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子どもの運動神経、どう伸ばす?

子育て中のパパさん、ママさん、お子さんの運動神経について考えたことありますか?

私は仕事では人の動作や運動を専門にしているくせに、我が子の運動は見落としてました。

というか、私があまり自分で意識してこなかった(運動は意識しなくても割と得意だった)のと、気になることが他に多くあったので、気がついたら小学生でした。

この記事は専門家の立場から、というよりも一般的な親の立場で日頃の意識で変わることを記事にしてみようと思います。


ゴールデンエイジを知っていますか

ゴールデンエイジ、聞いたことがありますか?

ゴールデンエイジと検索すると、いっぱい情報が出てきます。

例えば、いちばん上に出てきた記事はコレ↓

ゴールデンエイジとは何か、その時期にできることや意識した方がいいことは何か、いくつかの記事を読めば理解できるかと思います。

どう思いましたか?

なるほど、じゃあ早速やらせてみようって思いましたか?

それともすでに意識してやってたわ、と思いましたか?

または、それが大事なのはわかるけれど、我が家ではなかなか実践が難しいなぁーと思いましたか?

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子どものタイプで促し方は違う

子どもっていろんなタイプの子がいるので、みんなに同じ促し方が合っている!とは言えません。

そして、親のタイプ(運動大好き、苦手など)もあります。

我が家は夫は運動が好きじゃなく、私は好きだけれどなかなか時間が持てないという状況。

子どもとの関わりでからだを動かすのが楽しかったのだけど、運動が好きじゃない長男と危ないこと大好き次男とマイペースな三男、みんなで楽しい運動時間というのは至難の業でした。


そんなふうに、子どもっていろいろなんですよね。

例えば運動している姿を見て楽しそう!と感じてすぐに動き出すタイプもいれば、興味を持てなくて他に気が逸れちゃうタイプもいれば、やりたいのにどうしたらいいかわからなくて混乱しちゃうタイプもいます。

ここでは興味が持てないタイプ、つまり長男のようなタイプの考察を特に深めたいと思います。

というのは、興味があったり、楽しそうと思えたり、やってみたいと思うタイプの子は注意が向いているので、楽しむには工夫が必要な子もいますが、取り組めると思うんですね。

経験があれば積み重なっていきます。

もちろん、嫌な経験には要注意ですが。


興味が持てないタイプはそもそも取り組むのが難しいです。

我が家の長男はインドア派で、学校の体育も最低限、人との関わりも苦手だったのでみんなでやる運動は拒否的でした。

運動は楽しいからやりたいと思うし、続くんですよね。

そもそも興味もない、楽しめない、では運動の機会がなくなってしまいます。

無理にやらせても嫌な経験ばかりが積み重なり、余計に嫌悪感が強まってしまうと思います。

ではどうしたらいいと思いますか?

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目的は健康的に暮らすこと

運動が得意な人はアスリートを目指す、

運動が好きな人は趣味にして楽しむ、

運動を通して人と関わることが好きな人はみんなで楽しめる運動を選ぶ、

自分のからだを感じてストイックに取り組める個人競技やエクササイズが好き、

いろいろあると思います。


人それぞれ、自分の「好き」に合った方法でからだを動かすことを楽しみ、それが心や体の健康につながっていくこと、それがとても大事なのではないかな、と私は思っています。

なので、からだを動かすことに興味がないタイプの子に対しては、運動に苦手意識を強めないことが最優先、と思います。

ゴールデンエイジだからいろんな動きをさせないと!ではなくて、どうしたらからだを動かすことに興味を持てるか、どんなことならからだを動かそうと思えるか、楽しそうな瞬間ってどんなときか、という視点を持てたらいいのかなーと。

苦手が強まらなければ、何かのキッカケで楽しみになる可能性だってあるわけですからねー。

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理屈が通りやすい長男タイプ

我が家の子どもを見ていると、

やればできるのに全く興味が持てない長男、

自分の思い通りに動いたらダメだから体育の授業が嫌な次男(枠にハマらない)、

元々低緊張(グニャグニャしている感じ)で関節が緩め(膝が反対方向に曲がるなど)で疲れやすい三男、

と我が家はつぶ揃いでございます(笑)


まずは興味がなくてやらない長男に対しての私の取り組みです。

長男の場合はやればそこそこセンスがあるのもわかっていたので、とにかく量だと思いました。

興味が持てて、回数をこなせることでいかにからだを動かせるか。

長男にいちばん効果的だったのは、理屈を伝えることでした。

興味は持てなくてもからだを動かすのは大切なことなんだという認識を持ってもらうことで、興味はないけどやっておくか、仕方ないか、と取り組むハードルを下げました。

これにはね、私の専門知識も役に立ちました。


例えば、私たちは生きているだけでも筋肉は使っているのですよ。

何気ない動作でもいろんな筋肉を使っているし、寝ていたって呼吸するのにも筋肉が働いています。

つまり特別に運動をしなくても工夫次第で生活の中で十分筋肉は使えるのです。


長男は小4から学校にほとんど行かなくなったので、運動量もガタ落ちしました。

元々そんなに動かない方だったのに、さらに、です。

私は体力の低下がさらに登校を妨げるのではないか、と最初はとても心配しました。

でも実際は心が疲れて悲鳴を上げていたわけなので、運動どころではなかったんですよね。

先日こんな記事を書きましたが、まさにコレです↓

でもね、この記事でも書いたのだけど、ちょっと元気なときってあるんですよね、低空飛行な中でも。

笑顔がいい感じだなぁとか、言葉がよく出ているなぁとか。

そんなときに腕相撲仕掛けてみたり。

一緒に料理しようと誘ってみたり。

大抵断られましたけどね(笑)


