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2022年5月の記事一覧

ロック雑誌「rockin`on(ロッキングオン)」を読んでいた

ロック雑誌「rockin`on(ロッキングオン)」を読んでいた

中学〜高校にかけて、夢中になって聞いていた洋楽ロック。もう45年も前の事だ。そのロック少女だったワタシが熱心に読んでいた雑誌がロッキングオンだった。今思い出してもかなりとんがった雑誌だった。

その頃一番売れていたロックの情報誌は「ミュージックライフ」だ。写真も情報も満載で当時の洋楽ロックの情報No.1がミュージックライフ。一番メジャーな雑誌だった。

だけどミュージックライフ誌は洋楽ロックの本質

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青木玉著「小石川の家」を二十数年ぶりに読み返した/本の受け取り方って年齢や時代によってこんなに変わるのね

青木玉著「小石川の家」を二十数年ぶりに読み返した/本の受け取り方って年齢や時代によってこんなに変わるのね

青木玉は作家の幸田露伴の孫で、幸田文の娘だ。この青木玉のエッセイを20数年ぶりに読み返した。滞在した温泉宿に置いてあったのよ。最初に読んだのはもう随分前だ。一時期気に入って蔵書として身近に置いていた事がある。30代半ばの頃だった?かなぁ。もう記憶が定かでない。内容もほぼ忘れていた。

青木玉は1929年(昭和4年)生まれ。存命ではあるが90代。私の亡くなった母より少し年かさである。その青木玉が書い

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あの頃は「冬はスキー」がデフォルトであった

あの頃は「冬はスキー」がデフォルトであった

私、若い頃は典型的なインドア派でね、外でスポーツとかは全然やらない人だった。活動的に動くのが普通の20代の頃でも、体を動かす事なんてほぼ何もやってなかったよ。あんまりそういうの好きじゃなかったんだね。必要があれば長距離でも歩くし、普通に自転車にも乗ってたけど必要があってそうしただけで、体を動かすのは心底億劫だった。

東北の仙台に住んでいる訳だから、冬になったらスキーって当時の若者ならば当前だった

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「王様」のロック魂(笑)

「王様」のロック魂(笑)

私の自分形成(アイデンティティとも言うね)の大きな要素の一つに、中学生の頃に出会った「洋楽ロック」がある。Queen、Led Zeppelin、King Crimson、DAVID BOWIE その他のニューウエーヴのバンドの数々……。いまだにその頃よく聞いた音楽を耳にするとその頃の気持ちが蘇ってくる。半人前で未熟で出来ない事だらけで、自分の置かれた環境には不満ばかりで何をどうすればいいのか、自分

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久世光彦氏の文章/初エッセイにして老練な文体

久世光彦氏の文章/初エッセイにして老練な文体

「昭和幻灯館」と言う1冊のエッセイがある。TVドラマの製作者・演出家で有名な故・久世光彦(くぜてるひこ)氏の処女作だ。私は20代の頃この本に出会った。確かその時まだ古い建物で西公園にあった頃の市民図書館だったと思う。開架書庫の良さであまたある本の背表紙を見ながら「今回はどの本を借りよう?」とゆっくりと書庫を巡っていた時に目に入った本だった。

↑ハードカバーの丁寧な作りの本。硫酸紙がかけられ細部ま

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カッコつけようとしないのって大事だ/20代の頃愛読してた 椎名誠

カッコつけようとしないのって大事だ/20代の頃愛読してた 椎名誠

本音を言って本音で行動する。これってカッコ悪いかも、とか思わない。カッコつけてて良い結果になった試しがない。知ったかぶりしたりでカッコつけない。

だいぶ前のことだけど、一流の写真家としても活躍していた人がいた。その人は本当に多才な人だったんだろう、小説まで書いて本も出した。その人が書いた小説を偶然読む機会があったのだけれど…………正直言ってつまらなかった。自分の若い頃の人間関係や挫折を描いた自伝

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