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【まとめ②】 2024年、何に注目してる? (後編)

『mie Shanghai』のnoteを始めて1年半。
テーマはずっと「最近」なので、2023年に取材に応じてくれた皆さんが、
2024年の春、どうしているのか聞いてみた。
好きになったものと、この春やりたいことは?


19 王小宝

記者として引き続き活躍中の王さん。忙しいはずなのに、本もしっかり読んでいて、絵も描いていて、というところがとにかくすごい。あと、王さんが関わる『澎湃新聞』のインスタ、写真が素晴らしいです。

――最近、何が好き?
王小宝 最近読んだ『東京貧困女子』(中村淳彦著)。『豆瓣』のお勧めで知り、男性記者がどのように女性問題を紹介し、話題提起しているのか興味が湧いた。読んでみてとてもおもしろかったが、内容はとても辛いもの。多くの読者と同じように読み始めは私も「一部の人の話だろう」と思ったけど、著者が取材したたくさんの女性の声を読むうちに、貧富の差の拡大について考えさせられてしまった。そして、これは東京だけでなく世界中の多くの都市、私が住む上海にもいずれやってくる問題だと思った。今後私も、一夜で貧困女子になることがあるのかもしれない。そういうことも考えながら読んだ。読んでいて辛い本だが、皆さんに読んでもらいたい本。そうならない人も多いと思うけど、今後のよりよい生活のためにこういう実態は知っておいたほうがいいと思う。

――この春やってみたいことは?
王小宝 旅行するとしたら、桜を見に日本へ行きたい(満開で、いちばん人が多い時期に)。以前、2018年に一人旅でいすみ線の大原駅に行ったことがある。沿線は桜と菜の花が満開でとてもきれいだった。また行きたい。写真を撮りたい。


20 Vanilla

Vanillaさんも依然『艶子雑貨舗』でバイト中。たびたび行くけど、毎回おもしろい人や拾われたばかりの犬猫に会えるので、ついお酒が進んでしまう。アクセサリー作りが忙しくなっても、お店にはいてほしいなあ。

――最近、何が好き?
Vanilla 最近、映画『北斎漫画』を観て、それからずっと日本の浮世絵に興味がある。印象的なシーンが多くて、その元になった浮世絵を探したりしている。あと、最近すごく伝統的な日本の刺青のデザインに詳しい人と友達になった。彼とコラボして、海の波や能面をモチーフにしたアクセサリーを作ってみたい。

――この春やってみたいことは?
Vanilla 今年は自分の事業に力を入れていきたいので、自分のブランドを宣伝してたくさんの人に私を知ってもらいたい。4月くらいに、もしかしたら日本の伝統的なデザインを取り入れた取り入れた商品を出すかも。まだわかんないけど。


21 Meiko

よく行くカフェの店員さんと思って取材をしたら、料理がプロ並みだと知って、その後も自分の腕を試すイベントに多数出ているというMeikoさん。レストランのオープンも間近なのかも。楽しみ。

――最近、何が好き?
Meiko この間ベトナム旅行に行って、現地の露店文化にいいなと思った。屋台の車がどれもきちんとしていて、食べ物もきれいに並べられていて、見ただけで食欲が湧いてくる感じ。すごくいいけど中国ではちょっとできないかも。屋台を出していい場所も少ないし。

――この春やってみたいことは?
Meiko 去年フード系のpop-upイベントにたくさん出て、みんなに好評だったので、今年は自分のスタジオを持てたら。そこにいろんな人を招待したい。


22 小凱

SNSの投稿を見るたびに、お店の前を通るたびに、ファッションや髪の色が変わっている小凱さん。そろそろ今年用のTシャツを買いに、小凱さんに会いに『Monday Sleeping Club』へ行こうかな。

――最近、何が好き?
小凱 ラミーキューブ、麻雀、ビリヤード。私の忍耐力を確かめられるから。

――この春やってみたいことは?
小凱 そのときにやりたいことをやろうかなと思う。春が来たら、思いついたことを全部やりたい。まだ何をするか何も考えてないけれど。


23 lott

取材中は気づかなかったけど、lottさんの魅力は第一印象と話す内容のものすごいギャップかなと思った。久々に連絡して、返ってきた答えを見てさらにそう思った。親友と市内でお花見、羨ましい。

