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庭文庫のこと、書いてくれてありがとう

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庭文庫に来てくれた方が、書いてくれたnoteをまとめてみました。書いてくれて、本当にありがとう。
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本とレコードに囲まれた夜

先日の一時帰国で『庭文庫』という泊まれる(古)本屋さんに行った。 実は初めての岐阜県。庭文庫さんがあるのは岐阜県恵那市。山々に囲まれ、目の前には木曽川が流れる自然豊かな場所だった。 今回、ドイツで出会って仲良くなり、既に本帰国されている方と一緒に行った。 ベッドのある洋室と畳の和室があったが、和室は埋まっていたため、私たちは洋室を予約。お店に入ると女性オーナーさんがお出迎えしてくれ、一通り説明してくださった。 宿にはタオルや歯磨き、洗顔料、シャンプー&コンディショナー

日誌 2023.9.8 雨森芳洲と庭文庫

一昔前の日本は世界で最も経済が潤っていた。明治以来「脱亜入欧」を唱えていた日本人の精神性は、経済のパワーにも後押しされアジア人で在りながら「アジア」を蔑視する不思議なカタチをとるようになった。 「欧米」も「アジア」も身体と環境がつくるある種のクセの総称だ。国は経済を合理的に動かす為だとか、一定の方向に誘導したい都合だとかでその「クセ」を矯正する。今の日本は、金も失い、「クセ」も失った。金が無くなれば身体と心しかないのに。身体と心をある程度快適に動かしていたのが「クセ」だ。 僕

遠くの本屋さん

一人でどこかへ行こうとするとき、主な目的地は本屋さんであることが多い。 今回はお休みの2日前くらいに突然思い立って、恵那市にある庭文庫さんへ行ってきた。 車がないと無理かなと思っていたけど、調べてみると何とか公共交通機関で行けそう。 5月の晴れた日に有休が取れてるなんて、この先何度あるか分からないし、行くしかないかも。 暑いかもしれないから、濡らすとひんやりするタオルを100円ショップで買ったり、携帯用の扇風機を充電したり。本ももちろん買いたいので、荷物は重くなり過ぎないよ

泣きたくなるほどの楽園

たまには好きな本屋の話をさせて欲しい。 岐阜県恵那市に佇むあの古本屋が好きでたまらない。上京することを躊躇ったのはあの本屋に行けなくなることを想像したからだ。 自分の家から車を飛ばして40分。山を登って下って着く。 その年の岐阜は雪が降っては積もって、太陽の光で少し溶けたと思ったらまた降っていた。吐く息がタバコの煙なのか自分の息なのかわからないほどだった。寒明けを待つ間ずっと通っていた。そうやって過ごせなくなった今は心細いとは違った何かに苦しんでいる。 山を下り見えて

「庭文庫」さんが泊まれる本屋になりました!

4月最初の土曜日、恵那市にある本屋「庭文庫」さんから「ついに泊まれる本屋になりました〜」という連絡をもらったので、さっそく行ってきました! 今回はクラファンのリターンということで宿泊させて頂きましたが、振り返ると「最高!」の一言しか出てこないお宿でした。 一日限定2組ですので、ぜひ皆さまお早めにご予約ください◎ 庭文庫さんでは夕食の提供はなく、また近隣に飲食店やスーパーもありませんので各自でご準備が必要です。 恵那駅の徒歩圏内にお店はたくさんありますので、食材を揃えてから

何だか元気がない時にやること

こんな時間にこんにちは。 祝日だからって夕方からお昼寝したらこんな時間に目覚めました。ここから寝たらむしろ朝起きれない気がするから、いっそのこと夜明けまで起きていた方がいいのか…? 丸一日オフでも天気が最高でも、「あぁーーー、もう何にもできない。。。」って日、ありませんか。 体調が悪い訳ではなく、むしろ体力は充電されているのに上手くスイッチが入らない、みたいな感じ。 今回はそんな日をどう過ごすか、というメモ書きnoteです。 アイドルのMVを見る このMV、AKBの皆さ

「こどもがやるお店、まったりやさん」を企画手伝いした話

先日企画した、庭文庫さんでのイベント「まったりやさん」が無事に終了しました。 まったりやさんは、甥っ子のまーくんが企画したカフェイベント。 4年前にも同じようなネーミングで「ゆっくりやさん」を開催したのですが、小6になったまーくんがまたやりたいということで、小学校最後のイベントというような感じで、まったりやさんを開催してみました。 わたし側の思いは以下の通り。 「こどもたちの『やりたい』を全力で応援したい」 「こどものリアルな経験を増やしたい」 です。 親には悪いけど、わ

