柚佳l Yuka

生活を書く人📓 / 東京-逗子

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甘い予感はいつだって/30歳の終わりに

雨の日曜、鎌倉のカフェでこれを書いている。30歳が雨の日曜で終わって、31歳が満月の月曜で始まっていくのは、幸先がよい気がして嬉しい。この気持ちは「幸先が良い」で合っているのだろうか、と気になり調べてみたら、ちゃんと今の気持ちだった。 実際のところ、来年の私は本厄らしい。さらに言えば、私の星周り的には「大殺界」という時期らしい。本厄の大殺界。強そうなタッグだ。でも私にとっては「満月の誕生日」の方がパワーを感じるので、こっちを信じる。 好きなものを信じたい。たとえ理由が分か

    • 春の京都 滞在日記 (4.1-4.9)

      4月1日(月) 「ここを超えたら、春の京都だ。」 そう唱えるように過ごしてたから、まるで桃源郷へ向かうような気持ちで新幹線に乗る。本当は、たのしいお土産話を両手いっぱい抱えて会いに行きたかった。唯一話せるのが「残業が80時間だった」なんて情けない。 京都駅まで迎えに来てもらって、バスで北へ向かう。「満開の桜を見つけた方が勝ちね」と窓の外を眺めていたけど、満開の桜は見つけられなかった。 夜はお花見に混ぜてもらうことに。早めに出て下見がてら川沿いを散歩。ちらほら咲いている

      • 逗子で過ごす週末/自分と目が合わなくても、そらさなければ大丈夫(3.22-24日記)

        3月22日(金) 夜、終電で逗子へ。逗子駅に降りると、夜の冷たい空気に山の匂いが混ざってる。もう少し暖かくなると、海の匂いがする日が増える。 目の前のことに追われて、自分の気持ちから目を逸らさないように、踏ん張っている。胆力ばかり身に付けて来て良かった。 いっそ葛藤をやめて、忙殺されるような毎日に身を委ねてしまう方が、時間はびゅんと過ぎて、楽だということを知っている。でもそれでは空虚さしか手に入らないことも知っている。 築くより壊す方が、変わるより元に戻る方が、ずっと

        • 怠惰な多忙を抜け出して、春の京都へ行きたい(3.17-3.20日記)

          3月17日(日) 春の京都、春の京都。この言葉をお守りみたいに、なんとか踏ん張っている。鴨川で桜を見る、それだけで十分。と思いつつ「京都行きたいリスト」はどんどん長くなってくる。 渾身のリサーチをして出来たリスト(ほぼ食べ物)を送ろうとしたら、まさにその相手から電話が。そのまま1時間くらい「ここは朝ごはんだね、ここは予約して行こう」とお喋り。「これが最後じゃないし、少しずつ行けばいいか」と言われて、長いリスト万歳と思った。 彼は「春の京都がいちばん好き」だと言う。「春の

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        甘い予感はいつだって/30歳の終わりに

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        • 断片的な日記
          16本
        • はじめましてに代えて
          9本

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          うっかり傷付き、春の夜へ(3.15-3.16日記)

          うっかり傷付き心を回復させるまで 要した時間:1.5日 3月15日(金) 突っ伏して泣いてしまいたい気持ちを堪えて、なんとか金曜を終えた。心身をリセットする間もないくらい、時間的にも気持ち的にも追い込まれた1週間だった。 「これは別の話であって、私自身のことを言われているわけじゃない」 そう言い聞かせても「あなたは本当にダメですね」と何度も何度も、刻印を押されているような気持ちになった。 0時、3時、4時と退勤時間が伸びていく中、「さあ新しい1日だ」と切り替えること

          うっかり傷付き、春の夜へ(3.15-3.16日記)

          相反するものを連れて(2/13-2/29 日記)

          2月13日(火) 連休明けの遅昼ごはん。清澄白河で買ったチーズとパン。 買ったお花、綺麗に咲いている。 先週の余韻が、まだ部屋に流れている。 夜、銀座でわりと大人数の食事。とても楽しみな反面「どうか途中で具合が悪くなりませんように」と願う気持ちから、直前になり緊張してくる。 日中に後輩と話していたときにも「具合が悪くならないといいな」と繰り返していたようで、「だいぶ気掛かりなんですね」と言われた。 一定のシチュエーションで、動悸や貧血のような症状が出てしまうことが

          相反するものを連れて(2/13-2/29 日記)

          春の光、湯気の中 (2/10-2/11日記)

          2月10日(土) 徐々に、春の光が。冬の光は空気を照らし、春の光は土や木、花に注がれているように見える。小さな生命たちが、ゆっくりと目を覚まし始めている気配。 陽光のなか、清澄白河をお散歩。 清澄白河までの電車、私はiphoneで日記を書いていて、隣で彼は本を読んでいた。こういう時間がいつまでも記憶に残っていたりする。 素通りできないビジュアルの焼き団子を発見したので、食べる。 「丸くてもちもちした食べ物が好き」と言ったら「お餅、お団子、大福以外にある?」と聞かれた

          春の光、湯気の中 (2/10-2/11日記)

          何処にも行かずとも心は(2/25日記)

          溜まってる日記が沢山あるけど、今日は今日の日記を。 連休最終日、雨が降っていた。体感は0度だったらしい。傘を持つ手がじんと痛かった。だけど春はきっとすぐそこまで来ているはず。桜は寒さと暖かさを繰り返さないと咲かない。この寒さが桜を咲かせるのだと思うと、震えながらも寛容に耐えられる気がする。 今日は1日中作業をしていた。最近、本業以外でダブルワークを始めた。まだ収入にはなっていないけれど勉強になっている。本業では毎週マーケティングの外部研修を受けている。 新しいことを知る

