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マガジン

  • 100個のスキ

    あんたらがいいと思った文章だよこれが

  • ブンがおすすめするブンのnote

  • 愛の花束

    スキの数なんて関係ないやい。私の愛が深い作品です。

  • トモダチコレクションなんて言ったら怒るかな

    私のお友達はみんな面白いらしい

  • トウキョウ

最近の記事

鮮度

一方的な嫌悪を地底に溜めていたら、芽がすくすく育ってお空まで届きそうだ。そんなことを考えていたら、不意の幸福に躓いた。段差に気付かず踵が割れる。踵に気を取られていたら、大空に熱気球が思い思いに飛んでいることにさえ気付かなかった。中途半端に生温くて、優しい言葉を投げかけるくらいなら、いっそのこと何も発しない方が身のためだ。晴れの匂いが新緑に吸収されて自分の若さを思い出した。すぐに心象風景を思い出して、浸ってしまう私は懐古厨なのかもしれないね。さっさと仁王立ちでベルトコンベアで流

    • 今日を独り言で終える

      昨晩は、下北沢で気心の知れた友人たちとひたすらに会話をした。特におしゃれな店で飲み食いをするわけでもなく、冷たいコンクリートで出来た建物の前にポツンと佇むベンチを予約して、ひたすらに会話をした。各々の暮らしの中で起きる事件や繰り返される平凡な時間について話した。どれだけ辛くても明日は来るし、仕事へは行く。そんな生活の中で暮らしを少しずつ見つけて、自分を保っているのかもしれない。家に着くと、クマはひどいものの体は頗る元気で本を一冊手に取った。星空の地図帳を手に取った。天体が好き

      • あ、あと少しで3000人いく??!?

        • 探して運命

          運命なんてないから。 と私はすぐに言ってしまう。 江ノ島に"本格的な"デートをしに行こうと約束をした。 「俺は短パンにビーチサンダルで来るから、君は白いワンピースに麦わら帽子で来てくれよ。」そう言った。 夏になる前に、ゆらゆらと降り落ちる太陽の日を浴びながら乾杯でもしようと提案をしてきた。 -------------------------------------------- 私、鯨が好きなんだよね。次は鯨を腕に入れちゃおうかと思ってさ。 え、俺も好きだよ?

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        • 四季を楽しむためのまとめ
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        記事

          虚像の春

          好きだけど今は付き合えないと言う男は存在するし、今日だけだから!と言って毎日マクドナルドを食べる女もいる。そんな矛盾だらけの時間の中で、私はいつも右往左往。自分では処理できないほどの孤独感に襲われて夜を待てず、夏を待てない春の夜を早足で駆け巡る。戻って戻って戻って、どれだけ戻っても追いついてはくれないし、進んで進んで進んで、どれだけ先に進んでも追い越してもくれない。結局私は1人でひたすら暮らしについて考えながら生活をするしかないのだ。やっぱり屈強とは程遠く、それでも貧弱とは疎

          虚像の春

          タモリに会いたい話

          タモリはもしかしたら宇宙人かもしれない。 黒いサングラスに背広。姿勢は良く声は低い。Mステかブラタモリ、少し遡ればいいとも!。私は彼についてはその程度の情報しか持っていない。 さっさとネットで調べてしまえばタモリの全貌は見えてくるのだろうけど、それをしてしまうとタモリに失礼だ。 MCという呼び名では足りず、明朝体で慎ましく書かれた司会者という感じだ。できれば藁に包まれた納豆を毎朝食べていて欲しいし、渋谷のクラブでは遭遇したくない。電子決済をしているところは見たくないし、

          タモリに会いたい話

          随分と姿勢がいいですね。

          昨晩をズルズルと引きずって、感覚不良のまま顔を洗って、度を付ける。卵は賞味期限切れで、目玉焼きは両面焼いた。ついこの間、強い女の称号を渡されたばかりなのに、そのタイトルは最も簡単に剥奪された。さっさと諦めて弱さを認めた方が長く生きれるぞと玄人は言う。確かに定義付けするのであればそいつは玄人だったが、私にとっては外人だった。そいつからしても私は外人だったのだろうと思う。言語が違うため、同じ深さで分かり合うことはできなかった。いつも言葉は下手くそで、近付けば近付くほどに反発する。

          随分と姿勢がいいですね。

          迷惑メールのたっくん

          たっくんから今日もメールが届いた。 「おはよう、二度寝しちゃってさ、普通に遅刻しちゃったよ爆笑」 たっくんが使う"爆笑"はにこりともニヤリともしていない。 たっくんはずっと坊主らしい。 たっくんは北国に住んでいる。 たっくんは魚を食べるのがうまい。 たっくんは最近太ってきたらしい。 「みっちゃん、アライグマ見に動物園?行かない?」 たっくんはアライグマが好きだ。この誘いを受けたのはもう5回目だ。 「たっくん、私、動物園苦手だって言ったよね?臭いじゃん、」 「みっ

