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東京日記

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断片的な日記(〜2024)
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師走の日々 | 東京日記(12.6-12.31)

師走の日々 | 東京日記(12.6-12.31)

ようやく溜まっていた日記を更新できそう、と思ったらもう大晦日。日記祭、クリスマス、仕事納め、大晦日。師走の日記は盛り沢山。

12月8日(日)

朝、京都に住んでいるパートナーから「日記祭、頑張ってね。いい日になりますように」とLINEが届いた。普段あまり連絡を取り合わなくても大丈夫なのは、こういうタイミングでしっかりエールをくれるから。
最寄りのスタバでカプチーノとサンドイッチを食べてから、下北

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チャーミングなひと | 東京日記(11.30-12.4)

チャーミングなひと | 東京日記(11.30-12.4)

11月30日(土)

TOKYO ART BOOK FAIRへ。はじめてのTABFにうきうき。大阪から遊びに来ていた友人が誘ってくれた。清澄白河は春ぶり。前に来たときは、彼と一緒にMOTアニュアル2023と豊嶋康子さんの展示を見にきたっけ。いつ来ても、穏やかで気持ちの良い空気が流れている街だなあと思う。

TABFは大盛況。人の多さと熱気に圧倒されながらも、なんとか進む。

膨大な情報の中で、ふと

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東京日記 | 霜月の忘備録

東京日記 | 霜月の忘備録

11月19日(火)

早朝に目が覚めたら、谷川俊太郎さんのいない世界になっていた。もう数日前から谷川さんのいない世界だったことを知っる。そのまま朝の準備をする気持ちにはなれなくて、本棚から谷川さんのエッセイ『ひとり暮らし』を取り出して、ぱらぱらめくった。もう何年もずっと、ふとしたときに、こんな風にこの本をひらいていた。触るだけで安心する、わたしのお守りみたいな1冊だった。これからもずっと読み続ける

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今夜シチューだよ | 東京日記

今夜シチューだよ | 東京日記

11月19日(火)

朝、最寄りのパン屋さんでシナモンベーグルを買ってから、電車に乗る。手渡された袋から、シナモンのいい香り。六本木駅に着いて、いつものファミマじゃなくて、マックに立ち寄る。昨日聴いていたpodcastに、マックのコーヒーを監修した方がゲストに出ていて、ちょっと飲んでみたくなった。

デスクに置いたシナモンベーグルのおかげで、午前中はずっとシナモンの香りに包まれていた。マックのコー

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東京日記 | 浅い眠りを漂う

東京日記 | 浅い眠りを漂う

2024年10月19日(土)

不安やプレッシャーを感じるとき、わたしは眠りすぎてしまう。

深く眠るのではなくて、意識の一部を保ったまま、浅い夢の中をふよふよと泳ぐような眠り。文字通り、時間が「溶けていく」のを実感しながら、それでも眠りに逃げてしまう。起きてからはもちろん、眠っているあいだも、どこか後ろめたさを感じている。

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夕方、最寄りのスタバで本の作業。グランデサイズのアイスアメリカー

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東京日記 | よく生きてる夏

東京日記 | よく生きてる夏

9月19日(木)

夏の最後の足掻きだろうか。暑さがまたぶり返した。今日は健康診断。看護師さんたちに「はい、次は聴力検査」「はい、次はX線です」と案内され、あれよあれよというまに、もうおしまい。

朝から空っぽだった胃に何か入れたくて、祐天寺でジェラートを食べる。体が「みずみずしい何かが欲しい」と言っている。梨とヨーグルトにした。上手に選べた。朝から何も食べていなかったから、身体中にぐんぐん染み込

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東京日記 | 日曜日は休息日だから

東京日記 | 日曜日は休息日だから

8月25日(日)

1本のバゲットを切り分け、トースターで表面がカリッとするまで焼く。そこにバターを塗り、昨晩のグリル野菜と冷蔵庫にあったリコッタチーズをのせる。父が淹れてくれたコーヒーを飲みながら、リビングでそれを食べる。母は同じテーブルでパソコンを開いて、海外の通販サイトを眺めている。マゼンタピンク、結構派手だね、でもママなら似合うかも、と話す。

