京都滞在 夏 | 夜中のアイス(7.25-7.28)
7月25日(木)
のそのそと布団を抜け出し、9時半に始業。
昼、キッチンから香ばしい匂いが。一階に降りるとチャーハンができていた。具材がたくさんで美味しい。台湾で買ったホタテの調味料を入れたみたいで、旨味もしっかり。一緒に買ったものが食卓に出てくると、時間を積み重ねているのだなあと、なんとなく嬉しくなる。
18時半、今度はスパイスの香りが。キッチンで彼がカレーを作っていた。野菜をブレンダーで滑らかにしている。冷蔵庫をのぞくと、ジップロックの中で漬け込まれたブロック肉もある。これは期待しかない。
昨日からずご飯を作ってもらってばかり。働かざる者食うべからずなので、せめてもの気持ちで、洗濯物を取り込む。ベランダへ出ると、夕方の風。そういえば今日は外に出ていなかった。夏の夕方の匂いと一緒に、とんでもなく美味しい匂いが漂っている。これはうちのカレーだ。
寝る前に『山の上の家』をほとんど最後まで読む。
7月26日(金)
今日もリモートワーク。彼は居なかったので、ひとり2日目のカレーを堪能。お肉ほろほろ、スパイス深くなってる、これとんでもなく美味しい。
夜はかわいいカップルと、河原町の『MUL』でご飯。彼が仕事で来れなくなってしまったので、私ひとりで参加。はじめて会うふたりなので、少しだけ緊張しながらも、ふたりのほっこりした柔らかい雰囲気に癒されて、すぐ仲良くなれた。
MULさんで食べたもの。キンパ、ポッサム、サツマイモのフライドポテト。
すぐ近くに、ずっと行きたかった『UFO』があったので、ふたりをデザートにお誘いして、2件目へ。お酒が飲めないわたしの2件目の誘い方は「デザート食べに行きませんか」になる。
UFOさんが入ってるビル、雰囲気が都会的で格好よかった。夜が似合う。
夜中にアイスを食べるのって、楽しい。
終バスを逃してしまったので、ループで帰宅。ふたりが「あの大通りに出たら左へ行って…」とすごく丁寧に道を教えてくれて、ほっこり。
夏の夜に京都をループで駆け抜けるなんて、お手本みたいな夏休みだ。
7月27日(土)
週末がきた。彼は忙しそうに仕事をしている。出かけようかと考えたけれど、あまりにも暑くて断念。日差しが本当に苦手。秋に向けて鋭意制作中の本の原稿をまとめる。
お昼は3日目のカレー。美味しさの最終形態。彼は2日目のカレーを逃してしまったことを悔しがっていた。
夜は彼の友人たちの集まりに混ぜてもらう。おうちへ着くと、みんなお酒を片手に、プロジェクターでフジロックの中継を見てゆらゆら揺れている。くるりが『琥珀色の街、上海蟹の朝』を歌っていた。みんなで買い出しに行って、ピザと大量のポテトを囲みながら、おうちフジロック。
わたしは声が小さいので、大人数の場では口数が少なくなってしまう。そんなわたしの今日1番の大きな声で言ったワードは「girl in red 見たいです!」だった。フジロックのgirl in red、最高だった。
終盤、彼の誕生日を祝うサプライズも。素敵な友人に恵まれているねえ、とほっこり。彼の人柄と同じく、みんな朗らかで優しくて、センスがいい。
フルーツ大福にロウソクが刺さっているの、可愛かった。
彼がたくさんの人に愛されているのは、彼自身がひとりひとりとの出会いを大切にして、一緒に過ごす時間を全力でたのしんでいるからだと思う。
ジェンガをしたりカードゲームをしたりして、あっという間に終電。
7月28日(日)
東京へ帰る。気になっていた『Cook Knoll』を除いてみたけれど、残念ながら満席。鞍馬口にある『坂本』でラーメンにありつく。麺がもちもち!
汗だくで家に帰る。彼がまた桃を剥いてくれて、冷たいお茶も淹れてくれた。少しお喋りをしてから、彼の家を出る。路地の角まで見送ってくれた。別れ際、彼はいつも腕を大きく振ってくれる。それがとても好き。
日記を書きながら、約束は祈りや願いに似ているなあと思った。
だれとのあいだにも果てすべき約束なんてものは存在しなくて、ただ「また会いたい」というぼんやり光る糸のような気持ちを互いが手繰り寄せたり、もしくは意思とは関係ない偶然のしわざで、また会えたり、会えなかったりする。
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