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いくら頑張っても辛いのは

自分の中の葛藤

もしかすると、僕は自分の幸せについて、大きな思い違いをしていたのかもしれません。自分では、これまで、何か困難があるたびに自分と向き合ってきたつもりでした。大切なものはたくさんあるけれど、その中でも、仕事が僕の中で優先でありました。

過去に、とんでもないブラック企業にお世話になり、過重労働で身も心もを壊してしまった経験があるのにもかかわらず、今もなお、生活のほとんどを仕事に費やしています。それは、自分にとって、仕事が大きな喜びを感じられるものだと感じているからです。

しかし、本当にそうなのかと迷いが生まれました。僕は、普段から仕事のことが頭から離れません。それはそれで、自らが選択したものだから、仕方がないものであって、むしろ、使命感を感じて誇らしいことではないかと思うほどです。しかし、それは無理やり自分自身がそう思い込むようにしているのではないかと思いました。

先日、どうしても家族の大事な用事で、丸々一日、仕事を休むことになりました。数年ぶりのことです。その時に、息子と2人の時間がたくさんありました。仕事のことを考えずに、家族のことについてたくさん考える時間がありました。そして、普段の自分がいかに、家族のことを考えられていないものかと、はっとさせられたのでした。もっと、色んなことを考えて、もっと家族みんなで豊なものにしていきたい。心からそう感じたのです。

僕の中には、生活するお金を得るために、仕事をしなくてはいけない。お金がなくては生きていけない。お金がないと家族を不幸にしてしまう。どこか、そういう思考にとらわれてしまっていて、仕事を無理やり優先させてしまっているものなのかもしれません。

僕が高校生の時に、父親の会社が倒産しました。その時に、僕の生活は一遍しました。しかしながら、その時に地獄をみるような思いはしていません。きっと、両親が必死になって、生活を守ってくれていたに違いなかったのではないかと思います。

当時の自分を振り返ってみれば、大変な時のはずだったのに、どうしたものかのんびりしていていたものです。自分のことしか考えていませんでした。だけどです。それでも肌ではきっと感じていたんだと思います。仕事をして、お金を稼がないと、苦しい辛い思いをするものだと。

そこから、ずっと僕は仕事やお金という概念にとらわれていたのかもしれません。

本当は、もっと家族との時間や思考に
注いでいきたいと考えているのに、それを仕事にとらわれてしまい、そうはさせないとしている。きっと、その葛藤こそ、どんなに頑張ってみても、辛いと感じてしまうのではないだろうか。そう思えました。そして、もっと自分を自由にしてあげることは出来るのではないかと考えるのでした。

自分を理解するのではなく

考えてみると、これだけ長い時間、自分という人間と付き合ってきたのだから、もう少し、自分のことを理解できているものだと思っていました。

しかし、そんなことはなく、まだまだ自分の知らない自分がたくさんいるのかもしれません。

どうして、そんなことで落ち込むのか。どうしてそんなことを言ってしまったのか。まだまだ、理解出来ないことがたくさんあるからです。

それが、悩ましいものだと捉えてしまえば、苦しく辛くなるばかりです。仕事か家族かなんて、本来は、終わりが見えないテーマなのですから。バランスをとっていくしかありません。

このように悩むのは、新しい自分が垣間見れたことによるもので、これまで隠れていた一面が顔をだしたものなのか。それとも新しい価値観や成長を下に、生まれ変わった自分がいるのか。それを、理解することは難しいように思えます。どちらともとらえることが出来るものであるからです。

つまり、自分という人間でさえ、どういう風に解釈していくのかが、人生を良い方向に変えられるのかの選択肢であると言えるのです。

過去を苦しみに変えることは、簡単にできます。全て過去のせいにすればいいのですから。未来を不安にすることだって簡単です。今の不満を存分に言えばいいからです。しかし、それでは、人生を進めることも、豊かにすることもできません。辛いばかりなんです。

だから、自分自身とどう向き合い、どうコンタクトをとっていくのかが非常に大事になってくるのです。

しかし、多くの人は僕と同じように困難を目の前にしないと、自分と向き合うことをしないのです。実際に困難を目の前にしても、僕は逃げ出しました。そこを責めてしまっては、また、過去を苦しみに変えるだけです。

今の自分自身が悩みや苦しみがあるのは、確かに過去の行いからではありますが、それと同時に、今の豊かさや幸せがあるのは、過去の自分の努力があるからです。

もちろん、自分の気持ちから何度も逃げたことも、ありました。しかし、その逃げたことがあるからこそ、自分がどうなってしまうのか。そこから苦しみが痛いほど理解できるのです。

だからこそ、今の僕がいます。こうして、悩みや苦しみは今もあります。しかし、見るべきものは、そこではないのです。今の自分の中にある豊かさだと思います。その豊かである部分を選んで、自分を解釈していくことが、大事なのです。


最後まで読んでいただきありがとうございます。
メルシー

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