たばる (田原美穂)

Sustainable Journey代表。NY在住サステナビリティコンサルタント&マ…

たばる (田原美穂)

Sustainable Journey代表。NY在住サステナビリティコンサルタント&マーケッター&ライター。市場調査・事例研究・講演・執筆・視察・コンサルティングなど、日本企業が本気でサステナアクションを進めるためのサポートをしています。

最近の記事

NYで美容雑誌がリアル店舗になった!これからの店舗の在り方IRL ("in real life")

NYの街に完全に活気が戻ってきたと同時に、コンデナスト傘下のビューティーマガジンAllure(アル―ア)が、Sohoに世界で初めてのリアル店舗を7月1日にOpenした。 「リアル雑誌がリアル店舗になる!」という事で、早速どんなお店か訪れてみたのだが、新しい店舗の在り方の見本となりそうなお店だったので、その凄さをレポートしたい。 米国ではIRL shopping experience ("in real life" =リアルなショッピング体験)と表現されている。 All

    • 世界初のGoogle Storeは商品を試すだけの場所じゃない!

      構想から4年を経て、世界初のGoogle StoreがNYのチェルシー地区に昨日(6/17)Openした。Googleの売上の約8割が広告収入だが、Google StoreのようなGoogle製品を体験し購入できる、物理的な店舗を作った意味を見つけるために訪れた。早速どんな場所だったのかをレポートしたい。 Google Storeは、Googleオフィスの一階に作られたのだが、近くまで歩いていくと、まず目に入ったのが連続した青いバルーン。 バルーンについての説明書きは何も

      • 米国における社会課題への企業取り組み

        毎日色々なニュースが飛び込んでくる中、3月初めに国際女性デーがあった事も、3月一杯は女性史月間とされている事も既に忘れられているのではないだろうか。 このような特別な期間は、改めて女性の権利や男女平等について、もしくはいかなる差別について考える良い機会だが、そもそもこれらの社会課題は365日毎日考えて協議されて改善すべき事である。 米国の「ジェンダーギャップ指数ランキング」は世界53位、その中でも「女性の経済への参加と機会」は26位である。日本の「ジェンダーギャップ指数ラン

        • ステイホームで加速するプラントベースのライフスタイル

          まだ収束を見せないコロナ禍で、3食とも自炊をするようになった方は多いのではないでしょうか。自宅の食事では、免疫力を高める食材を取り入れるなど、健康な身体と心を保つことに関して、今まで以上に関心が高まっています。野菜やナッツ類、穀物などを多くとり、健全なライフスタイルをおくる事により、免疫力が高まる事も証明されています。 その様な流れの中、全世界が参加するVegauary というイベントが1月の間開催されています。 Veganuaryとは英国の非営利団体が始めた活動で、年に一

        NYで美容雑誌がリアル店舗になった!これからの店舗の在り方IRL ("in real life")

          サステナブル・ブランドに必要な10のデザイン戦略(前半)

          NYのファッション工科大学(FIT)では、”起業家のためのサステナビリティデザイン(Sustainable Design Entrepreneurs)”という授業が6年前から提供されている。今年はオンラインでの開催となってしまったが、そのおかげで全米または海外からも授業に参加するブランド創立者や、デザイナー、マーケティングマネージャーなどの社会人が多い。 その内容のごく一部だが、日本のファッションに関わる人達全員に知ってほしいサステナブルデザイン戦略がある。TED's TE

          サステナブル・ブランドに必要な10のデザイン戦略(前半)

          ブラックフライデーは今年で消滅?

          日本では、年々盛り上がりを見せるブラックフライデーですが、米国では今年がブラックフライデー最後の年か?と、言われているほど様子が異なります。 ブラックフライデーとは毎年11月の第4木曜日、サンクスギビングデー(大感謝祭)の翌日に行われる大SALEの事を指します。多くの人が買い物に押し寄せ、売り上げが黒字になる事から”ブラック”フライデーと呼ばれるようです。 アンチ・ブラックフライデー小売店にとって、一年の内で最も重要といってもよいSALEイベントに対してNOを突き付けるア

          ブラックフライデーは今年で消滅?

          NY&コロナ禍での出産体験1

          2020年5月1日に娘をNYで出産して、もう半年になる。誰にとっても特別な年に特別な経験をしたことを忘れないうちに記しておきたい。また、今後米国NYで出産を予定している女性にとって、少しでも参考になれば嬉しい。 東京の産婦人科からNYへ私が妊娠発覚した際には、主人のNY転勤の話は出ていたものの、いつになるのかは、はっきりと決定していない状態だった。 夫婦共働きの私達は、私自身も仕事が好きで優先度がとても高かったので、「一人東京に残って出産し子供を育てる」、という事も考えて

          NY&コロナ禍での出産体験1

          米国はサステナブル先進国なのか?

