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失敗したとき、落ち込んだとき考えられるようになる関わりとは??


こどもを元気づけるには(P260)
今回も割愛しながら紹介していきます。


テストや何かの発表を前にしているこどもを安心させるには
どうすればいいだろうか。
この場合もいままでお話ししてきたことが当てはまる。
頭がいいのだから、才能あるのだからといって励まそうとしても
逆効果にしかならない。
ボロを出したらどうしようかと、ますます不安な気持ちにさせてしまうからだ。


クリスティーナあとても聡明な高校生なのだが、試験の結果は惨憺たるものだった。日ごろからきちんと勉強し、内容をしっかり理解しているのに
試験になると緊張して頭が真っ白になってしまうのだ。
これまで両親は、動揺しきっている娘の姿を見ては
「ほら、あなたは頭がいいってこと、自分でもよくわかっているでしょ。私たちだってわかってるわ。絶対に大丈夫だから、もう心配するのはやめなさい」
両親あの手この手と励まそうとするのだが、
逆効果になるばかり。
どうすればよかったのだろうか。

「自分がみんなから評価されているのに、自分の力をうまく出せないって思うとつらいわよね。でもけっして、あなたを評価しようとしているわけじゃないのよ。私たちは、あなたが学んで伸びていってくれることを願っているの。あなたがしっかり勉強していることはよくわかっているわ。
こつこつと努力を続けているあなたを誇りに思っているのよ。」


失敗したときにどんな言葉をなげかけるか??


成功したときにほめるのは、それほど大変なことではない。
失敗したときどんな言葉をなげかけるのかのほうがはるかにむずかしい。
こどもはすでにがっくり落ち込んで、傷つきやすくなっているかもしれないからだ。ではどんなメッセージをあたえたらいいのだろうか。

9歳のエリザベスは初めて体操競技会に向かう頃だった。
競技に出場することにはちょっと不安はあったが、体操が得意だったので、
きっとうまくできると思っていた。入賞したらどこに飾ろうかしらと、考えていた。一番に演技した。なかなか素晴らしい演技だったが、入賞をのがしてしまった。他の種目でも健闘したが入賞には届かず、結局1日を終えて一つももらえずすっかり落ち込んでいた。

もしあなたが親だったらどうするだろうか???

①おまえが一番うまいとおもう。という
②おまえがリボン(入賞)をもらうべきなのに判定がおかしい。という。
③体操で勝とうが負けようが大したことではない。と慰める
④お前には才能があるのだから、次はきっと入賞できる。という。
⑤おまえには入賞できるだけの力がなかったのだ、という。

いまの社会では、
子どもの自尊心を育むことを重要性ばかり強調され、さかんにこどもを失敗から守りなさいと言われる。そうすれば、その時は子供を落ち込ませずに済むかもしれないが、長い目で見た場合、弊害が出てくる恐れがある。
なぜだろう。

実際にはこういった。
「エリザベス、気持ちはわかるよ。
入賞めざしておもいっきり演技したのにだめだったんだから、
そりゃ悔しいよね。
でもおまえにはまだ、
それだけの力がなかったんだ。
あそこには、おまえよりも体操をやっている子や
もっと懸命に頑張ってきた子が大勢いたんだ。本気で勝ちたいと思うなら、それに向かって本気で努力しなくちゃな」
そして
さらに楽しむためだけに体操をやりたいのなら、それはそれでかまわないが、競技会みんなよりも優れた成績を取りたいのなら、もっと頑張る必要がある。と言って聞かせていた。

その言葉を聞いたエリザベスは、
これまでよりはるかに長い時間をかけて繰り返し繰り返し練習をし、
苦手な種目に力を入れて完璧に仕上げていった。
次の競技会では種目別で5つのリボンを獲得し
総合優勝も果たしてトロフィーを持ちかえった。
いまでは部屋の中いっぱいで壁が見えないほどである。

エリザベスの父がしたことは
失敗から何を学ぶべきか、
将来成功を勝ち取るには何をしなければならないのか、
ということを教えた。


さてこのことを踏まえながら
先ほどの5つの反応をマインドセットの観点からとらえてみると
面白い。そこに潜むメッセージに耳を傾けてみよう。

①そもそも本心を偽っている。こんな言葉をなげかけても
挫折から立ち直ることはできなけえば、じょうたつすることもできない。

②問題を他人のせいにしてしまっている。入賞できなかったのは、本人の演技力に問題があるからであって、審判のせいではない。自分の落ち度を他人になすりつける人間になっていいのだろうか。

③少しやってみてできないものはバカにしてかかることを教えている。
 子供に伝えたいのはそんなメッセージだろうか。

④この5つのメッセージのなかで極めて危険なメッセージかもしれない。
才能さえありさえすればおのずと望むものに手が届くのだろうか。
今回入賞できなかった状況で次回の試合で勝てるというのだろうか。

⑤この状況で言うにはあまりにも冷酷な言葉のようにも思われる。
あなたならばそんなふうにはいわないのではないだろうか。
けれども、しなやかなマインドセットの彼女(エリザベス)の父は
趣旨のことだった。



次回(失敗したときには建設的批判を)に続く。


いかがでしたか???
私見ですが、ねぎらう・認める・・・って
成功しているときよりも困っているときや悩んでいるとき
失敗したとき・・・・向き合って次につながるようなことを
言葉をそこに与えるかって・・・難しいですよね。

マインドセットの観点からとらえると・・・
その姿勢が次に…どのようにつながっていくのか???
ここがとても大切になっていくと思います。

この話っていつも書いていますが、
こども限定ではありません。
夫を元気づけるには・?・妻を
部下を上司を・・・・
こんな風にかんがえてみてもよいかと思います。

上記の「」の会話でこのましいとして紹介されている文章には・・・
実はあることがなされています。
それは共感という技法です。
つまりいまの状況を認めて・・・そこから・・・
「でも」というような言葉を使って・・・・ある提案をしています。

いまの状況と向き合い、その状況に対する本人の気持ちを認めながら・・・そこで学習したことを次はどのようにしてつかう??っってことを
話し合っていたりします。
そしてそこには、指示的な命令的なメッセージではなく
自分で考えて自分で選択することがゆだねられています。


最近私たちの周りはとても便利になってきているので・・・
たぶん自分で考えて自分で選択するということが少なくなってきているような気がしてなりません。そのようなコミュニケーション関係が発達すると
私見ですが、失敗することは悪的な思考が強くなり・・・
失敗という過程を恐れてしまい、学ぶことチャンスを伸ばしてしまうのではないかと思ったりもします。またちょっと間違っただけで大げさに・・・
問題視、問題児であるかのように評価されてしまったら、
だれもが失敗を恐れてしまうようになっていくのではないかと思います。

さて最後に成功も失敗も同じ過程ですが・・
あなたは、何を大切にしていきますか??




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