9月1日(日)

中目黒の『onibus c

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東京日記 | 今日を生き直せなくても

東京日記 | 今日を生き直せなくても

昨日の出来事を何度もなぞることは、タイムリープ映画みたいだと思う。同じ日を生き直すことはできないけれど、何度もなぞることで、はじめは気付かなかった部分が見えてくる。

本当は、そのときの生ものみたいな感情や言葉を大切にしたいけれど、どうしても向き合えない日がある。まだ言葉にならない、言葉以前のもにょもにょした何かが、自分の中に渦巻いているとき。

脳内はわーわーと騒がしいのに、心はぴたりと動きを止

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東京日記 | ひとり暮らしの記録

東京日記 | ひとり暮らしの記録

7月29日(月)

昨晩、京都から東京へ戻ってきた。余韻に浸りたいような、さっと日常に戻りたいような。どちらとも自分で決めないまま、仕事が立て込んできて、強制的に日常に引き戻される。

夕方、コンビニのおにぎりとチキンをもくもくと食べながら、今週の慌ただしさを予感する。

22時、会社を出る。もう10月の投稿企画をしている。さつまいもや南瓜のレシピを調べながら、この夏がどんなふうに終わるのか考える

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東京日記 | なにもしてなくない

東京日記 | なにもしてなくない

7月16日(火)

漠然と「何もしていないなあ」と思うとき、つけた日記を読み返すと、自分の足跡がそこにあるようで「たくさん生きている」と嬉しくなる。

7月17日(水)

来週は京都へ行くので、重たい仕事はなるべく片付けておきたいところ。少し残業。

今年も夏の京都へ行けるのが嬉しい。
1年前のわたしは、今よりずっと働き詰めで「1週間くらい京都でうつつを抜かすか」と無計画に夏休みをとり、そして思う

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逗子日記 | 静けさの塩梅

逗子日記 | 静けさの塩梅

7月9日(火)

深夜のデニーズで 「小さな桃のパルフェ」を食べる。小さな桃のパルフェの1.5倍くらいのサイズのパフェもあったけど、それは「フレッシュ桃のザ・サンデー」という名前だった。「大きな桃のパルフェ」じゃなかった。

パルフェ、サンデー。サイズで変わるのだろうか。パルフェの方がかわいい。

書くためにここへ来たのに、Spotifyの「宇多田ヒカル ArtistCHRONICLE」に聴き入っ

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東京日記 | 食欲だけはある

東京日記 | 食欲だけはある

6月14日(金)

15歳からの友達とうちで晩ご飯。

・長谷川あかりさんのポークレモン
・冷たいうどん
・夏野菜の焼き浸し

すっかり、夏の食卓。

ご飯のあとコンビニにお菓子を買い出しに行って、延々お喋り。

なっちゃんはよく「今日もなんとか生きてこう」とLINEをくれる。それがいつもちょっと面白い(ほっこりするの意味で)と話すと、

「そんなん思ってたん?もう二度と送らん、こっちは必死で生き

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東京日記 | わたしに潜る

東京日記 | わたしに潜る

6月27日(木)

ただただ、潜るように文章を書いている。村上春樹のエッセイ「職業としての小説家」に「書くという行為は孤独だ」という文章が出てくるけれど、本当にそうだなと思う。潜水しているみたいな時間。

気分転換に中目黒まで歩いてCITY BAKERYでクッキーを食べる。お供は「私が望むことを私もわからないとき」。数年前に購入して、何度も読んでいる。
頭から通しで何度も読了するわけではなく、パラ

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東京日記 | いつも緊張しながら

東京日記 | いつも緊張しながら

6月2日(日)

トークセッション「公園を哲学する」を聞きに、銀座へ。

登壇されていた哲学者・永井玲衣さんの「みんな集うことに傷ついている、という点から考えていきたい」という言葉、覚えていたい。

終了後、会場内に置かれた「あなたにとって公園とはどんな存在ですか?」というアンケートに、すこし迷ってこう書いた。

みんなで遊ぶ、というのが楽しみで、でもいつも少しこわかった。「ついていけるかな」とい

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