でもね、当時お願いしていた靴並べのお手伝い(ハードル低めなものをお願いしていた)を

「これさ、実はバランスの練習でもあるんだよね。

ここからさ、あの遠い靴を取るときにどうしてる?

靴を履いて取りに行ってる?

これさぁ、ここから手を伸ばしてバランス崩さずに取れるかってゲームなわけよ(笑)」

と、これはお手伝いじゃなくてバランスゲームなのだ、と伝えた方が俄然やる気になった姿を見たんです。

ほほぅ、これは使えるな、と。


実は日常生活で動いていることって全て筋トレですからね。

筋トレだと思えば無駄なことってないんですよ。

例えば、アレ取りに行こう!と1階に上がってきたけど、何取りに来たんだっけ?と忘れて1階に戻ってきたとしますよね。

私あるあるなんですけど、戻ってくると思い出したりして、ああもう無駄な動きしたわーってつい思っちゃうじゃないですか?

いやいや、無駄じゃないんです、ちゃんと筋トレしたんですよーー、だから「がんばった」んです(笑)


長男の機嫌が良かったのか、そういう気分になったからなのか、料理を手伝ってくれたときがありました。

左手でフライパンを持ち、右手でフライパンの中にあるおかずをお皿に移す…このなんてことない動作を見ていてビックリしました。

な、なんと左手がプルプル震えてる!!

フライパンを持ち続けられなかったんですよ、左手で。

ププ…と思わず笑っちゃいました。

「これ、これも筋力不足よーー」と二の腕をツンツン!

それから半年、なんだかんだで今はフライパンを持つ手が震えなくなりました(笑)

「筋肉ついたんだねー!」と話してます。


コロナ対策で休校になった期間がありましたね。

そのときには学校からなわとびの課題が出ていました。

我が家は次男も同じだったので、2人で取り組むことに。

2人とも回数を跳べなかったり、駆け足跳びなんてヨレヨレでした。

これはなわとびのスキルというよりも筋力不足とバランスだ、と思ったので、

「両足でつま先立ちジャンプ20回、片足でつま先立ちジャンプ10回を毎日ご飯の前にやってからご飯ね!」

と決めました。

「1週間続けたら、なわとびの連続回数が増えるのと、駆け足跳びが跳べるようになるから!!

騙されたと思ってやってみて。

筋肉って使わないとできるようにならないわけ。

そもそも持久力も力もないのになわとび跳べないからさ。

特に長男は跳ぶときにからだも前に倒れるじゃない?

