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AI/LLM活用でマーケティングの未来をつくる 技術戦略室のミッション

今回は、Micoworksのプロダクトを技術面でリードするVP of Technology 兼 プロダクト開発統括本部 技術戦略室  室長 緒方 俊輔 (おがた しゅんすけ)にインタビューしました!
なぜMicoworksに転職を決意したのか、現在、技術戦略としてどのような未来を描いているのか熱い想いを語りました。ぜひご覧ください!

■プロフィール
緒方俊輔 VP of Technology 兼 プロダクト開発統括本部 技術戦略室  室長

サイボウズ、スケジュールアプリベンチャー、医療情報システムベンチャー等でソフトウェア開発、インフラ構築・運用、営業マネージャーを経て、2009年 Joe'sウェブホスティング(現 ビットスター)に入社。
2010年 執行役員、2012年 取締役就任。2015年 M&Aによりさくらインターネットグループにジョイン。
クラウドホスティング事業を中心にサービス企画・開発・運用、セールス・プロモーション、組織マネジメント等、幅広い領域でプレイングマネージャーとして事業を牽引。
2022年4月 Micoworks株式会社にSREエンジニアとして参画。
現在は、VP of Technology としてプロダクト組織を技術面からリードしている。

根幹にあるのは、お客様視点でプロダクトを提供すること

コンピュータというものを知ったのは、SFサスペンス映画「ウォー・ゲーム」をテレビで見たのが最初でした。その映画では、コンピュータが得意な高校生が偶然軍事コンピュータにアクセスしてしまい、それをきっかけに核戦争の危機が訪れる、というストーリーだったのですが、その中で描かれている軍事コンピュータが対話型のインターフェースで人間とコミュニケーションしているのを見て、すごく興味を持ちました。

中学生の頃に両親にMSXという8ビットのパソコンを買ってもらったのがきっかけで、ゲームをやったり、BASICやアセンブラ(Z80)でプログラミングをやって楽しんでいました。22歳でパソコン通信をやっていた知人の紹介で、エンジニアとしてのキャリアをスタートします。

その会社は、当時としては珍しくオフィスに専用線を引いていて、Sun社のワークステーションがある恵まれた環境で、書籍を頼りに色々なことを学びながら、インターネットのサーバー構築や運用をはじめとするインフラ系の業務を担当していました。また、小規模な会社だったため、エンジニアとの兼務でフィールドエンジニアや営業も担当しており、そこでビジネス視点や感覚を養えたことが、現在にもつながっています。

仕事で大事にしていることは、プロダクトを通じてお客様の課題をいかにわかりやすく解決するか。

私はもともと技術への探究心が強いですし、エンジニアリングの面白さも理解していますが、技術的に興味深いことが、そのままお客様に喜ばれるプロダクトに繋がるわけではありません。技術力云々ではなく、いかに難しいことを分かりやすくできるか。誰でもできるシンプルかつスマートな方法でお客様の課題を解決するかを考え、プロダクトに落とし込む。それは最終的に企業の収益にもつながってきますし、みんなが幸せになれる。言葉にすると「Simplicity」となりますが、今も昔も、その視点を大切にしながら仕事へ取り組んでいます。

キャリアを重ねた今こそ、新しい挑戦がしたい。わずか2週間でMicoworksへの転職を決意

Micoworksとの出会いは、IT/Web系の転職サービス「Green(グリーン)」経由でスカウトが届いたことです。何気なく目にした「スカウト」の中でMicoworks代表の山田から届いたメッセージに「面白そうだな」と、直感が働いたんです。素直に話を聞いてみたいと思って返信し、そこからトントン拍子に選考が進んでいきました。

前職は合計13年と長く勤めたこともあり、エンジニアリング以外にも企画・開発・運用、プロモーション、マネジメントなど、ひととおり経験して、一定やり切った思いがしていました。エンジニアになりたくてこの仕事を始めましたが、実は全体のキャリアを俯瞰してみると、エンジニアとして働いている期間は短かった。しかし、年齢を重ねて子どもが巣立つタイミングを迎えたこともあり、もっとエンジニアリングを追求したいと思い始めていました。
Micoworksの面接の際にそうした希望を伝えたところ、すんなり受け入れていただけましたし、取り組んでみたかったSRE(システム運用最適化を担当する業務)として働くことができることもあり、2週間ほどで入社を決めました。

2週間という短期間で入社意思を固めたのは、「タイミング」と「挑戦できる環境」、「上昇志向の強い組織」に心が動いたからです。Micoworksは大規模なAWS(Amazonが提供するクラウドサービス)の環境を使っており、当時AWSの実務経験がまだ少なかった私にとっては望んでいた環境でした。

