平均年齢70歳の、男の料理サークルの講師をしています。⑤

「連続講座の最終日はおやつ程度の簡単なものでさっと終わらせてください。
食べながらこちら(市民センター)の担当がサークル化についてお話しさせて頂きますね。講座で顔を憶えてもらって、少しでも仲良くなって下さったらサークルも作りやすいと思うので。」

打ち合わせでそう言われて、
「で、サークル化された後の講師はやらないので探してくださいね。」
と言っていた私。

「はい、大丈夫です。探してみますね。どなたかご紹介いただける方がいれば嬉しいのですが・・・できればこの地域の方で」

うーん、そう言われても・・・_
そんな広い地域じゃないので料理やってる人なんて片手にも及ばず、
ましてや率先してシニア男性相手に教えてくれる奇特な先生など思い当たらず。

料理の講座をひとつやるってなかなか準備が大変です。
参加者に合った内容を考え、人数に合わせて購入品の量を決め、メニューによっては試作もします。
過去にやって既にレシピ化されていても何年も経ってから改めて試作すると味や量を変える必要が出てきたりするので気が抜けません。
料理のしかたも時代によって変わります。
小さな地域の小さな講座とはいえ自分の名前で出ていくレシピですからちゃんとしたいと思う。
そうなると月に1度の講座をこなすのは1日では終わらないのです。。。

そのうえ相手はシニア男性。
自分の料理教室には男性も参加してくださいますが、みなさん若くて女子力高めな方ばかり。
私自身もシニア男性に教えるスキルが無い。
絶対大変だもん、やりたくない!


「ご紹介できる方はいないんですけどー、私はちょっともう、忙しくてー。
すみませんが地域の詳しい方にでも聞いてみてください」


講座3回目は私も少し慣れてきましたが、
おじさま達はあまり会話せず、黙々と料理していて笑顔はあまり見られず。。。
そして最後にはとても疲れたお顔。
まだ慣れない様子。
このままじゃサークル化は無理そう。。。


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