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読書と公園が好き。around30。自分の棚卸的な感じで書いています。

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はじまりの部屋

段ボール2箱とお下がりの電子レンジ。 18歳になったばかりの私が実家から持ち出したのはそれだけだった。割れ物はタオルと服にくるんで必要最低限のものだけ。ダンボールの一番上に、大事にしていたテディベアのステファニーを載せた。 私のはじめての一人暮らしの舞台は、6畳の中にベッドと机と洗面台と冷蔵庫を詰め込んだ学生宿舎の一室だ。学内外から「監獄」との呼び声の高いその環境は、それなりの難関を突破した新入生に対して厳しいものだった。生活スペースは実質3畳、キッチンもトイレも共用。お風

    • 赤ちゃん(生後4ヶ月)とネントレと私

       産前、私がいちばん恐れていたのは「夜眠れない」ということだった。  母乳やミルクなどの栄養面、順調に発育しているかどうかは、助産師さんや保健師さんに赤ちゃん本人を見ながら判断して貰えばいい。病気のときや検診では、小児科のお医者さんや看護師さんもいる。  でも、睡眠は(ほぼ)家庭でしか見ることができない。母子手帳にも「新生児のうちは3時間おきに母乳ミルクを与えます」「赤ちゃんは泣くのが仕事です」とかしか書いてない。情報が無さすぎる。  夫のサポートがあるとしても、母乳育児

      • 産休明け(生後2ヶ月)から保育園に入ることについてアレコレ

        今年生まれた娘は、生後2ヶ月から保育園のお世話になっている。産休明け(出産後8週間経過してすぐ)からの利用ということになる。 基本的に保育園は、出産から8週間の日を経過してからでないと利用できない。それも可能な保育園だけであって、園によっては生後6ヶ月以降からだったり、1歳未満は受け付けていないというところもある。  実際のところ、こんなに早く保育園にお世話になるとは思っていなかった。一応共働きなのでいつかは、と思ってはいたが、それが「可能な限り最速で」と考えていたわけで

        • 新生児期(0ヶ月)育児の記憶がない

          娘を授かった。2023年の冬生まれ。里帰りはせず、夫は1ヶ月の育休を取った。 ー 妊娠がわかった時、産前から日々の経過を書こうと思っていたけど叶わなかった。妊婦、何をする気も起きない。 出産時はまだコロナ対策中。立ち会いは分娩から1時間のみ、退院まで面会はなしだった。 体じゅう痛いから静かで良い、でも淋しくてLINEで家族とポツポツ連絡をとる。 しかしすぐに「3時間おきの授乳」がはじまって、その間に検査やお風呂をこなさなければならなかった。サービスがいいと評判のクリニッ

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        はじまりの部屋

          だから明日もこれを着る

          うそだろ、こんなにするのかよ。 あるマウテンメーカーのGORE-TEXパーカー。 値札を見て驚いた。洋服はおろか、日用品の類では出したことのない数字が並んでいた。 ただ、登山用品ではさほど珍しい額ではないらしい。 夫は言う。 「サイズぴったりだよ」ーうん。 「着心地はどう?」ーめちゃくちゃいい。 「雨に降られてもいいの探してたよね」ーうん。 「じゃあ、迷うことないよ」ー……。 オフィスワークから転職。外に出ることの多い職場だ。 庭仕事をすることもある。ちょ

          だから明日もこれを着る

          「どこにも行かない」の効能

          最近の週末は庭の手入れをしている。 今まではレイジー・ガーデナーの教えにならい(?)「月に1回2時間程度」を実践していたのだけど、外出自粛もあり、せっかくなので毎週せっせと庭仕事に勤しむことにした。 3週間ほど続けているが、4月下旬から5月初旬は庭仕事に最適な時期だとわかった。 なぜ今まで、ゴールデンウィークは外出や旅行をするものだと決めつけていたのだろう。 この時期こそ、家と庭のことを片付けるべきなのだ。 よく考えればゴールデンウィークは農繁期である。実家が農家な

