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思想家の休日

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2020年5月の記事一覧

強要される真理

強要される真理

住み慣れた街などは俗物の森のようだ、と野良猫すら引きこもるウイルスにまみれた連帯感との遭遇、思考にからまる末路と、熟れた彼女たちが妥協し続けるのを傍観する私も、単なる俗物であるし、我々は兵器であると打ち明ける君の憂鬱な心の内側に張り付くヒルをいっぴき、いっぴき、と取り外してゆくだけの単純作業で日給数万円がふところや、やぶれたポケットや、難しくねじ曲がる頭の中で、チャリーンと音がするスマホゲーみたい

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ゴースト

仰々しくうたわれるものとたゆたう不思議な世界、欠落したあなたが誘う愛と平和という幻想、ヘイトスピーチのシュプレヒコールに、アンニュイな花びらを羽化させるモスクでは、紀元前から崇められた神をメタファーに変えて、延々と終末論や、回帰すべきところを蝕むだけの、ダレた君の表情には、ギミックが絶えず生まれ、物事を分かりにくくしては、屈折したイメージに降り注ぐ。誰かのしあわせを嫉視して、shitと叫んでいる老

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通過儀礼

傍観者やレジスタンスがさまよう母体、振り出しに戻ると、すべてはチャラになったように感じるが、過去に行ったものがコケティッシュに交わり、光景には重たげな過去がここで意味を引きずりながら、今を絶えず傷つける。過去とは今に影響を与え、未来を歩きにくくさせるだけだから、堕落するだけの過去なんてものは、ここで使い尽くされるべきであるから、思い返しても、その過去はここにあるようだが、すべては変わるべく変わった

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退屈な仕事

我は兵器であると打ち明ける君の憂鬱な心の内側に張り付くヒルをいっぴき、いっぴき、と取り外してゆくだけの単純作業で日給数万円がふところや、やぶれたポケットや、難しくねじ曲がる頭の中で、チャリーンと音がするスマホゲーみたいな仕事、思考停止して見上げる空は、なんか漠然と宇宙とつながっていて、果てもなくさまよう我々の彼方では、心の隙間を狙うハンターどもに狙われ続け、疲れ果ててもなお、休まることがない、と歌

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制限を持たぬもの

短絡的に応用されるための朝、ためらい塞ぎ込んだ電車、ゆれる車内で身を寄せ合う君との乖離、理解などに反し、孤独に募る行き先のない思いに波状してゆく世界からの逸脱。

複製品たちの弾く音

俗悪な賢者が踊る夜、結末に寄りかかり、頭のチューニングの合わない君、ぬれたスニーカーや、季節を弾く鉄の音、フクロウが鳴く声に処理が間に合わないから、と過ぎ去るだけの裕福さを睨みつける世間的な目、そのような目が妬み嫉む帰路。

荘厳な家

住み慣れた家には、よどんだ悲しみだけが滞留する。そこにあったしあわせは素っ気なく、味気ない日々が繰り返しては、ごまんとある不安をすなどるだけの価値を培養する生産的で、機械的な不安を餌にする傲慢なキャピタリストのステマなどがなびき、買うことだけにしあわせがあり、飼いならされることにより、より良いものが手に入る的な情報商材的な詐欺師が謳う原理などに引き裂かれた恋人たちが巣食う本質的な家にはしあわせなど

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