マガジンのカバー画像

【詩】

277
心に浮かんだまま書き殴られたものたち。
運営しているクリエイター

2023年8月の記事一覧

【詩】苦.69.痛

【詩】苦.69.痛

Life is "Heavy Rock".
始まる終わりへのCount Down.

黄金の稲穂を南風が揺らす
渇いた心に雫を落とす
ぼろぼろに風化した僕のこころ

何千秒が届ける一瞬
滅茶苦茶な血流が届ける静寂
君のまなこは何処を見る?

Life is "lovely Clock".
愛しき呼吸が春風に刺さる

刻む最期への秒針
I feel "de#th".

何の為に生きてきたか
理由を見

もっとみる
【 】頂き物

【 】頂き物

僕の苦しさは僕だけのもの
だけど
大切な人の痛みも僕のものにしてしまう

今日も肋骨の中にある臓器が苦しい

廻る視界
浸る死海

斬り捨て御免が上手く出来ない
ナイフが刺さるあなたの気持ち
僕の心で勝手に広がるイメージ

御法度を破ってはならない

頑丈だったあの頃が懐かしい
錆び付いた鉄筋は風化を辿る
嗚呼なんと情けないのだろう

凍った焔に飛び込みたい
沈む朝陽に身を委ねたい

脚が砕けよう

もっとみる
【詩】迷子の青春

【詩】迷子の青春

泳ぎ方を忘れた水鳥を見つけた

バイクのヘッドライトはずっと前を照らしている

生きる世界から外れた迷子のトリ

往来を駆け抜ける重量車

雨の予感がする風が蒼い翼に吹いた

協力的なスーツの男と非協力的制服姿

びっこを引いて焼けたアスファルトをよちよちよち

二人で協力して保護した
切り傷と皮膚荒れを残し

川へと
さようなら
元気でな、もう迷うなよ。

雨の予感がする風が頬を撫でた
バイクの

もっとみる
【詩】Gravity History.

【詩】Gravity History.

最後の一錠が身体に溶けた
出会ってかれこれ一年ほど
昨日の夜でさようならだね

想いの重さが心に枷と楔を縛り
どうしようもなくなる時がある

「優しいんだね」

その言葉にたまらなく救われている
情けないおまえでもいいんだよって
迷惑かけちゃっても仕方ないよって

今日も車輪のついた長い箱はレールを走る
沢山のひとを乗せて、数多の想いを抱えて

みんな画面ばかり見ているな
似たような重さの液晶端末

もっとみる
【詩】静脈

【詩】静脈

心臓が脈を動かして全身に血液を送り続ける限り
俺が俺に嘘を吐いたら残った俺はもう俺では無い

羽の無い蝶々はただの芋虫

腕に刻んだクロスは隠せない

深爪で痛む薬指

小手先だけの口八丁なんて要らない

想いを重く溜め込むことはない
たまたま頬を掠める風のように
ふっと蝋燭の灯火を消せばいい

マッチの先端みたいに
勢い良く燃え尽きてさ
燃え殻が残るくらいで
ちょうどいいんだよね

もうガソリン

もっとみる
【詩】窓

【詩】窓

うだる熱帯夜と
凍てつく暑い朝

外の景色は燻んでしまうが
雨風から僕を守ってくれる

開け放たれたそれは
潤った爽風を贈って
心を渇かしてくれる

安全圏で独り蹲るのは好まない
荒れ狂う嵐の中に身を投げ捨て
ぼろぼろになってから閉めても
別に遅くない、よろしく頼むよ

美しい華をそのまま摘む方法を僕は知らない
その麗しさに手を伸ばしても散らしてしまう

生きていくことの難しさを痛感する瞬間である

【詩】Dear,Mermaid...

【詩】Dear,Mermaid...

透き通った瞳
うらら色の髪
純白に輝く鱗

対するは

濁った眼
腐った心
醜悪な面

共通するのは言葉だけ

貴方が泳いでいる間に
私は溺れているのです

ギラギラの海で生きるものと
御薬漬けの陸で活きるものは
相容れられるはずがないから

約束なんてちっぽけで微々たる言葉だけど
それを蔑ろにしてはいよいよ溝鼠の兄弟分
せめてセルフィンプレコの様に世界を清く
憎悪と怨念を代わりに喰らって生きてや

もっとみる
【詩】天の音

【詩】天の音

二十七時・三十分
空が突然慟哭した

十一時少々過ぎ
僕はまた驚いた

十八時・三十七分
十五両編成の疾走

十八時・三十八分
駆け抜ける空の雲

十八時・四十分
旋風吹く日暮里

ミライ
曖昧な世界
酩酊の海底
キューバリブレに浮かぶ豹

【詩】連想

【詩】連想

仄かに広がる朝焼けが綺麗だった

Sou.

久々に二度寝できた頭は冴えている
そうだ、言葉遊びでもやってみよう



私は音を奏でられない
だが言葉だけは綴れる
いつかいろんな形でも



何時ぞやまでドロドロしていた心
あの頃と比べると爽やかになった
南西の追い風が汗を冷してくれる



私の作品達に抱いてくれた想い
読んで貰えるだけで幸せだけど
その気持ちを伝えてくれたひと

Than

もっとみる
【詩】屍星

【詩】屍星

斜陽を浴び眠る睡蓮
紅色に沈む雲を吸う


君の心も身体もすぐに崩れる


夜を迎える間際の空を見てよ


未来を見据えた先にあるもの


未来の果ての僕たちの姿だよ


何人も逃れられない命の終幕


一度の脈すら惜しいこの瞬間

She Say "Never too late."

【詩】Collaboration ~終演~

【詩】Collaboration ~終演~

Thank you Bros.

 素晴らしい表題でお誘いを頂きました。昔気が触れて書いた作品に続くイメージで言葉を浮かべたので、完成まで時間は要しませんでした。

 日本語の面白さを存分に発揮できた一作に仕上がったと思っています。有田詩人とは全くベクトルが違うものになってしまいました。流石は師匠としか言えません、私には到底描けない凄まじい一作です。

【詩】陽傘

【詩】陽傘

時々太陽に灼かれる感覚に陥る
この眩しさのもとで生きていく
そんな辛いの耐えられないって

そんな時は傘を一本開く
とびきり遮光するやつを

死骸線なんて断ち切ってしまえ

生き様を見せつけるために

雨が降ってきたら
そのままでもいい
或いは傘を閉じて

じりじりの心に潤いをあげてもいいんじゃない。