Chika Satoh

料理教室「紫山のごはん会」主宰。野菜を主役に、家族が楽しく美味しく食べて健康になれる料…

Chika Satoh

料理教室「紫山のごはん会」主宰。野菜を主役に、家族が楽しく美味しく食べて健康になれる料理を日々考えています。 facebookのみで投稿している「男の料理教室」が予想外に反響が大きく、そのレシピがそこそこ溜まってきたので記録としてまとめようとnoteを立ち上げました。

最近の記事

平均年齢70歳の、男の料理サークルの講師をしています。(10)

気が進まないまま始めた「半年だけの」料理サークルの講師。 何より一番困ったのは「何を喜んでもらえるのか?」というところです。 それは始めた当初から今も解決しない重要課題。 私の料理はどちらかというと珍しい野菜を使ったり海外の食材を取り入れたりして見栄えのするものが多いのですが、彼らの欲しているのはそれじゃない、というのはわかりました。 おじさま達に「何を作りたい?」と尋ねると出てきた答えはバラバラ。 そこそこ料理ができてレベルアップしたかっこいい「男の料理」を楽しみたい人

    • 平均年齢70歳の、男の料理サークルの講師をしています。⑨

      気が進まないまま引き受けた「半年だけの」男の料理サークルの講師。 だけど、やるからには喜んでもらいたい、とがんばってしまう性格の私。 「男の料理」とか「シニア 料理」とかで検索したり、図書館に行ったり、 これだ!となかなか決められずに初回が近づいてきます。 ここの市民センターの調理室にはごく基本的な調理道具しかなく、できる料理が限られます。 なぜか電子レンジが1台だけ、それも箱に入って棚にしまわれていて簡単に使えない状態。公共施設あるある、です。 時短と危険回避に便利なレン

      • 平均年齢70歳の、男の料理サークルの講師をしています。⑧

        お料理セミプロな方何人かに、シニアの男性料理サークルの講師ってどう思う?って聞いてみたところ、 尋ねたみんなが口を揃えて言っていたのが「シニアの男性は難しい」。 主婦だったらサラッと言えば通じることが、一から教えないとできないからほんと大変、無理無理むりむり、と首を横に振ります。 男性のサークルは難しいと、市民センターの人も言っていました。 市内各地の市民センターでも折角サークルを立ち上げても講師が見つからない。 見つかっても馬が合わずやめられてしまったり、メンバー同士が仲

        • 平均年齢70歳の、男の料理サークルの講師をしています。⑦

          実はずんだ白玉を食べたおじさまたちを私は見ていません。 ずんだ白玉を食べた後は、市民センターの担当者さんがサークル化を提案するお話しをすることになっていたのです。 「先生はそのお話しに同席しなくて大丈夫ですから。私の方でしますので帰っちゃってくださいね。」 そう言われていたので、作り終わって着席したところで私は最後の締めの挨拶をして帰る事になっていました。 「毎週末ご参加いただきどうもありがとうございました。これから市民センターの方のお話しがあるそうですが、私はここで失

        平均年齢70歳の、男の料理サークルの講師をしています。(10)

          平均年齢70歳の、男の料理サークルの講師をしています。⑥

          最終日のレシピは「ずんだ白玉」。 白玉粉を豆腐でこねて茹でた白玉に、枝豆からちゃんと茹でてすり鉢でする”ずんだ”。 ずんだは仙台の伝統料理。 うちの地域の小学校では3年生から総合の授業で自分たちの住む街について勉強を始めるのですが、その手始めにずんだ白玉を家庭科室で作るというのをやっています。その授業のお手伝いを何年かさせて頂いているのですが、 ずんだは必ずすり鉢で摺ります。 フードプロセッサーを使うとざらざらとして美味しくないんです。 すり鉢で丁寧につぶして作るずんだは色

          平均年齢70歳の、男の料理サークルの講師をしています。⑥

          平均年齢70歳の、男の料理サークルの講師をしています。⑤

          「連続講座の最終日はおやつ程度の簡単なものでさっと終わらせてください。 食べながらこちら(市民センター)の担当がサークル化についてお話しさせて頂きますね。講座で顔を憶えてもらって、少しでも仲良くなって下さったらサークルも作りやすいと思うので。」 打ち合わせでそう言われて、 「で、サークル化された後の講師はやらないので探してくださいね。」 と言っていた私。 「はい、大丈夫です。探してみますね。どなたかご紹介いただける方がいれば嬉しいのですが・・・できればこの地域の方で」

          平均年齢70歳の、男の料理サークルの講師をしています。⑤

          平均年齢70歳の、男の料理サークルの講師をしています④

          料理講座第2回目 ・だしかけうどん ・納豆ドレッシングサラダ 今まで教わったことがない「料理」というものをせっかく学びに来ているのだから、何かちゃんと体にいいこと学んでほしいな。 ということでレシピに「まごわやさしい」と下記を記載してみました。 【基本的な調味料の選び方】 油  菜種、コーン、米、えごまなど・・・    サラダや揚げ物など用途に違いがある。できれば圧搾を 塩  海塩(純粋、混合)、岩塩、    自然塩が美味しい。アジシオは化学調味料入ってる 砂糖(

          平均年齢70歳の、男の料理サークルの講師をしています④

          平均年齢70歳の男の料理サークルの講師をしています。③初めてのレッスン

          市民センターの調理室に入ると、参加者はすでに集まっていました。 受講者は12名。 当然ですが、すべてシニアの男性です。 奥様から借りてきたであろう、体には少し小さめのエプロンをつけ、頭にはバンダナをぎこちなく巻いたおじさまたち。 隣りあわせた人とすぐ仲良しになれる女性たちとは違い、背中を丸めて静かに座っていました。 市民センターで開催するような料理講座はたいていの場合、「友達を作りたい人」や「料理上手な人」が参加者の中にいます。なのでこちらが特に何も言わなくてもグループご

          平均年齢70歳の男の料理サークルの講師をしています。③初めてのレッスン

          平均年齢70歳の男の料理サークルで講師をしています。②講座のレシピ

          とても重い気持ちで引き受けた市民センターの講座。 それもシニアの男性向け。 私は主婦向けの、それもお洒落なものが好きな女性に響く料理が得意分野。 イタリア野菜のプロモーションのためのレシピを企業から依頼されて作ったり、インバウンド向け動画のスタイリングをしたりもしています。 シニア男性は全くの分野外です。 正直、何を作ったらいいのか、全く思いつきませんでした。 「告知に早速反応して何名かお申し込み頂きましたよ」 打ち合わせの時に職員さんから言われました。 「中には自ら申

          平均年齢70歳の男の料理サークルで講師をしています。②講座のレシピ

          平均年齢70歳の男の料理サークルの講師をしています。①きっかけ

          そもそも私は、サークルの講師なんてやりたくありませんでした。 はじめまして。 私は料理教室を運営する傍ら料理写真のスタイリングや商品開発、メニュー開発等を手掛けたり、ブランディングをするプロジェクトに関わったりしています。 料理教室は「予約が取れない人気教室」と噂され、 自分で運営しているキッチンスタジオは白い壁とモルタルにヴィンテージ家具や作家の作品を飾り、憧れの場所とさえ言って頂けることも。 おしゃれなものに囲まれているのが大好き。 そんな私に舞い込んできた、男の料理

          平均年齢70歳の男の料理サークルの講師をしています。①きっかけ