見出し画像

「どこにも行かない」の効能

最近の週末は庭の手入れをしている。

今まではレイジー・ガーデナーの教えにならい(?)「月に1回2時間程度」を実践していたのだけど、外出自粛もあり、せっかくなので毎週せっせと庭仕事に勤しむことにした。

3週間ほど続けているが、4月下旬から5月初旬は庭仕事に最適な時期だとわかった。

なぜ今まで、ゴールデンウィークは外出や旅行をするものだと決めつけていたのだろう。

この時期こそ、家と庭のことを片付けるべきなのだ。


画像2

よく考えればゴールデンウィークは農繁期である。実家が農家なら、帰省して田植えを手伝うという人も多い。

植物がぐんぐん育つ夏に向け、この時期に準備をする。昔は当たり前だったのかもしれない。


なによりもまず、この時期(4月下旬から5月初旬)は気候がよい。風が涼しく、暑い日でも25℃を越える日はほとんどない。

あたたかくなり始めたばかりで虫も少ない。今のうちに対策をしておけば、大量発生の心配も少なくなる。

雑草についても対策の適期だ。真夏に雑草を刈るのはとても大変だけど、初夏の段階で取っておけば負担は軽減される。

湿度も高すぎない。家の掃除をしてよく換気をしておくのも悪くないだろう。


画像1

このご時世、何をするにも億劫になってしまう。けれど、一度外に出ると風が心地よい。新緑と花のコントラストも美しい。

なんでこんなに良い時期に、ノコノコと渋滞に巻き込まれていたのか。乗車率200%の新幹線にすし詰めされていたのか。(かつての私はそれが正しい長期休暇の過ごし方だと信じていた。)

少しずつ理想に近づいている庭を見ながら、そう思う。


犬の散歩に出かけると、家族であろう2~3人が連れ立って歩いている姿を見るようになった。(そこそこ田舎なので適度に距離も保たれている。)

みんなゆったりと歩いている。なんだか穏やかな雰囲気が流れている。

何事もないことが一番だけど、こんな休暇の過ごし方もアリだと思う。多くの人がこんな風に家族と過ごし、家のことに向き合う時間を、今まで取れていなかったのではないだろうか。

画像3


今まで「休み」は、カレンダーに示された赤い文字だった。

そこに本当の季節を見出して休みの計画を立ててはいなかった。せいぜい、どこの観光地の花がきれいに咲くとか、それくらいのものだ。

「外出しない」と言われてはじめて、季節が"家"にどんな影響をもたらしているかを知った。

あまりに浅はかだったと思う。こんな機会を逃していたなんて。こんなにいい季節を、身近で感じずにいたなんて。


この事態が収束しても、GWはどこにも行かないのが正解だ、なんてことは思わない。

でも、「どこにも行かない」という選択肢くらいは、持っていてもいいかもしれない。

そんな風に考えている。

この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?