          何処にも行かずとも心は(2/25日記)

          深深と積もる(2/5-2/9日記)

          2月5日(月) 東京に雪が降った。夜、アパートの前が真っ白に。雨まじりの雪じゃなくて本当の雪だった。嬉しくなって夜の散歩へ。 こんな風に書いてるけど、本当はこう。 「 東京に雪が降った! 」 まっさらなふかふかの所に足跡をつけて歩く。 散歩中、はちみつ色の猫が好きな人とつくったプレイリストを聴く。タイトルは「深深とした冬のプレイリスト」。 タイトルだけ決めてお互い曲を選んだら、静かな雪の夜にぴったりなプレイリストに。 夏は「浮遊する夏のプレイリスト」だった。Ph

          深深と積もる(2/5-2/9日記)

          休んでも世界は待ってくれる(1/29-1/31日記)

          1月29日(火)〜1月31日(木) 逗子に帰り、2月に向けて数日間の養生タイム。 とはいえ、東京から離れて数日逗子でリモートワークするだけ。 物理的距離と心の関係について、最近よく考える。物理的な距離は良くも悪くも心に作用するのだなと痛感することが、この1年度々あった。 逗子、東京。それぞれに違う特性があるから、自分が今どんな状態か観察して、どちらで過ごすかを決めている。 たとえばフルエンジンでいきたいときは六本木のオフィスに週5でいるし、エンジンを切りたいときは逗子

          休んでも世界は待ってくれる(1/29-1/31日記)

          玉ねぎを煮詰めると(1/24-1/28日記)

          1月24日(水) 「ポケモンスリープ」を始めた。私が寝れば寝るほどポケモンが育つみたい。すやすや眠るポケモンたち、かわいい。 「人生で初めてポケモンをやってるんだけど、ポケモンって楽しいね」と後輩に話したら「ポケモンスリープからデビューする人、あんまりいないですよ。」と言われた。 1月25日(木) 朝はオンライン会議に耳だけ参加しながら六本木を小走り。昼はデスクでおにぎりを頬張り、夜はホームで立ったままパソコンを広げる。これはよくない。 移動中の電車は束の間の休憩。

          玉ねぎを煮詰めると(1/24-1/28日記)

          猫を飼うなら(1/10-1/16日記)

          1月10日(水) 熱々のアメリカーノで、しっかりめに唇を火傷。唇の右端が赤くなってしまって、リップを塗るのが下手な人みたいで恥ずかしい。 フランスの新しい首相が34歳らしい。若い首相と聞くと「ラブアクチュアリー」のヒュー・グラント(あれは大統領だけど)のダンスシーンを思い出してしまう。あのシーン大好き。 1月11日(木) なるべく長く続いて欲しいと思える時間、人間関係の中にいる。それがとても嬉しい。今年は時間に置いていかれたくない。 1月12日(金) その人のこと

          猫を飼うなら(1/10-1/16日記)

          日常を綴ることが

          愛しい記憶たちを縫い合わせて、大きな毛布をつくりたい。未来の私が悲しい気持ちになったとき、その毛布にくるまって眠れるように。 星野源さんが1月2日のオールナイトニッポンを収録放送から急遽生放送に切り替えていた。不安な気持ちでいる人たちが、少しだけでもひとりじゃない気持ちになれますようにと。生放送では超個人的でくだらないメッセージがいくつも紹介されていて、源さんは「こんなの読ませないでよ、くだらないなあ」とたくさん笑っていた。 同じ日に「PERFECT DAYS」を観た。好

          日常を綴ることが

          光をすくうように

          両手ですくってもすくっても、指の隙間からたちまち溢れ落ちていくほど、愛おしい瞬間が次々にやってきている。そこに存在しない幻のようなものを見つめている暇なんて、ほんの束の間の人生にはもう、残されていないのかもしれない。 此処はとてもうつくしい、手に負えないほどに。なすすべがない。私が踊れる人だったら、歌える人だったら、瞬きで写真が撮れたなら、よかったのだけれど。ぴったり表す言葉さえ見つからないまま、また次の瞬間に出会う。だからいつも慌てて、記号のような言葉をノートの切れ端に書

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          小さなクリスマスを(11/18-12/27日記)

          2023.11.18 久しぶりの快晴。ついに気温が一桁台に。ドアを開けたら冬の澄んだ匂いと目玉焼きの匂い。見えないのに、目玉焼きの匂いだと分かるのが不思議。 今日は世界が光っている。だから1番好きな紺色のニットとグレーのプリーツスカート、黒いローファーを履いた。紺色が好き。 2023.12.04 美しい歌。 2023.12.05 記憶の引き出しがいっぱいになったら、淡くとりとめのない記憶から、消えていくのだろうか。 そうだとしたら、おばあちゃんになっても忘れたく

          小さなクリスマスを(11/18-12/27日記)

          蹴伸びする師走

          師走は「待ったなし」の旗を振りながらやって来て、よーいどんのホイッスルを鳴らす。その音が聞こえたら、とにかく走り出さなきゃいけない。ゴールは年末で、仕事納めとか来年の抱負とか、色んなことを考えながらひた走る。 でも不思議なことに、今年は年末に向けて猛ダッシュというより、新年へ、思いきり蹴伸びをするような気持ちだ。まだ12月なのに、もう気持ちが前のめりになっている。 それに、今年は心の断捨離もする必要がなさそうだ。だって、「今年に置いていきたい」と思う気持ちが何もない。何を

          蹴伸びする師走