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ここが変だよ日本のジェンダー|子連れMBAの話2

(シリーズですが単独でも読めます)
「女性の多い会議は時間がかかる」発言で目が覚めた私たち。

会社や社会の型にあわせて変わるのではなく、子育てを通して得た視点を生かして、私たちが社会の「あたりまえ」を変えていく。これが、今後の子連れMBAの目指す方向となりました。

前回のnoteはこちら🔽

そのために私たちは何をするとインパクトを起こせるのか?まずは日本の現状を調べました。

ジェンダーギャップ最下位グループの日本

「女性の多い会議は時間がかかる」発言を機に、急にメディアに取り上げられるようになった言葉のひとつが「ジェンダーギャップ指数」です。これは、スイスの世界経済フォーラムが「Global Gender Gap Report」で公表している、世界の各国の男女間の不均衡を示す指標です。
このランキングにおいて、日本は156カ国中120位(2021年)と世界の中で最下位位グループ。先進国G7の中でも断トツのビリ。

時代は前進している!

なお、今から5年前、受講者は1人以外が全員男性というセミナーに登壇した際、がジェンダーギャップ最下位組である話をしても、リアクションは皆無でした。これが日本中で取り上げられるようになるなんて、時代は確実に前進しています!
「ジェンダーギャップ」という言葉を続々と取り上げてくださったメディアのみなさまには大感謝です。

私たちができる、インパクトの最大の取り組みを具体的に検討するために、まずはこのジェンダーギャップ指数の背景から、世界の中の日本の状況を紐解くことにしました。

ちなみに、この子連れMBAのリニューアルコンセプトの検討を進めた中心メンバーは、外資系企業プロジェクトマネージャー、子連れ海外単身赴任経験ありの国際協力機関職員、バイリンガルの研究者兼最年少マネージャー、などなど。普段なかなか出会えないそうそうたるメンツで、とっても刺激的なプロジェクトでした💦

意思決定に女性がいない日本

Global Gender Gap Reportから、日本がジェンダーギャップ指数が最下位組である要因を見てみました。この原因は、簡単にいうと、①政治にかかわるポジションと、②企業における管理職の男女比が、他国に比べてぶっちぎりで不平等なことでした。

特に、女性の労働参画については他国と比べて遜色ないところ、政治家や管理職といった「意思決定できるポジションに女性が非常に少ない」ことが、日本がジェンダーギャップ最下位グループの日本の特徴です。

例えば、私たちに身近な管理職の比率を見ると、下の表の通り。

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※国際労働機関(International Labour Organization)のデータから子連れMBAが作成

女性の管理職比率はグローバル平均30%、例えば米国42%の一方、日本は14%です。男尊女卑が激しいと聞く韓国は15%で、G7の中で日本は断トツのビリです。

外資系企業の女性管理職の実態

誰もが知る、ダイバーシティーの進む米国系企業で働くメンバーに社内の現状を聞いたところ、子育てをしながら女性が働きやすい制度などは整っているそうですが、他国と比べた日本法人の特徴として、出産してから管理職に昇格する女性が少ないそうです。つまり、女性管理職のほとんどは出産前に管理職になっているそうで、出してから管理職になるのは、ダイバーシティの進む米国系企業でも難しいそうです。

この外資系企業の日本法人の実態からも、女性リーダーの少なさは、出産・育児といったライフイベントが影響していることは、間違いなさそうです。

制度の整っている米国系企業でもこの状況なので、女性リーダーが少ないという現状は、制度だけではどうやら解決できなさそうです。日本社会の慣習や空気感、そこから影響される組織のカルチャーや働き方なども影響していそうです。

上のポジションになればなるほど少ない女性

先程のグローバル平均30%、米国42%といった管理職比率は、管理職全体のものでしたが、ポジションが上がればあがるほど、女性の比率がどんどん少なくなっていく傾向があります。日本だけでなく他国も同様で、全体での管理職比率42%の米国ですら、CEOや上級管理職については「ガラスの天井が未だに存在する」と問題になっています。(McKinsey:Women in the Workplace 2020より)

つまり、高いレベルで仕組みや大枠を決める際に、女性の意見が反映されにくい構造です。これでは、いくら草の根で現場レベルが頑張っても、急激な大きな変化が望めないかもしれません。

小学校のPTAも不思議です。PTA委員は女性ばかりなのに、委員長だけは毎年男性。おそらく実質的に意思決定をしているのは委員の母親たちですが。これも「上のポジション=男性」の名残りでしょうか。

それではなぜ、女性の管理職が少ないのでしょうか?

(次の記事)


進化途中の子連れMBAについてはこちら。


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