採用市場で勝てる"強み"を持っていますか?
みなさん、ご無沙汰しております。
即戦力RPOです。
本日は候補者のグリップを握る上で大切な「自社の強み」について解説していきます。
候補者に『御社の強みはなんですか?』と聞かれた時、答えに詰まった経験はありますか?
確かに、多くの企業が自社の強みを明確に認識していないことが多いです。あるいは、強みを持っていても、転職市場において戦闘力が低い場合もあります。
この強みとなる部分は、自社が出せる条件を提示するのではなく、
・競合が出している強みと被らず、且つ競合より秀でている強みを出せるか
・ペルソナの転職軸を捉えているか
と自社・他社・ペルソナ(顧客)の三つの軸で考えないといけません。
もし、自社の強みが弱い状態で採用活動をおこなってしまうと、候補者のグリップを握ることは難しいでしょう。
というのも、昨今の日本は買い手市場から売り手市場に変わり、企業が選ぶ時代から、選ばれる時代に変わりました。そのため、求職者は数ある企業の中から選ぶ権利があり、選ばれる企業になるためには候補者のグリップを握らないといけません。
採用が難しい今の時代に、優秀な人材を獲得するためにも、求職者が魅力に思うような“強み”を作りましょう。
採用市場で勝てる強みを持っていない企業は、戦略的に作りましょう
強みは、戦略的に構築されることもあれば、時間の経過と共に自然に育まれることもあります。
そして強みは何個あってもいいです。
むしろ、多くの異なる強みを持つことは、企業にとって大きな利点となります。
例えばA社の強みを挙げた時、
①「3年以内に海外事業を展開する予定」
②「自社プロダクトの成長率が200%超え」という2つの強みを持っているとします。
一方で、ターゲットとしている候補者の転職軸が
Aさん)自身の英語力が活かせる環境で働きたい
Bさん)社会貢献できるプロダクトに携わりたい
だった場合、Aさんには海外事業の強みを、Bさんには自社プロダクトの強みをアピールすることが可能です。
このように、強みが多いと候補者によって使い分けることができるため、多ければ多いほど有利に働くのです。なるべく多くの強みをだし、そこからペルソナに刺さる強みを競合と比較しながら厳選してきましょう。
自社の強みを作ってみよう
強みを作る際には3C分析を活用しましょう。
3C分析とは、市場・顧客のニーズや成長性を整理するために、「市場・顧客(Customer)」「自社(Company)」「競合他社(Competitor)」の3つを軸にして市場環境を分析するフレームワークのことです。
冒頭で少しお伝えした、
・競合が出している強みと被らず、且つ競合より秀でている強みを出せるか
・ペルソナの転職軸を捉えているか
を意識した強みを作成する際に、3C分析は非常に有効です。
1.ペルソナ設計
3C分析に入る前に、まず最初に行うステップは、明確なペルソナを立てることです。ペルソナは、経験年数、職種、年齢、家庭状況など、個別の求職者が持つ特性や要望を詳細に把握するための道具であり、それぞれの転職志向や価値観は多岐にわたります。
たとえば、経験豊富なベテランエンジニアと、新たな1年目のエンジニアでは、求める条件や志向が根本的に異なります。ベテランエンジニアは、過去の経験から得た洞察を活かし、社会的な貢献に寄与できるプロジェクトに参加したいと考えるかもしれません。対照的に、1年目のエンジニアは、教育体系が整っている企業で基礎を築くことを優先させるかもしれません。
このように、ペルソナを立てることでそのターゲットが本当に欲しい条件や、求めているものを知ることができるのです。
2.自社の強みを出す
続いて自社の強みをあるだけ出しましょう。
自社の強みを際立たせるために、採用の4Pを活用することは非常に有効です。
各4Pに当てはまる小項目はこのようになります。
こちらの小項目をさらに分解してかくと下記になります。
今回は福利厚生を例に出してみました。
ここではペルソナのことは一切考えず、自社が強みと思っている部分をなるべく多く出してください。これはあくまでも”強み”ですので、自社の条件を書く部分ではありません。
3.競合の強みを出す
続いて競合2〜3社を選び、強みを出していきます。
・競合が出している福利厚生や待遇など条件面
・広報記事で出している現在の取り組みや今後の展望
・プロダクトに対する想いや成長率
など、世に出ている情報だけで、ある程度の内容は知ることができます。
4.3C分析を行い、ペルソナに刺さる強みを作成
ペルソナ設計、自社の強み、他社の強みを洗い出しましたら、
・ペルソナが求める条件
・自社が出している条件
・他社が出している条件
を照らし合わせてみましょう。
上記の図でいうと、ペルソナが求めている条件は自社の方がマッチしています。
仮に自社と競合を逆で考えた場合、自社は競合に勝てる強みを作る必要があります。これが戦略的な強みです。
福利厚生や待遇など、コストがかかるものでなくても大丈夫です。
プロダクトに対する熱い思いや、事業の社会貢献性でもペルソナに刺さる内容であれば問題ないです。(コピーライティング力が重要になりますが!)
最後に
強みについて理解が深まりましたでしょうか。
他社や市場を分析しないで強みを出す組織も多いですが、結局はAとBを比較したときに自分が得する方を候補者は選びます。そのため自社が満足する強みを作るのではなく、競合に勝てる強みを意識して作る必要があります。
最後、告知になりますが、『自社の強みがわからない』『競合はどんな強みを持っていることが多いのか知りたい』という企業はお気軽にご相談ください。
即戦力RPOでは媒体運用だけでなく、採用コンサルタントとしてもサポートさせていただいております。