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【最近は、こんな感じ】 人柄は変わらないから。

上海で生活する女の子たちの日常って?
ファッション、メイク、食べもの、よく行くお店。あと、普段考えていること。悩んでいること。そして目標。
そんなあれこれを、同じ目線で聞いてみた。
@mie_shanghai

25 路平

<Profile>
路平(ルーピン)
生まれ年:1991年
出身:江西省抚州市
職業:会社経営
小紅書 @路平

会社を立ち上げてすぐに軌道に乗せ、
婚活は始めて半年足らずでゴールイン。
なぜそんなことが?
でも、路平さんみたいに日々勉強して、
誠実に仕事をしていたら、
そうなるのかも。


――IT系の会社を経営しているそうですね。しかも年収100万元(約2,000万円)とか。
路平 誰に聞いたんですか(笑)。そんなに売り上げてないです。最近景気もよくないし、新卒の大学生がみんな就職できてないっていう話もよく聞くし。

――会社を立ち上げたのはいつですか?
路平 2019年です。業務内容は、クライアント企業の商品をSNSで紹介したり、ECの管理をしたり。ほかの業種に比べたら景気が悪くてもそれほど影響はない分野なので、新規参入する競合はどんどん増えていると感じます。

――小さい頃から社長になることに興味があったんですか?
路平 全然です。将来の夢もなかったし、やりたいこともわかっていない子供でした。でも、学校の先生とか医者とか、日々どう働くのか予想がつく職業には興味なかった。新しいこと、おもしろいことをしたいとはずっと思っていました。両親は私に全然期待をかけない人で、子供の頃から自由にやらせてくれて、私が興味を持ったことに対して反対もしないし励ましもしない感じでしたね。

“婚活は、運と行動力”

――で、先月結婚されて、来年にはもう赤ちゃんが生まれると聞いてびっくりしました。今年の6月にいっしょにご飯食べたときは、まだ「気になる人がいる」という段階でしたよね。
路平 そうですね。

結婚式の招待状用に撮影した写真(路平さん提供)

――路さんのことはChunleeさんによく聞くんですが、Chunleeさん曰く「あの子の人生はめちゃくちゃ計画通りだ」、と。
路平 そんなことない(笑)。今年に入ってから急に「結婚したいな」と思っただけです。100万元の件もChunleeに聞いたんですね。ウソばかりですね(笑)。

――でも、婚活って苦労している人が多いイメージです。
路平 私の場合は、「結婚したい」と思ったのですぐ友達に紹介してもらったんです。会ったのは2〜3人かな。そうしたいと思ったらすぐ試すのがいいのかもしれない。で、もしそのときにいい人に出会えなかったらもうやめて、仕事とか別のことをして、しばらくしてまた結婚したいと思ったら行動すればいいんだと思います。運もあると思います。出会っても、合わない人だったら結婚後苦労してしまうし。

――2〜3人会って、今の旦那さんに決めた理由はなんですか?
路平 人柄や気質がいいと思ったから。職業や収入、趣味とかは今後どんどん変わっていくものだけど、人柄は一生変わらないと思うからです。安心感を与えてくれる人だと思った。だから、相手への条件は少しでいい。

――なるほどー。
路平 結婚してから知ったこともたくさんあります。彼は税関で働いているんですが、一般企業と違って自由な時間が多いので、自分でいろいろ文章を書いているらしいんです。あとは、私が全然料理をしないので彼が料理を勉強して作ってくれるようになったり。なんていうか、結婚後のほうが印象がいい。やさしい人です。

旦那さんと料理(路平さん提供)

――路平さんは読書家ですよね。影響を受けた本はありますか?
路平 『易経』(古代中国の書物。儒教の経典の一つ)です。書いてあることに“道理”があるなと思うし、読むたびに新しい感想が出てくるから。あと、人で影響を受けたのは従姉です。閔行区で一人でレストランを経営していて、結婚も考えていないっぽくて、私と正反対の性格。でもすごくおもしろい人です。

“社員個々の状況のほうが大事”

――では、普段お買い物はどこでしていますか?
路平 服は『唯品会』(アパレルをメインにしたEC)。選ぶ基準はシンプルなこと。コスメは『LANEIGE』を使っています。これもシンプルで使いやすいから。

――ところで、日本だと女性は結婚、出産後も変わらず働くのが大変だったりします。
路平 そうなんですね。中国は産休中の補償も国が出してくれるので、そんなに問題にはならないです。私の会社は男女の割合が半々くらいですが、女性社員はほとんど結婚していて子供がいます。でも、変わらず働いています。中国はそれが普通なので特別ではないです。トップとして私がケアする部分は、個々の状況を見てあげること。子供を見てくれる両親が近くに住んでいるのかとか、出産後の体調、育児の状況を見てもう少し休みたいという人がいれば相談したり。仕事の心配というより、個々の問題のほうが重要なんじゃないかな。

――路平さんも、働き方は出産後も変わらないと思いますか?
路平 はい。蘇州に住む義母が育児を手伝いに来てくれるそうなので。子供がいても自分のやりたいことを大事にしたいと思っています。

――社員さんは、どんな人を積極的に採用しているのでしょう。
路平 当たり前ですが、財務であれば細かいことをきっちりできる人。クリエイティブ系の部署であればアイデアが豊富な人です。あとは、なるべく社内には考え方が異なるいろいろな性格の人がいた方がいいと思っています。

――では、会社を経営していていちばん大変なことは何ですか?
路平 仕事で大変なことはないです。仕事がない方が辛い(笑)。でも、本当にストレスが溜まったときはお茶を飲んでぼーっとします。
(取材日:2023年10月31日 撮影地:澳門路)


<彼女のお勧め>

『鼎泰豊』(上海市静安区石門一路288号L336室 ※ほか市内に支店多数)
☆定番だけどおいしい。もともと小籠包自体が好き。

『朱光玉火鍋館』(上海市静安区長寿路155号1楼)
☆会社の近くにオープンしたばかりの火鍋屋さん。四川風の辛い火鍋が大好きなので。


text
萩原晶子
フリーライター。上海にて2007年頃よりガイドブック、ファッション誌、機内誌、ウェブなどの記事を手がけている。
カルチャー誌『Ketchup.』(上海と東京で販売)など。
ins:@hagiwara_akiko_

photo
阿部ちづる
2006年にフォトグラファーとして独立。ファッション誌、ビューティー誌、週刊誌、写真誌等のグラビア、ポートレート写真を撮影。アイドルグループやグラビアモデルからのアーティスト写真撮影で指名されることも多く、女の子の新鮮な表情を切り取る。
佐々木希『ささきき』(集英社)、武田玲奈『Rena』(集英社)ほか多数。
ins:@chizuru0821
https://lov-able.com/photographer/chizuru-abe


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