読書録/歩きながらはじまること

「庭文庫」を訪れた際に、ひときわ私の目と心を引いたのがこの本だった。日頃、詩集を手に取ることは滅多にないのだが…妙に気になり、購入した。人生2度目の詩集。 読み始めたとたんに、ああこれはいい本だ、と思って、ちびちびと読み始めた。 朝に珈琲を飲みながらだったり、 午前8時通勤バスの中揺られながらだったり、夜諸々が落ち着いた後にだったり。 もったいぶりながら、ページをめくる。すべて読んでしまうのが惜しいほど。 最近は心がユラユラとしていた。なんかちょっと、つかれたな、と思

秋と栗と庭文庫

今日から10月、待ちに待った秋がやってきました! 秋といえば栗きんとん!栗きんとんといえば恵那市!ということでのんびり遊びに行ってきました〜◎ 昨日は上半期の最終日、仕事はとても楽しいけどやっぱり自覚がないところで疲れていたみたいでした。 川の音と木々のざわめき、鳥の声、本をめくるページの音。興味のままつれづれに本を読んだり、時々ぼーっと遠くを眺めたり。 頑張ることももちろん大事だけど、こうやって好きな風に過ごして「頑張らない」ことも必要なんだな〜と感じた1日でした。

山の中の古民家本屋さん ~行動を変えてみる~

なんとなく行き詰った時 慌ただしい日々 イライラしがちな時 行動を変えてみる いつもと違う場所に行ってみる そんなことも、思考の切り替えにつながったりします。 思考を変えるのは、難しいですが、行動を変えると、それに伴い思考が変わってくることもあります。 変わらなくちゃ!と、頭がいっぱいなとき、おすすめです。 先日、ある場所へ行ってみました。 山間にある、古民家の本屋さんです。 友人がおすすめしてくれていて、ずっと行ってみたいと思っていたところです。 車で向かう途中、ど

「遊学」という生き方に出会って。

あてもないのに今の仕事を始めて4年目、疫病が世界を席巻し始めて3年目。振り返れば無謀としか思えない生き方にもかかわらず、この期間で大切な友人が何人もでき、以前にも増してよく笑うようになった。暗い井戸の底にいた4年前の自分に会えるなら、「お前の人生はこれからだ」と伝えたい。 大きなきっかけは2020年夏。当時まだ一度しか会ったことのなかった友人の亮祐(@lush_forest630)から「一緒にキャンプしようよ」と連絡が来た。外出を控えることにも限界が迫っていたため向かってみ

好きな子を選んで。

お取り置きお願いした古本を買いに、庭文庫へでかけた。 末っ子の入園式と、もらっていた補助金の実績報告と、明日からの保育園×仕事のやりくりを考えただけでぐったりなのに出かけてしまった。 インスタで、「薔薇を入荷しました」と見かけたからかもしれない。 別段薔薇が好きなわけでもないけれど、この頭が目一杯な状況を何か浄化してくれそうな気がした。 庭文庫は坂の上にある。 私の運転、駐車技術でワンボックスカーを店の前まで上げることは危険すぎる。 だから、少し、歩く。 坂の途中、

ただひたすらに、のんびりしたかった。

わたし、この塩谷さんが書く喫茶店の話がとても好きです。 店の由来やオススメを列挙するだけの「喫茶/カフェ本」とは違う、喫茶店と店主の人生に寄り添ったインタビュー。 マスターやママがどんな経緯でオープンし、切り盛りしてきたのか。楽しいだけではなかった人生で、どんな出来事や思いがあって、長年喫茶店を続けているのか。変わったこと、変わらなかったことは何なのか。何を喪って、何を得たのか。 人も喫茶店も寿命があるので、いつか終わりが来る。いつか来る終わりなら、好きなお店の終わりを見届

庭文庫で"ゆるむ"旅人 / 岐阜県恵那市

かかみがはら暮らし委員会のメンバーでいく、岐阜県、東濃の旅。 恵那とか多治見とか瑞浪と言われても正直ピンとこないくらい(失礼)、岐阜は広く、そして私の行動範囲は狭い。 そんな中でも圧倒的に行きたかった場所としてGooglemapにピン留めして早2年経っていた「庭文庫」さんにやっと訪れることができた。 やった〜! なんて優しい言葉だろう。 「本」のことを「言葉の森」と表し、"庭"をその入り口としている庭文庫さん。 本に書いてあることは、言葉とも文字とも言えるし、お話