選考で伺ったお話でも、負荷対策の必要性など、これまで私が経験を積んできた領域を生かせる形で、SREというモダンなエンジニアリングを行っていけるを想像すると、すごくワクワクしました。成長過程にあるフェーズでSRE組織を持っている企業はまだ多くありませんし、組織やビジネスが拡大していて上昇志向の強い組織で働きたい気持ちが強かったことも、入社意思を固める後押しになりました。

現在、私はVP of Technology 兼 プロダクト開発統括本部 技術戦略室  室長として引き続きSRE領域を担当すると共に、R&D関連を担当しています。Micoworksには複数のプロダクトが存在していますが、プロダクトを横断する形でSREが関与することで一定の品質や標準化、運用しつつ、今後はそれぞれのサービスチーム内にSRE機能を担保できるように動いています。

私にとって成長フェーズのスタートアップ企業は久しぶりですが、プロダクト開発の方向性がずれていると判断したらすぐに軌道修正するといった意思決定のスピード感は圧倒的に速いですし、常に顧客志向でお客様の課題を解決する意識が高いのも、入社の決め手になったポイントです。

もともと私自身、適切なセグメンテーションでメッセージを届けられていない現在の販促やマーケティングの現状に、事業者側としても消費者側としても課題を感じていました。お客様の好みや求めていることはそれぞれ異なるのに、昔のメーリングリストのように同じ内容のメッセージを一斉配信していることはいまだ多いと思います。

情報過多の時代で一方的にメッセージを送っても、それを求めていないユーザーには好意的には受け取っていただけません。しかし、費用対効果の観点でも企業は一人ひとりに最適化したマーケティングを行う手間がかけられないので結局それを続けるほかない。

そうした状況に対し、Micoworksではブランドがお客様一人ひとりにパーソナライズしたメッセージを届けて、双方向にコミュニケーションを行える世界観を目指しています。そしてそれをプロダクトを通じて実現しているところに共感したのです。

実際に入社して気づいたMicoworksの本質

大量のデータを扱いたい、巨大なデータベースの運用をしたい。
エンジニアをしていると、徐々に、大規模なプロジェクトやシステムに携わりたいという欲求が芽生えてきます。そのどちらも叶えられるのはこの会社で働く魅力ですし、サービスを通じて発生する大量のトラフィックやデータを支える強固なインフラを自分たちの手で構築していける点にもやりがいを感じています。

もちろん、そこには高いレベルが求められるので、それぞれのメンバーが持つ知見をフルに発揮し、日々、課題を拾いながら素早く解決することが必要です。そういった環境を望んでいる方にとっては、Micoworksは成長の場として非常にマッチすると思います。

主力プロダクトの「MicoCloud(ミコクラウド)」は、月間で数千万、億単位のメッセージングを処理するという、通常のサービスとは桁の違うトランザクション量で、企業のマーケティング活動で利用いただいています。そのため、いかに可用性を保つかが重要で、エンジニアの責任も重大です。

障害が発生しないよう、負荷への対策など、信頼性の向上に努めています。私自身も30年弱のエンジニア経験で培った技術をフルに活用しながら、日々の業務に当たっています。24時間365日動き続けるサービスなので改善施策の実行も難しさはありますが、そういった制約があるからこそ工夫が生まれるし、より良いものへとブラッシュアップしていけるんです。

情熱のあるメンバーが集まる組織

現在は、私が入社した時よりも倍くらいに社員数も増えていますが、さまざまなバックグラウンドやスキルを持つメンバーが集まっています。これは大きな資産であり、私の所属するSREチームでも、何か課題が発生しても大抵は周りのメンバーに助けてもらって解決できますし、自分自身も周りを助けられるエンジニアでありたいと思っています。ビジネスの拡大に合わせて積極的な採用を進めていますが、経営の意思としても人に対して積極的に投資しようというメッセージングを行っており、その熱量はメンバーにも伝わっていると思います。

Micoworksの魅力はなんといっても “人”だと思っています。
経営チームもメンバーも全員が自身が一番のバリュー体現者であることを常に意識していますし、明確なビジョンと高い目標を掲げる代表の山田が自身の確かな心眼で人材を集めており、実績もあって能力が高い、優秀なメンバーが集まっています。その一人ひとりの力が、着実に会社を成長させています。

入社して気づいたことは、プロダクト組織に限らずすべてのチームで、小さな課題が発生したとき「まあこれぐらいなら」と放置せず、各部門で何ができるかを考え、アプローチする姿勢があるしていること。

会社のバリューとして掲げる「WOW THE CUSTOMER」を実現するために、一人ひとりが主体としてなって動ける組織なんだと思いました。Micoworksでは、クライアント企業顧客と密に連携してマーケティング施策の成功に向けた活動を日々行っていますが、ここで蓄積した知見、経験、データをうまく活用してプロダクトにも反映し、もっと良いサービスをお届けしていきたいですね。