          地球環境を守るために私達に残された時間は7年強。 9月21~27日に開催されているNYのClimate week(気候変動週間)は、その事を広く多くの人に認識してもらい、行動を起こすための強化週間だ。 生活者のサステナビリティマインドClimate Weekのような環境に関するイベントや活動、サステナビリティがブランドパーパスになっているブランドや、リサイクル商品などが多く存在する米国。また、あるサーベイでは3分の2の生活者がサステナビリティのためなら商品が類似商品と比較し

          米国はサステナブル先進国なのか?

          NYの今どきレストラン事情

          NYでの生活で楽しみだった事の一つは、”食”。お洒落なカフェに犬連れでカフェラテを飲みながら読書をし、友人たちとNYっぽい洗練されたインテリアに囲まれたレストランでランチを楽しむ。そんな事は、勿論ロックダウン中は制限されていた訳だが、NYでは6月22日のPhase2からアウトドアダイニングが再開している。だが、今までのレストランガイドは使えないほど様変わりし、可能な限りコンタクトレスになってしまった”今どきNYのレストラン事情”を共有したい。 レストラン数が激減2020年3

          NYの今どきレストラン事情

          家探し in NY ~ニューノーマル~

          7月からNYのUpper East Sideに住み始めた。(写真の豪邸ではありません) 5月から、つまりNYではコロナ感染真っ盛りを少し過ぎた時に家を探していたわけだが、今までにない方法で行われ、とても効率的だったので紹介したい。 NY賃貸価格下落の現状NYのマンハッタンから人が郊外へ流出している、という話はNewsでも聞いたことがあると思うが、それが賃貸価格にも反映されている。コロナ感染の最初の時期は、裕福層が郊外の別荘へ避難するという状況だった。だが、NYにオフィスを

          家探し in NY ~ニューノーマル~

          今、バングラディッシュ「ラナ・プラザの悲劇」以上の事が起きようとしている

          私達は、2013年にバングラディッシュの縫製工場「ラナ・プラザ」の崩壊で多くの犠牲者を出した大惨事によって、学んだはずではなかったのか? COVID-19の影響により、「ラナ・プラザの悲劇」より多くの犠牲者を出す可能性がある。多くのアパレルブランドが生産国への支払い責任を破棄している。 世界中のアパレル店舗が閉店している影響で、既に生産完了している商品や生産途中の製品のキャンセルや支払い拒否など、膨大なしわ寄せが安価な労働力で産業を担う途上国に来ている。 通常、多くの発

          今、バングラディッシュ「ラナ・プラザの悲劇」以上の事が起きようとしている

          パンデミックでファッション業界はリセットされる

          世界恐慌以来のリセッションとなると言われている「このパンデミックがいつまで続くのか?」「アフターコロナで世界はどう変わるのか?」 という問いは、今を生きる人たち全てが持っているもの。 勿論、ファッション業界の間でも多く語られていて、この危機から回復した時に、逆に「今までよりもより良い状態にするにはどうしたらよいか?」というヒントを見つけるため、世界をリードするファッションデザイナーや各国のVOGUE編集長が今日(4月14日)から4日間、ZOOMでVOGUE GLOBAL

          パンデミックでファッション業界はリセットされる

          今こそ顧客関係を構築&強化すべき

          COVID-19によるパンデミックの中、様々な企業が広告出稿中止、イベント開催中止、新商品の発表延期など、顧客とのコミュニケーションを抑制し希薄になっている。 だが、今だからこそ目先の売り上げを追いかけるパフォーマンスマーケティングや、ファンたちとの直接交流でエンゲージメントを深める事ではなく、生活者たちの心の奥底に響き、感謝され、長期的な関係性を築くための施策を練り、実行すべきではなないだろうか。 もちろん、世界各国の様々な業界で多額の資金の寄付や、自社サプライチェーン

          今こそ顧客関係を構築&強化すべき

          NY社会的隔離の中での癒し的流行2件

          NYで社会的隔離が始まってから1週間ほど。演劇や教育のオンラインでの無償提供や、バーチャルお茶会などが流行っているけど、より物理的な支えが人間にはやっぱり必要なんだと思う。 NYを中心に、そんな人々の心の支えとして流行している事を2つ紹介。 ①ペットの養子の増加 ペット、特に犬には心を癒す特別な力がある。「セラピー犬」も日本ではよく聞くようになってきたと思うが、このカオスの世の中で、人々は犬に癒しを求めている。そして、アメリカっぽいなと思うのが、ペットショップで買うので

          NY社会的隔離の中での癒し的流行2件

          パンデミックの中、NYへ移住

          2020年3月5日、妊娠9月のお腹で米国NYへAnthony(配偶者)とLala(ボストンテリア)と移住。 2020年は色んな意味で特別な年になりそうなので、まずは1年限定でNY LIFEをNoteに書き留めようと思う。 渡米を決めた2019年の秋には、全く予想していなかった世紀の一大事が発生!渡米時には新型コロナウイルスの中国武漢での感染は拡大していたけどクルーズ船を含めた日本での感染者数(1000名程)がアメリカでの感染者数(750名程)を上回り、米国が日本からの入国

          パンデミックの中、NYへ移住