完璧主義と受容: どちらが私たちを真の幸福へと導くのか？
ハーバート・サイモンとは
1978年、初の認知科学者としてノーベル経済学賞を受賞。
世界には無限の可能性があることを主張。例えば、チェスの一手の可能性は10の123乗とも言われ、これは観測可能な原子の数より多いです。
「サティスファイス」という考え方
無限の選択肢の中から、ある程度の満足度を得られる選択をした時点で、探求を終了すること。
「満足する」+「十分である」から作られた造語。
マキシマイザーとサティスファイサー
マキシマイザー: 常に最高のものを求める。完璧な仕事、完璧な選択を追求。
サティスファイサー: ある程度の満足を得た時点で探求を終了。友人へのプレゼント選びや、恋人選びでも十分な満足感があればそれ以上追求しない。
どちらが幸福か
研究結果、サティスファイサーの方がマキシマイザーよりも幸福度が高いことが示されました。
例えば、十分においしいと感じるベリーを一つの森で見つけた人は、他の森にもっと美味しいベリーがないかと探し続ける人よりも幸福だと言えます。
笠原彰心理学的分析
人は選択の際、完璧を追求するマキシマイザーと、ある程度の満足を得たら探求をやめるサティスファイサーの二つに大別されます。この選択の違いは、ストレスや期待値、そして過度な比較からくる不満をどれだけ感じやすいかに影響します。
マキシマイザーは、最高の選択を追求するため、失敗や未達成感に強く影響されやすくなります。また、他者との比較を頻繁に行い、その結果不満や不安を感じることが多くなります。これは心的ストレスとなり、結果的に幸福感を低下させる要因となります。
一方、サティスファイサーは、十分な満足を得られればそれ以上の追求をしないため、常に自分の選択に満足しやすく、他者との比較も少なくなります。その結果、ストレスや不安を感じる機会が減少し、幸福感が高まると言えます。
最終的に、完璧を追求するのではなく、自分の中での「十分」を見つけ、それを受け入れることが、人生の幸福度を高める鍵となるのです。
笠原彰プロフィール：
プロメンタルコーチ
自己肯定感養成プロコーチ
ライフバランスアーティスト
作新学院大学メンタルトレーニング教授
アスリート、指導者、ビジネスマン、音楽家など、人生をより豊かにしたい全ての方の挑戦をサポートします。
専門的な知識を習得したプロメンタルコーチとメンタルアスリートを養成しています。完全個別指導でプロメンタルコーチとアスリートを養成します。
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