          「どこにも行かない」の効能

          テイクアウトでかんがえる

          月に1度ほど、近所のレストランで食事をする。その時の楽しみがワインだ。 小さなイタリア料理店なのだが、ソムリエがいて、グラスワインにも案内をつけてくれる。 「このワインの作り手さんは〇〇で…」「このシリーズは香りが…」忙しくないときは本当に楽しそうに、ワインにまつわる色んな話を聞かせてくれる。そうして選んだワインが美味しくて、もう一杯、もう一杯と進んでしまう。 料理もおいしくて、夫婦でごきげんになって歩いて帰る。大好きな時間だ。 最近は外出自粛で、しばらく出かけていな

          テイクアウトでかんがえる

          ダンボールコンポストは「めんどくさい」の味方

          家庭で料理をつくるとき、地味に面倒となるポイントが「生ごみの処理」だと思っている。 自炊をして、生ごみが出ない家なんてあるんだろうか。たいてい濡れているからなんか触るのも億劫になる。(さっきまでおいしく食べていたものと同じものから出ているというのに…) 冬のあいだはまだいいが、夏になるとすぐに臭いがきつくなる。燃えるゴミは毎日出せない。かといって放置するわけにもいかない。虫がわいたら目も当てられない。 タワーマンションみたいに電動処理してくれるコンポーザーもないし、‘ゴ

          ダンボールコンポストは「めんどくさい」の味方

          がんばらないガーデニング

          庭のある家に住みたくて、数年前に引っ越した。ちょっとした芝生のスペースと生垣、果実のなる植木と花壇。けっこう気に入っている。 庭の話を人にするとほぼ必ず「お世話が大変でしょう」と言われる。たしかに、庭仕事はやり始めればキリがない。雑草抜き、剪定、施肥、防虫…外での作業だし、道具もそれなりに必要だ。 私は一人暮らしの時に植木鉢をいくつか枯らしている。だから、引っ越すときはとても不安だった。マメに世話なんてできるだろうか。 でも、窓を開けて、目の前によく手入れされた庭があっ

          がんばらないガーデニング

          思ったよりも変わらない

          天気のいい休日の朝は近くの公園まで歩いて、近くの店で買ったパンとコーヒーを食す。 太陽の光を浴びて、夫と他愛もない話をして、のんびり帰る。 ある種の光合成である。この時間があることが、私のエネルギー源だ。 とてもお手軽なリフレッシュ方法なのだけど、意外とやっている人はいない。休日の朝は公園も混んでいない。ちらほらと家族連れやご夫婦が行き交う程度だ。 今週末も天気が良いので足を伸ばした。 想像通り、このご時世だというのに、全く影響がなかった。 のんびりと過ごして帰っ

          思ったよりも変わらない

          「やりたくないことリスト」を書いたおかげで

          3年前に「やりたくないことリスト」を書いた。内容は本当に単純なことで、書くきっかけも些細なものだった。 やりたくないこと ・残業 ・単調でミスが許されない仕事 ・親しくない人と食事すること ・クレーム処理 などなど、15個くらい。 当時私はそれなりに規模のある会社のオフィスワーカーで、新しい部門の立ち上げのようなことにも関わっていた。3つくらいの役割を(責任は重くないものの)かけもちしていたのに、フロアで最年少だったから、「鳴り止まない電話をとる」みたいな小さなタスクも山

          「やりたくないことリスト」を書いたおかげで

          「かがみよかがみ」にエッセイが掲載されました

          こんばんは!タイトルそのもののご報告です。 「私のコンプレックスを、私のアドバンテージにする」というコンセプトに惹かれ、ずっとどこにも出せずに抱えていたものを書きました。 掲載されているのは本当に素敵なエッセイ・記事ばかり。ぜひたくさんの方に「かがみよかがみ」をお知らせしたいです。 「自分のことを書く」ということを、私はずっと避けてきました。書くという行為は、好きでたまらないもの、価値のあるもの、素晴らしいものにしか適用してはいけない。そういう思い込みがあったからです。

          「かがみよかがみ」にエッセイが掲載されました