お尻もうまく使えてないんだよね。

だからつま先立ちジャンプのとき、ちゃんとお尻を伸ばしてやったらだいぶ違うよ。

違うってわかると筋肉スゲーー!ってなるから、ママを信じてやってみて!」

と伝えました。

なわとびはチェック表があって、目標もわかりやすかったので、こんな促し方でやってみました。

でね、1週間後、前跳びの姿勢が良くなって連続20回が50回できるようになり、駆け足跳びが2回以上跳べなかったのが10回跳べるようになりました。

私はなわとび、好きだったし多分得意だったので、もっとやらせたい気持ちはあったのだけれど、ここはグッとガマン。


この変化をたくさん喜び、

「筋肉ってすごいよねー。

使っただけちゃんと使えるようになるんだなって思えた?」

筋肉は使えばちゃんと応えてくれる、という体験ができました。

そんな経過から、お手伝いを嫌がった時も「筋トレ、筋トレ♪」というと乗ってくれたりすることもありました。


足を骨折した時は、

「腕のいい筋トレだね。

今まであんまり使ってなかった筋肉だから、最初はかなりキツいと思うけど、しっかり使ういい機会だから、頑張って使ってみよう。

骨折は災難だけど、松葉杖を使ういい機会だし、筋トレになるし、体力もつくよ!」

なんていい方に解釈して、週1回の学校も休まずチャレンジできました。

結構大変だったと思うけれど、やり切ったことでひとつ自信になったようだし、筋肉の大切さも実感したみたいだし、ひとつ大人になったように感じました。


長男は理解がいいし、いろいろとわかるので、時々こんな話をしました。

「長男は運動好きじゃないと思うし、みんなでスポーツなんて絶対にイヤだと今は思っていると思うのね。

それはそれでいいと思うの。

スポーツは絶対にやらなきゃいけないわけじゃないからね。

ただ、理解しておいてほしいのは、姿勢を支えるのも体力につながるのも何か作業するのも筋力。

自分がしたい生活に合った筋力は必要だし、病気が重症化するのを防ぐのにある程度の体力は必要。

だから健康のために、からだを適度に動かすことは大切にして欲しいのね。

外に出ない日は時々庭に出て太陽を浴びながら大きくからだを動かしたり、遠くの方を見て目を休めたりする時間をつくるといいと思う。

運動不足だな、と思ったら、積極的に家事のお手伝いをしてほしいのよ。

家事はいい筋トレになるんだから!」

すると、私が買い物に行って帰ってきた時は玄関に出てきて荷物を持ってくれるようになったり←筋トレ

時々格闘を申し込まれたり←筋トレ

「運動不足だからデイには歩いて行ってきた」という日があったり←いつもはチャリ

スゴイなぁ、意識の仕方がプロだわ!!!


多分長男はそういうことを理屈で理解して、自分のできるペースでそれを自分流に取り込める人。

健康のため、という視点は生涯大切なので、いい意識だなぁーと思います。

そして、そんな中で少しずつからだを動かす楽しさとか気持ちよさも感じていけたらいいなぁ、と思っています。

からだを動かす機会をいかに増やすか、そしてその中でいい感覚をどれだけ得られるか…そんな感じでハードル低めに考えています。

でもとっても大切なことだし、みんなと同じように運動できなくてもそれさえ押さえられていればいいかな、と思っています。

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動くの好きだけど、枠にはハマらない次男

小3次男の場合、量は十分です。

だって学校から帰ってきて、すぐに外に遊びに出かけていき、ずっと公園で遊んでいます。

お風呂上がりにみる次男のからだにはしっかりと筋肉がついているのがわかります。

ただ、型が決まっている体育の授業は嫌いみたいです。

楽しそう、が動く動機の次男には、言われてその通りにやることは楽しくないんですよね。

長男と同じ時期になわとびをしていたとき、毎日同じように続けることにハードルを感じていました。

次男の場合は習慣化が難しい。

やりたくない気分だとやらないので。

こういうタイプはご褒美をうまく使うしかありません。

おやつの前になわとびの練習。

最高記録が出たらおやつ倍量!くらいのご褒美があるとテンション上がってくれます。

マンネリ化してきたら、

「今日のおやつは次男の好きな〇〇があるよ」とか変化をつけて。


学校の体育はどうしても嫌だったら休んでいい、ということを約束して先生にも相談しました。

たくさんのことに頑張りすぎるとエネルギー切れを起こす次男は、少しくらい緩めの方が頑張りたいときに頑張れると思っています。

さじ加減が難しいところなのですけどね。

でも次男の場合は言わなくても動く人なので、筋力や体力という点ではそんなにも心配していません。

ただ、注意散漫や過度の緊張によるケガが多いので、そこら辺は気にかけています。

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低緊張で関節も緩めの三男

低緊張ってちょっとわかりにくいと思いますが、生まれつきのからだのタイプで、何にも意識していない時の姿勢を維持する筋肉の張りが低いんですね。

姿勢が悪かったり、長く姿勢を保つのが大変だったり、体力がなかったりします。

三男の場合はさらに関節も緩めだったので、膝は反対側に曲がっちゃうし、歩くと内股でヨレヨレしている感じでした。

2〜3歳は結構心配して、靴選びや公園遊びを意識していました。


お尻にうまく力が入らないなぁ、足の指で踏ん張れないなぁ、肩につい力が入っちゃうなぁ…。


でもね、意外とこの子は動くの大好きで育ちました。

だから年々足取りがしっかりして、姿勢も安定してきました。


結局からだだって心だって、その人らしさをつくるのは元々持って生まれた性質プラス環境や経験なんだって思いました。

結果的に生きづらさにつながるパターンだってあるだろうけど、裏を返せば希少性だったり、強みだったりもしますよね。

いい悪いではなくて、その性質のいろんな側面が見られるといいんだろうなぁーと三男で学びました。

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まとめ

何が言いたかったか、をまとめます。

運動できるようになってほしい、好きになって欲しい=運動の習い事!という考えに陥りやすい世の中ですよね。

でも、そのベースには日頃のその子らしさをママがどれくらいわかってあげられているかが大事ですよーってお話でした。

「サッカーやりたい」

「〇〇くんと一緒のサッカーやりたい」

では、サッカーに興味があるのか、お友だちと一緒なのがいいのかっていうのも把握できます。

運動が好きじゃなくても生きていれば動くわけで、その子が何でよく動いているかを見て、動きたくなる要素を理解して増やすっていう見方もできます。

スポーツだけが運動じゃないってことも理解して欲しくて、家事トレの視点も書いてみました。


そして、これは子どもだけじゃなくて、自分自身にも言えることだと思っています。

歳を取れば必然的に体力も筋力も落ちてきます。

どんな人生を送りたいか、どんなことで楽しみたいか、大きな視点で見た上で、優先順位や方法などを考えていけたらいいんだろうなって思っています。

考え方は人それぞれ。

私自身のこともこれから記事にしていけたらいいなって思います。






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