛籠藤(あおつづらふじ)、仙人草(せんにんそう)、からすうり


【当日の様子と参加者の作品】

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後日、あまった花材、切り落とした花材で私が作ったもの。花材のどれ一つ無駄なものはない。

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