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家探し in NY ~ニューノーマル~

7月からNYのUpper East Sideに住み始めた。(写真の豪邸ではありません)

5月から、つまりNYではコロナ感染真っ盛りを少し過ぎた時に家を探していたわけだが、今までにない方法で行われ、とても効率的だったので紹介したい。

NY賃貸価格下落の現状

NYのマンハッタンから人が郊外へ流出している、という話はNewsでも聞いたことがあると思うが、それが賃貸価格にも反映されている。コロナ感染の最初の時期は、裕福層が郊外の別荘へ避難するという状況だった。だが、NYにオフィスを構えるテック系の会社(Google、Apple、Facebook、Twitterなど)をメインに、年内まで若しくは今後ずっとWork from homeで良いとアナウンスを出してからは、比較的賃金の高いホワイトカラーのビジネスパーソン達を含め、マンハッタンから人口がどんどん流出している。会社に行かなくてもよいなら、安くて広い郊外に住むのは当然の選択だろう。

それに伴って、マンハッタンでの賃貸空室率が4%程になり、現在も増え続けているという。4%の空室率と聞くとそれ程高くないと思うが(東京23区の2020年4月の空室率14%)、これは10年以上もマンハッタンでは経験していない数字だという。賃貸価格下落幅に関しては、6月は前年比で-6.6%との事。

因みに、私が3月から6月まで短期滞在していたThe Chealseというアパートでは、退出時には契約していた金額の半額になっていた(涙)https://www.thechelseaapts.com/

それでも高いマンハッタンの家賃 / 東京23区

賃貸価格が下落したからと言って、決して安いわけではない。東京23区との比較をすると一目瞭然だが、下落した価格でも1.4倍はする。マンハッタンの月平均賃貸料は$3,242(約35万円)、平均面積は63㎡(2020年6月時点)だ。東京23区と比較するとこんな感じ↓

東京23区 3,843円/㎡ (2020年5月)*

マンハッタン 5,501円/㎡ (2020年6月)**

*https://www.atpress.ne.jp/news/217105                                                         

**マンハッタン平均賃貸の計算方法は、月平均賃貸料$3,242を平均面積63㎡で割算。1ドル=106.9円(2020年7月16日為替)を使用。

賃貸業におけるニューノーマル

3人(主人、私、2か月の娘)+犬で暮らしている私達は、主人の職場まで徒歩で通えるエリア内で、特にUpper East, Chelsea, East & West Villageを中心に2020年5月~6月中旬に家探しをした。NYでのBeforeコロナ下での家探しのプロセスは経験していないけど、今回の家探しのプロセスがとても効率的で無駄が少なく、今後のニューノーマルになるだろうと思っている。

まず、物件をアプリで検索。私が使っていたのは主に2つ。StreeteasyとTruliaだ。

https://streeteasy.com/for-rent/manhattan

Beforeコロナからこのサイトは確認していたが、Afterコロナで変化があったひとつは、Videoや3Dで事前に確認できる物件が多く出てきた事。そこで気に入った物件があれば、空室確認のボタンを押し、ブローカーに連絡がいく。そこから内見の予約となるのだが、内見の仕方が多様だった。

主に2つの内見の仕方に分かれていて、①バーチャルツアーと②ライブツアーがある。

①バーチャルツアー

1.ブローカーが事前に撮影し、Movieを見るパターン

MovieはYou TubeにアップされURLをもらうか、Movieファイルとしてファイル自体をEmailでもらう。気に入った物件があっても、実際の部屋を内見せずに決定しなければならない場合も多い。

2.  現在の住民がZoomやFace timeなどで紹介するパターン

住民と、ブローカー達(住民側+顧客側)が一緒に参加し、物件をオンライン上で見せてもらう。質問はその時に口頭でやり取りをする。こちらのパターンも同様に、実際に物件を見に行くことは不可のケースがほとんどだった。


②ライブツアー

1.セルフガイドツアー

その名の通り、ブローカーも住民も立ち会わず、自分達だけで物件を見に行くパターン。マンションに入るには、事前にブローカーやオーナーが鍵を開けておくか、物件の前に到着したら暗証番号を電話で教えてもらうか、ドアマンや管理人から鍵を借りるかの、いづれかの方法で中に入る。

内覧時間がどれだけ長くても短くても良いし、写真撮り放題だし、気ままなスタイル。

アメリカらしいなーと思ったのが、セルフガイドツアーだと思って入ったら、ペンキ塗り替え業者が、勝手にその物件の裏庭でBBQをしていた事(笑)

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2. 住民が物件紹介

基本的には、現在住んでいる住民が家じゅうを説明する。内見中にブローカーがFacetimeなどでバーチャル参加し、質問などに答えたりする場合もある。(写真は、住民の家に泊まりに来ていた家族が家の中を紹介しながら、Facetimeでブローカーに質問をしている様子↓)

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利点が多いこのプロセスは、コロナ感染収束後も、不動産業に関してはニューノーマルになっていくだろう。ブローカーは、全ての内見に立ち会わなくてすむだけでも時間がかなり節約できるし、顧客は実際に内見したいと思う物件を今までよりも精度高くふるいにかける事ができる。セルフガイドツアーに関しては、だれにも気兼ねする事なく内見中に相談が出来るし、興味が無ければ1分で立ち去る事も出来きる。物件を紹介しなければいけない現住民には新しい負担がかかってしまうが、それを除けばWin-Winのプロセス。

NYの物件は、銀行として使われていた建物や、倉庫だったものなど、ユニークなものも多いので、引っ越し後もVideoや3Dで引き続き見る事が趣味になってしまった、というのもまた事実(笑)

いつかは住みたいドリームハウス♡ 2016年の価格は約$5M (5億円)だったが、現在の販売価格は$3.7M(4億円)。1億円も価格が下落しているが、まだまだ手が届かない(涙)







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