実果月(みかづき)

来るもの拒まず…ついつい手を差し伸べてしまう。 犬・猫・亀・スズメ・インコ・カエル・オ…

実果月(みかづき)

来るもの拒まず…ついつい手を差し伸べてしまう。 犬・猫・亀・スズメ・インコ・カエル・オカヤドカリ… 庭先で生きてる子、家族になった子、保護して親元に帰した子、居なくなった子、虹を渡った子、 それぞれのエピソードを、彼らの目線で物語風に描いて紹介していきたいと思います。

最近の記事

のら猫から家族 夢を叶えた猫の思い出2

『野望、悲しいけどラッキーな転機』 ボクの名前はマロ。この家でゴハンをもらって1カ月。 サヨさん、ノリさん、タカさん、ババさん、そして時々やってくるマオさん、みんなボクたちを気にかけてくれる。 のら猫たちはコミュニティがあって、それぞれゴハンをもらう家がある。 あちこちの家に顔を出して別の名前で呼ばれている調子のよい猫もいる。 でもボクはどこに行っても追い払われてしまう。 あちこち毛が抜け落ちてみすぼらしいから、近づくと嫌がられるんだ。 そんなボクが

    • のら猫から家族 夢を叶えた猫の思い出1-2

      『古い冷蔵庫の上2』 朝から雨。猫は濡れたくないので出歩かない。 ご飯にありつけないことも多いので体力温存、雨の当たらない場所を選んでじっとしている。 でもボクはお腹が空いたので冷蔵庫を目指すことにした。 隣の敷地には今は使われていない大きな倉庫がある。 倉庫と言っても屋根や壁にトタンを貼り付けただけで、すでにあちこち剥がれ落ちている。 それでも雨風や直射日光を避けられるので、ボクらの通り道や遊び場には持ってこいの場所だ。 錆びて広がった壁と地面の隙間から数メートル

      • のら猫から家族 夢を叶えた猫の思い出1-1

        『古い冷蔵庫の上1』 ボクが初めてこの家に来た日、軒下の古い冷蔵庫上には黒猫、モフモフ猫の2匹がいて、それを見上げるように上がり台には白猫が座っていた。 更にその下、地面の上には別の黒猫が行儀よく順番待ちをしていた。 ガラス戸が開き「おはよう」と声がし、人間の手が出てきた。 カリカリフードが入った器は黒猫とモフモフの前に置かれた。 黒猫が食べ始めた。一息遅れてモフモフが食べ始めた。 他の2匹はじっと見つめていた。 黒猫が冷蔵庫から飛び降り、ゆっくりと離れていく。 追っ

        • のら猫から家族 夢を叶えた猫の思い出

          来るもの拒まず…ついつい手を差し伸べてしまう。 ガリガリに痩せて、あちこちの毛が抜け、目つきも鋭い。 他の野良猫との社会から、人間の家族になるという夢を叶えたオスの野良猫。 病気との闘いには勝てず… そんな猫の思い出。 他の犬や猫、キツネやタヌキとの関係、人間との関係、闘病など、彼の目線・気持ちになって物語風に描いていきたいと思います。 もちろん気持ちの部分は私の勝手な思い込みでしかないかもしれないし、 目の届かない部分は想像を交えながらになりますが、 エピソードは事実

        のら猫から家族 夢を叶えた猫の思い出2