自分に優しい言葉をかけていますか?
自分に厳しく生きていたけれど
「人生は、思うようにいかない事ばかりだ。」
そんなことを強く感じていたことがありました。
仕事終わりの帰宅途中の公園で、人知れずいつも泣いていたんです。勝手に涙が出てくるのです。
ですが、当時は、それがどうしてなのかは、自分でさえも、理由が分らずにいました。
仕事で成功することが、夢でもありました。どんなことだって乗り越える覚悟は出来ていました。どれだけ苦しくても、どんなに辛くても、耐えてみせると思っていました。自分に厳しくしなくちゃなって、決意をしていました。
仕事での成功を目指して、仕事に没頭する毎日だったのです。家族をほったらかし、友人を遠ざけました。成功するまでは、そんな暇はないって。
どんなときも、自分に喝を入れて奮い立たせていました。失敗は許されないと言い聞かせては自分にプレッシャーをかけていました。確かに当時は、何もかもを犠牲にして、全く持って、自分の全てを仕事に捧げていたんです。そうでないと、成功することは出来ないと思っていたからです。
ですが、仕事での成果は一向に出ませんでした。あれだけ覚悟を持っていると言っておきながら、肝心な時に逃げてしまったり、ちょっとしたことでミスをしてしまったりするのです。成功する自分がどうしても想像すること出来なくなりました。どれだけ頑張ってみても、自信を持つことが出来ないのです。
周りを見渡せば、自分よりも才能ある人はいくらでもいたし、自分よりも努力しているひとは五万といました。周りから、どんどん引き離されているように感じていました。後輩からは、どんどん抜かれているように感じました。
当時はよく思っていました。僕はなんて情けない人間なんだろうって。こんなことすらも出来ないのかと、自分を見放してもいました。
人知れず泣いていた理由とどこまでも自信が持てずにいた理由
ただ、今となっては、どうして理由も分らずに、ひとりで泣いていたのか。勝手に涙が溢れていたのか、分かる気がするのです。それは、仕事が上手くいかなかったからではありません。誰一人、味方がになってくれる人がいないことに孤独を感じて、寂しくて悲しくて泣いていたんだと思うのです。
どんな時だって、誰かひとりくらい味方になってくれる人がいれば、心は持ちこたえることが出来たのかもしれません。ですが、成功する為だと言っては、自分勝手な行動をしていたんです。そんな自分だったから、勝手に大切な人達から見放されたと思い込んでいました。
それに、誰よりも自分のことを理解してくれているはずの存在。誰よりも理解を示し、自分が欲しいとする言葉をくれるはずの存在。何よりも味方になってくれるはずの存在である自分自身が、自分に厳しくしようとするあまり、誰よりも自分を追い込んでくる存在になってしまったのです。
人は、孤独を感じたときに、脆くなるものです。誰一人味方になってくれる人がいないと感じたときに、自分の価値さえも見えなくなってしまいます。自分を信じる事なんて出来るはずもないのです。
だから、僕の心は悲鳴をあげて、泣いては、必死に訴えていたんだと思います。もう限界なんだって。
僕は、過去を振り返ることで学びました。例え、どんな状況であっても、どんなに自分が情けなく感じても、どんなに自分が不甲斐なくても、決して、僕だけは自分の味方であっていようと。自分に寄り添い、自分の気持ちをちゃんと聞いてあげようと。
自分だけでも、自分に優しい言葉をかけてあげよう。
今では、その決意をしています。
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メルシー
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