見出し画像

いい子にしてたらお菓子がもらえるイタリアの休日エピファニア【ちゃんと想定内の病気人生】

1月6日イタリアはEpifania(エピファニア)という休日。「よい子のところには箒に乗った魔女がお菓子やおもちゃを届けてくれるという言い伝え」を守るために大人達は、クリスマスと年末年始を終えた後、息をする間もなく、もういちどこっそりプレゼントを用意する。

Befana(ベファーナ)という魔女がそれぞれの家に吊るされた靴下にプレゼントやお菓子を入れてまわる。わるい子の靴下には炭が放り込まれる。

これはイタリア独自の風習。サンタクロース伝説がごちゃまぜになったような話。息子達が幼い頃は前日の夜、空っぽの大きな靴下をキッチンの換気扇の金具へぶら下げてからベッドへ入った。

毎年使えるように、丈夫なジーンズの布に赤い紐で名前を刺繍して何年も使った。引っ越しをしてたくさんの荷物を処分したけれど、この靴下はまだクリスマスグッズの箱に入っている。来年あたり復活させてみようかな。

言うまでもなく、このエピファニアの風習もかなり商業化されている。お菓子やチョコレートのメーカーはもちろん玩具メーカーもこぞって参戦。新年おめでとうございますの挨拶とともに、店先にはベファーナや靴下を型どった商品が並ぶ。

普段は市販のお菓子をガンガン買う母親ではなかったけれど、魔女になる日だけは無礼講。パッケージの食品成分表示を見ないで、添加物もりもりのお菓子をでっかい靴下に詰め込んだ。

たまにはね、いいんじゃないかな。

問題なのはそれが「あたりまえの日常」になっている「先進国」と呼ばれる「食生活後進国」の現状。コンビニやスーパーで普通に売ってるフツウの食品のほとんどにヤバい物が入っている。

塵も積もれば山となる。微量の毒素がたまり溜まって病気になる。それが日本をはじめとする「進んでいる国」に住む人々のスタンダード。

国が認めたから
食料品店で売ってるから
みんなが食べてるから

これを能天気に信用してると、ちゃんと病気になって、想定どおり薬漬けになって、キチンと病院で旅立ちます。

いいんですよ。それが「あたりまえ」になっているので。仲良く皆さんで、病んで苦しんで泣き言を分かち合って、癌や糖尿病などで亡くなる悲しみや苦しみを美談にして盛り上がるのも一興です。

だけどね。違う選択肢もある。

なるべく手の加わっていないものを選ぶ。信頼できる出どころのものを選ぶ。量を減らして質をあげる。作れるなら自作する。

できることをできる範囲ではじめないと、のほほんと日本で「普通」に暮らしていたら、ちゃんとレールにのって病みます。多数派が正しいと盲信する方はどうぞご自由に。

「健康的に家で老衰で大往生」は少数派です。仲間は多い方がいい、という方はぜひ不健康道を邁進してください。

私もお菓子は大好きだから、食べます。でも常食はしない。できるならば自分で作る。または誰がどうやって作っているかわかるものを買う。小腹が空いたらナッツ類か果物を食べる。

市販のお菓子やチョコレートを買って食べるときは自覚を持って体内に入れます。なるべく早くデトックスできるように汗を流し、水をたくさん飲み、腹から笑い転げます。

ヤバいものを口に入れるときは知りながら入れる。大げさかもしれないけれど、愛おしき家族や仲間全員が体内に入れるものをコントロールできないのならば、多少の毒は共犯的に食べることも覚悟のひとつ。

微量の毒素は薬にもなるし、現代社会をサバイバルゲームのように生き抜くには、あちこちで普通に売っている歪んだ物を食べても解毒できる耐性だって必要不可欠なのですよ。

芸術的なお菓子を作る職人さん達を敵視はしません。細やかな技術やこだわりには惚れ込むし感嘆するばかり。そう簡単に触れられない・食べられない美しきお菓子は祭りごとの華。

けれどそういうものは「たまに」だからバランスが取れる。誕生日やお祝いごとに相応しい品だからこそ「美しき毒」であって構わない。そう思います。

魔女がびゅんびゅん飛びまわる日だけあって、ワタシの毒舌も魔法のようにがんがん飛び出しそうなので、本日はこの辺で。

素敵な週末をお過ごしください。

Grazie 🎶