――最近、何が好き?
lott もともとレトロなものが好きというのもあるけど、最近古い映画に興味がある。お勧めはヒッチコックのサスペンス。繰り返し観ながら映画のなかのファッション、ストーリー、セリフに感銘を受けている。全然古さを感じなくて。

――この春やってみたいことは?
lott 出会って10年の親友と桜の写真を撮りに行く約束をしました。上海はもう桜の季節。『龍美術館』『顧村公園』などが有名な桜スポットで、最近は桜の写真を撮る人でどこもにぎやか。上海の生命力を感じ取ることができる。


24 千千

キッチンが広くなったということは、ちょっといい家に引っ越したのかも? 学生のときに出会って、社会人になってすぐ取材させてもらった千千さん。有名アナウンサーになるまで、追い続けたいと思います。

――最近、何が好き?
千千 料理すること。キッチンが広くなったので、調理器具も増やせるし食材もたくさんストックできるから。料理の経験はそんなにないので今勉強中。作るとき段取りがバタバタしたりするけど、その過程が好き。少しずつうまくなっていると思う。満足いく料理ができると達成感も感じられる。

――この春やってみたいことは?
千千 台湾に行ってみたい。自然も文化も豊かで惹きつけられるから。特に花蓮の『太魯閣国家公園』で大自然を満喫したい。あとは現地のおいしい小吃。楽しむだけでなく、インスピレーションやエネルギーを得られると思う。


25 路平

この一年を多分ものすごいスピード感で過ごしたと思う路平さん。うっかり、出産してすぐの時期に連絡してしまったのだけど、無事生まれて、路平さんも元気そうでよかった。職場復帰もまた早そうです。

――最近、何が好き?
路平 というか、子供が生まれたばかり(笑)。

――この春やってみたいことは?
路平 ずっと赤ちゃん用品や産後ケア用品の研究ばっかりしていて……。


26 アイリーン

アイリーンさんと話をすると、普段の日用品や食べものなんかを、いかに適当に選んでいるかということに反省してしまう。で、ちょっとしたメールのやりとりだけでも癒される。見習いたいことばかり。

――最近、何が好き?
アイリーン 最近東京に出張に行ったときに伺った『BINGOYA』。日本の47都道府県の民芸品の要素を持ついろいろな雑貨を扱っているお店。各フロアで年配の専門家が型染、藍染、陶器などに関する自身の研究について熱心に解説してくれた。今、マーケットには見た目や機能性のみを保った量産品が大量に流通していますが、こういったお店で伝統的な職人たちの手仕事へのこだわりを見ると、未来の私たちに本当に必要なものは何なのかがわかってくると思います。

――この春やってみたいことは?
アイリーン 茶摘みをしたい。安徽省省の黄山毛峰、祁門紅茶、太平猴魁なども有名ですが、最近飲んだ碧山工銷社の黄山毛峰のさわやかな香りと味にとても癒されてしまった。景徳鎮で買った作家さんのつくった急須で、家で伝統的な作法で入れて、一人の時間を楽しんでいる。なので、そのお茶の茶園に行って、茶摘みから茶葉になるまでの過程を自分の手でやってみたい。


text
萩原晶子
フリーライター。上海にて2007年頃よりガイドブック、ファッション誌、機内誌、ウェブなどの記事を手がけている。
カルチャー誌『Ketchup.』(上海と東京で販売)など。
ins:@hagiwara_akiko_
微博:Akiko06

photo
阿部ちづる
2006年にフォトグラファーとして独立。ファッション誌、ビューティー誌、週刊誌、写真誌等のグラビア、ポートレート写真を撮影。アイドルグループやグラビアモデルからのアーティスト写真撮影で指名されることも多く、女の子の新鮮な表情を切り取る。
佐々木希『ささきき』(集英社)、武田玲奈『Rena』(集英社)ほか多数。
ins:@chizuru0821
https://lov-able.com/photographer/chizuru-abe

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