「お客様のため」を追求すべく、新設された技術戦略室

Micoworksはお客様のビジネスの成長を支援するプロダクトを提供する会社ですから、それには常時、市場動向や競合他社の状況把握が欠かせません。そのため、技術的アプローチからの市場分析や、次代に投資すべき技術領域について戦略を起案、実行する部署として技術戦略室が立ち上がりました。

技術戦略室の主な役割は、事業計画を達成し会社を成長させていくために、全社的な視点で必要な技術の取得、開発、知財戦略等を管掌することです。また、R&Dを通じて先進的な研究を主導・推進し、各チームへのフィードバックや戦略的観点での改善・強化提案を行うことで、技術組織としてのケイパビリティを向上していくことも目的としています。研究開発においても、スタートアップならではのスピード感で、早期にお客様と共にPoCを実施し、いち早くマーケットへの価値提供を行うイメージです。

技術戦略室が行うアクションとしては、次の3点を考えています。

1点目は、組織ケイパビリティの向上です。
事業計画の達成のために組織において必要となる能力・技術力・改善等について、社内・各チームと成長戦略に基づいた施策を起案・実行し、組織のケイパビリティを向上させることを目指します。

2点目は、競争優位性の獲得です。
市場において他社に抜きんでたバリューがあり、模倣困難かつ参入障壁の高い独自の技術を獲得してプロダクトに搭載することで、競合他社に対して競争優位性を確保することを目指します。それが結果的に顧客価値の実現に繋がると考えています。

3点目は、研究開発の主導・推進です。
既存・新規プロダクトに対する革新的な機能の実現や、業務効率改善のための基盤実装等、新規技術に対する研究開発を迅速に行い、市場・業務への早期の投入を主導・推進することを目指します。

これらのアクションを推進することで、全社的な技術戦略の策定、実行をリードしていきます。

R&D領域としては、今後はChatGPTを代表とするLLM(大規模言語モデル)等のAI技術の活用について、研究・開発に取り組んでいきたいと考えています。

技術戦略室はまだ生まれたばかりの組織です。メンバーに必要となる技術スキルとしてPythonやWebアプリ開発経験を挙げていますが、必ずしもエンジニアに固執しているわけではありません。

ただ、様々な企画検討や必要な検証を進めていく中で、「自分自身で調べて解決してみよう」と考えて行動できる自己解決力の高い人が向いていると思っています。
そして、素直で熱い心を持った人。
エンジニアリングを高めていくことや、自分が創り出したプロダクトでお客様のビジネスの成功を通じて世界を変えていくことに、情熱をもって取り組める方に適したポジションだと思います。

データを活用し、時代の先を見据えた企画を提案

昨今話題のChatGPTは、会話の文脈の解釈が得意ですが、個々のビジネスや事業ドメインに関する知識は持っていません。ですから、AIが得意な領域と、我々独自の技術やデータをうまくかけ合わせてプロダクトに仕立てることが重要だと考えています。

その中でもデータの取得やその活用方法は特に重要で、AI技術を用いることでデータから何らかの意味、提案を導き出すことが可能になっているので、いかにそのロジックにフィットする形でデータを取得し、活用できるかが我々のプロダクトにとって非常に重要になると考えています。

また、プロダクト組織としてはニーズ主導からの脱却を図ります。
「お客様が求めているから」とそれをそのまま受けるだけでは受動的な動きしかできず、それだけではプロダクトを通して感動や驚きを与えることができないと考えています。

お客様自身も気づいていない価値を提供するには、時代の先を見据えた企画立案やそのエビデンスとなる価値のある形でのデータの取得、管理が必要です。従来かなりのマンパワーやコストが必要だったデータ分析作業を、一部AIが代行できる時代になってきました。

AIに渡すデータ(パラメータ)の与え方でレスポンスの質は変わるので、きちんと分析に使える形でデータを収集、管理しなければ意味がありません。非常に地道な作業となってきますが、それができるかできないかで、その後の事業の成長スピード、成否が大きく変わると認識しています。
技術戦略室としてもそこへ注力していきたいと考えています。

スタートアップにおける研究開発は、不確実性の高い領域を取り扱うチャレンジングな業務です。しかし、既存のサービスで蓄積された大量のリアルなデータを用いて行った研究、開発の成果がすぐに市場に投入され、ダイレクトにお客様のビジネスの成否に反映されるという、非常にやりがいの大きい役割でもあります。

特に注力分野として挙げているAI/LLM領域においては、今後積極的に人員の拡張も予定しており、AI活用の観点でも国内屈指のレベルに引き上げ、2030年に「アジアNo.1のBtoCコミュニケーションプラットフォームを創る」というビジョンを達成すべく取り組みを進めています。

我々のビジョン、チャレンジに共感いただける熱い気持ちを持つ方に、是非仲間になっていただきたいと思っています。

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