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世界初のGoogle Storeは商品を試すだけの場所じゃない!

構想から4年を経て、世界初のGoogle StoreがNYのチェルシー地区に昨日(6/17)Openした。Googleの売上の約8割が広告収入だが、Google StoreのようなGoogle製品を体験し購入できる、物理的な店舗を作った意味を見つけるために訪れた。早速どんな場所だったのかをレポートしたい。

Google Storeは、Googleオフィスの一階に作られたのだが、近くまで歩いていくと、まず目に入ったのが連続した青いバルーン。

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バルーンについての説明書きは何もなく、私も後でオンラインニュースを見て知ったのだが、Google MapでDirection(目的地までの行き方)を検索すると出てくるドットとピンを、リアルな形で表現する屋外広告だった。少しわかりにくいが、NYらしいミニマルでお洒落な仕掛け。

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そして、目的地のGoogle Store前にはピンが設置。

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店の前の看板も、なんとも控えめで洗練されているデザイン。

Open初日の午後4時半ごろに店に入ったのだが、予想外に混んでいない。Open時間前は、数名のGoogleファンが午前6時から10時のOpenに向けて外で待っていたようだが、その後は入場制限をするほどのトラフィックは無かったとの事。

中に入ると・・・

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Appleと似たような雰囲気を感じる店舗。(Appleストアは目と鼻の先に位置する)

この店舗が、実はただものではなかった!

Google Storeは、世界中の様々な建物の中でも215店舗しか承認されていない、LEEDプラチナ認証を取得した店舗!

LEEDとは、Leadership in Energy and Environmental Designの略で、建築物がどれだけ効率的に設計・運用されているかを示す評価システムで、水効率、エネルギーと大気、材料と資材、室内環境寝室、持続可能性の各分野で100点のうち80ポイント以上でないと取得できない認証。つまり、Google Storeは非常にサステナブル度が高い!!!という事。

私自身は、Googleがサステナブルな取り組みに力を入れている企業だとの認識が今までなかったが、この店舗を見て、経験したことで少しブランドイメージが変わった。そして、まさにこの様なブランド体験を通した生活者のGoogleブランドに対する認識に変化を起こすことがGoogle Storeの一つの目的だろう。

How to live a more sustainable lifestyle" というフレーズの検索ボリュームが、2020年に過去最多になったようだが、このGoogle Storeがどのようにサステナブルか、という事を説明したい。

まずは、この家具。コルクと木で出来ているが、地元の職人(NYのブルックリン)と一緒に製作されたとの事。地域の職人を大切にする事と、ローカル生産する事で物流の移動距離が縮まり温室効果ガス削減に繋がる。

次に、フローリング。「リサイクル素材が使われ、サステナブルな方法で取り付けた」、との事前情報が流されていた。

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サウンドプルーフになっていた部屋の壁も100%リサイクル素材で出来たフェルトの様なもの。従業員に質問したが、何の素材なのか、までは把握していなかったのが残念。

照明器具もエネルギー効率が高い物が使用されている。

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もちろん商品に関しても、サステナビリティが取り入れられている。

Nest Miniは、リサイクルペットボトルから作られている事がコミュニケーションされていたり

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「Pixel5に使用されているアルミニウムは100%リサイクルされたものですよ」と、いう表示(緑色の紙)の方が、商品の価格や説明書き(後ろに見える白色の紙)より前面に出されていたり。

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Googleはサステナビリティに力を入れていますよ、というメッセージが至る所にちりばめられていた。

第二のGoogle Storeの意味とは、ブランドストーリーや商品価値を実際に体験してもらう事。その過程で、生活者と従業員とのコミュニケーションを通じて、リアルなニーズを聞き出し、商品やサービスへ反映していく事があるだろう。

この写真は、Pixelの携帯カメラで夜の暗闇の中でもどれだけ綺麗な写真が撮れるか、実際に楽しみながら体験できる場所。

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私も実際に試してみたが、撮った写真をそのままgmailなどで送信できなかったのがもったいないポイントだった。

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この部屋は、GoogleのStadia(ゲーム)を体験できる部屋。

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そして、目玉の一つとされているのがこの3つ並んだ巨大スクリーン。

何が出来るかというと、Gの上に立って一つ英語のフレーズを言うと、同時に24か国語に訳され、発声される。中々大掛かりな設定だが、出来る事は非常にシンプルだし時間が思った以上にかかったので、こちらに関してはマズマズの評価といったところ。今後の改善に期待する。

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Google商品の全てを見る事が出来き、それぞれの商品を組み合わせで使う事で、どのように生活に変化が起きるのかを疑似体験で出来るので、体験する価値はあると思う。

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Googleのノベルティ販売も行われていた。

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NYに訪れた際には、観光地でもあるチェルシーマーケットの目の前なので、ぜひ体験してみてはどうだろうか。

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最後に!

このような米国での市場調査やビジネストレンド、サステナブルブランドや顧客体験についての記事執筆やセミナー、視察ツアーなどの依頼があれば、お気軽にご連絡ください。

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