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百人一首

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2023年1月の記事一覧

百人一首 第十九句

みくりやてつき

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伊勢
いせ

難波潟 短き芦の 節の間も 逢はでこの世を 過ぐしてよとや
なにわがた みじかきあしの ふしのまも あわでこのよを すぐしてよとや

意訳
難波潟の短い芦の節と節の間ほどの短い時間でも、あなたに会いたいのに、あなたはもう、会わずにこの世を過ごせとおっしゃるのですか?

百人一首 第十八句

みくりやてつき

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藤原敏行朝臣
ふじわらのとしゆきあそん

住の江の 岸に寄る波 よるさへや 夢の通ひ路 人目よくらむ
すみのえの きしによるなみ よるさえや ゆめのかよいじ ひとめよくらん

意訳
夢の中、わたしのところに通って来ておくれ。夜でさえ、どうしてあなたは人目を避けて、会いに来てくれないの?

百人一首 第十七句

みくりやてつき

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在原業平朝臣
ありはらのなりひらあそん

ちはやぶる 神代も聞かず 龍田川 唐紅に 水くくるとは
ちはやぶる かみよもきかず たつたがわ からくれないに みずくくるとは

意訳
神様の時代でさえも聞いたことがない。竜田川を赤い紅葉が覆い隠し、その葉の下を水がくぐるように流れるなんて。

百人一首 第十六句

みくりやてつき

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中納言行平
ちゅうなごんゆきひら

立ちわかれ いなばの山の 峰に生ふる まつとし聞かば 今帰り来む
たちわかれ いなばのやまの みねにおうる まつとしきかば いまかえりこん

意訳
お別れです。わたしは因幡の国へ参ります。でも、皆さんがわたしを待っていると聞いたなら、すぐに帰ってきますよ。

百人一首 第十五句

みくりやてつき

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光孝天皇
こうこうてんのう

君がため 春の野に出でて 若菜摘む 我が衣手に 雪は降りつつ
きみがため はるののにいでて わかなつむ わがころもでに ゆきはふりつつ

意訳
あなたのためにと春の野原に出かけて、若菜を摘みました。そんなわたしの着物の袖に雪が降ります。

百人一首 第十三句

みくりやてつき

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河原左大臣
かわらのさだいじん

陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめにし 我ならなくに
みちのくの しのぶもじずり たれゆえに みだれそめにし われならなくに

意訳
陸奥の織物しのぶもじずり。その乱れ模様のように忍ぶ恋でわたしの心は乱れはじめた。誰のせいだと思う?わたしではなくあなたのせいだよ。

百人一首 第十三句

みくりやてつき

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陽成院
ようぜいいん

筑波嶺の 峰より落つる 男女川 恋ぞつもりて 淵となりぬる
つくばねの みねよりおつる みなのがわ こいぞつもりて ふちとなりぬる

意訳
筑波山の湧き水が集まり蓄えられて、男女川になるように、わたしの恋も積もり積もって、もはや抜け出すことのできない深い淵になりました。

百人一首 第十二句

みくりやてつき

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僧正遍昭
そうじょうへんじょう

天つ風 雲の通ひ路 吹き閉ぢよ をとめの姿 しばしとどめむ
あまつかぜ くものかよいじ ふきとじよ おとめのすがた しばしとどめん

意訳
空に吹く風よ、雲の通う道を閉じてくれ。天女のような美しい少女たちの姿を、もう少しこの目にとどめておきたいのだ。

百人一首 第十一句

みくりやてつき

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参議篁
さんぎたかむら

わたの原 八十島かけて 漕ぎ出でぬと 人には告げよ 海人の釣り舟
わたのはら やそしまかけて こぎいでぬと ひとにはつげよ あまのつりぶね

意訳
大きな海を島々に向かって船を漕ぎ出したと、都にいる人に、告げておくれ。海人の釣り船よ。

百人一首 第十句

みくりやてつき

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蝉丸
せみまる

これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関
これやこの ゆくもかえるも わかれては しるもしらぬも おうさかのせき

意訳
ここが、東国へ行く人、都へ帰る人、知る人、知らない人。誰もが別れては出会い、出会っては別れる、逢坂の関なのだよ。

百人一首 第九句

みくりやてつき

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小野小町
おののこまち

花の色は 移りにけりな いたづらに 我が身世にふる ながめせし間に
はなのいろは うつりにけりな いたずらに わがみよにふる ながめせしまに

意訳
長雨を眺めている間に、花は散りました。そして、わたしの容姿も長い年月、恋や人生に思いふけっている間に、老け衰えてしまいました。

百人一首 第八句

みくりやてつき

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我が庵は 都の辰巳 しかぞ住む 世をうぢ山と 人はいふなり
わがいおは みやこのたつみ しかぞすむ よをうじやまと ひとはゆうなり

喜撰法師 きせんほうし

わたしの庵は都の東南にある宇治山。まさに静かで安らかな場所。なのに、世間の人たちは、わたしが世の中を嫌って山などに住むのだと、いうのです。

百人一首 第七句

阿部仲麿 あべのなかまろ

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【日本語は下に】

Ama no hara furisakemireba kasu ga naru mi kasa no ya ma ni ideshi tsuki kamo

Abeno Nakamaro

天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも
あまのはら ふりさけみれば かすがなる みかさのやまに いでしつきかも

阿部仲麿

Looking up at the sky,

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かささぎの 渡せる橋に おく霜の 白きを見れば 夜ぞ更けにける
かささぎの わたせるはしに おくしもの しろきをみれば よぞふけにける

中納言家持
ちゅうなごんやかもち

意訳
七夕の夜、天の川にカササギがかける白い橋。宮中の階段に降りた霜の白さを見ると、夜も更けたと思われるよ。