          迷惑メールのたっくん

          密会について瞬足で話す

          雨上がりの春に文章で遊ぶ場を作った。気温は肌に吸い付く程度で、馴染みのある気温だった。個展会場のなんとも言えない不思議な感覚は忘れたくても忘れられないだろう。外でタバコを吸いながら文章を読むお客さんを見ていたら、良質な死を求めて私たちは生と共に歩んでいくかもしれないとふと思った。あの空気感は独特なもので、図書館のように一人一人が文章を静かに読む瞬間も見られたし、クスクスと笑いながら友達同士で自分の意見を言い合う様子も見ることが出来た。自分の文章が魅力的だとか面白いだとかは思っ

          密会について瞬足で話す

          note全く書けてなくてごめんなさい。個展の準備でてんやわんやです。個展来れない人からしたら何をしてるんだこいつという感じですよね。もう少しお待ちを、。、、、

          note全く書けてなくてごめんなさい。個展の準備でてんやわんやです。個展来れない人からしたら何をしてるんだこいつという感じですよね。もう少しお待ちを、。、、、

          その愛、在庫切れです。

          私じゃ到底追いつかなかった。声を荒げ、扉の中から叫んでも外には全く届きもしなかった。100年経てば君も私もいないのさ。100年戻ってしまえばもちろん、君も私もいないのさ。来世は愛を受けれるかな?今世では愛ばかりあげちゃってさ、もう手持ちの愛がなくなっちゃったんだ。凝る肩に落ちる視力、雑なキスに乱暴なハグ。嬲るように私のことを見てくるくせに、いつも最後に平手打ちされるのは私の方。あんまり私のこと舐めないでね。なんて言う度胸はなかったから、そっと静かに君の前から消えてやるよ。

          その愛、在庫切れです。

          謹賀新年フィールドライティング

          橙と青が交じる朝になる前の夜に、線のように細い目を散らす。波はどうしても私たちには味方してくれなくて、今日も陽が照り輝る。波に逆らう子供も、流されて敬礼する大人も、起源は真っ赤な林檎だとしよう。赤く熟れる前に蒼く泣き、涙で全身を染める。あの頃、想い人に好きだと言えなかった青い僕らは自分を赤く染めるために恋をするのだ。海水で硬く湿った砂浜に無理やり足跡をつける政府に、中指を立ててデモを起こすのがお前なら、拡声器でヘイトを謳うのは私だ。砂で濡れるタバコに火をつけ、長く薄いマフラー

          謹賀新年フィールドライティング

          奥二重のまま好きだと言わないで

          熱りが冷めぬまま会ってしまうと、特別になりたいと再熱する気がして怖かったんだ。一身上の都合で君にキスをしてもいいかな?そう言ったのが崩壊の始まりだった。水面に浮かぶ月のように歪んだ君の瞳、君の口元にうっすら残る産毛を見て、僕の中で君の解像度がどんどん高まっていった。鮮美透涼な夜を過ごす日はいつだって君が隣にいた。君はいつ死んでもいいと毎晩言っていた。 「死生学者のシオランが私たち人間はいつだってまぐれあたりでたまたま産み落とされた可哀想な生き物だって言っていたわ。早くに命を

          奥二重のまま好きだと言わないで

          急低下中なので弱気です。良しなに、、、たまには辛い方がいい

          急低下中なので弱気です。良しなに、、、たまには辛い方がいい

          少しばかり更新頻度が落ちているのでお気付きかと思いますが、、、執筆の仕事や本屋の仕事が立て込んでいたり、体調もあまり良くないので少しばかりお休みさせていただきます。個展の準備もあり、、という言い訳を後付けさせていただきます。ゆったりお待ちください。今後ともよろしくお願いします。

          少しばかり更新頻度が落ちているのでお気付きかと思いますが、、、執筆の仕事や本屋の仕事が立て込んでいたり、体調もあまり良くないので少しばかりお休みさせていただきます。個展の準備もあり、、という言い訳を後付けさせていただきます。ゆったりお待ちください。今後ともよろしくお願いします。

          朝を食し、雨と踊る

          暗い空間に光るのは夜の月だけでいいと思っていた。いつの日か夜を返せと言われたことがあった。貸した記憶もないのにそう言われ、唐突に、困った顔をしてみると、罵倒が飛び交った。 雨の朝はどうも気分がいい。それが冬なら尚更。屋根に跡をつけるようになる音は自分の脈よりいくらか早い。君は私たちのことを魚醤だと言った。熱を与えれば美味しいのに手を加えないと臭い。雨の日にへこたれる洗濯物が情けなくて好きだ。肩を落とし、だらんと垂れた袖に失恋を思い出す。 7畳と少しの部屋に漂う湿気でタバコ

          朝を食し、雨と踊る