平均年齢70歳の男の料理サークルの講師をしています。①きっかけ

そもそも私は、サークルの講師なんてやりたくありませんでした。


はじめまして。
私は料理教室を運営する傍ら料理写真のスタイリングや商品開発、メニュー開発等を手掛けたり、ブランディングをするプロジェクトに関わったりしています。
料理教室は「予約が取れない人気教室」と噂され、
自分で運営しているキッチンスタジオは白い壁とモルタルにヴィンテージ家具や作家の作品を飾り、憧れの場所とさえ言って頂けることも。
おしゃれなものに囲まれているのが大好き。

そんな私に舞い込んできた、男の料理サークルの講師。
ちょっとだけ手伝って、あとはバイバイのつもりでした。
ほんとに、ちょっとだけ。


で、8年後の現在。
毎月のサークルを誰よりも楽しみに市民センターに向かう私。。。

おじさま達の料理の様子をネタにしたフェイスブックの投稿には「毎回楽しみ!」「待ってました!」とコメントが入り「いいね!」は他のどのおしゃれな画像よりもずっと多いのです。

そんな今日に至った経緯を今までの料理のレシピと一緒に、面白おかしい料理教室の様子をこれからここでご紹介していきます。


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「講座が終わった後は関わりませんので。」


6年前、市民センターの職員さんにはそうキッパリと言いました。

依頼内容は、「シニア男性向けの料理4回講座」。毎週土曜日に開催して参加者同士で仲良くなってもらい、打ち解けたところで「サークルにして毎月やりませんか?」と持ち掛けたい、というのが職員さんの意図でした。そのきっかけとなる講座の講師をしてほしい、というのが私の役割ということでした。

シニアかー・・・・・。

私の義母は食生活改善推進協議会の地区長をしていて公民館で積極的に活動しており、地域活動の大切さを何度となく聞かされてきました。なので過去にも何度か市民センターの催しには協力したり参加したりしてきましたが、どうも雰囲気に馴染めなくて毎回ヘトヘトに疲れて帰ってきました。バンダナの三角巾と花柄のエプロンがどうも・・・。女性同士でもそうなのにシニア男性なんて!好みも分からないしどれだけ料理ができるかどうかも未知の世界。私の普段のレシピは主婦層向けで、それも小洒落たものばかり。絶対気に入ってもらえないよね。一体何を作れば喜んでもらえるのか???

でも、期間がちょうど夏休み中だったのです。夏休み中主婦は子供が自宅にいるので料理教室は参加しにくく、私も休業状態。少しでも仕事になることはやっておきたいでした。地域貢献になることなら義母にも認めてもらえるし、レシピは義母が持っている公民館のレシピのファイルを参考にすればいいか・・・・・。

「わかりました。やらせて頂きます。ただし、講座が終わった後は一切関わりませんので。サークル化した後の講師はぜっったいにできません。」

「ええ、ええ、大丈夫です。わかりました。講座が終わるまでに探しておきますから。やってくれそうな方もいますので聞いてみます」

・・・・・・・

そんなきっかけで講座の募集が始まりました。


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